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まだ美容医療の値上げをしてはいけない!その理由とは?

先週、お邪魔していたクリニックさんから再度値上げのご質問をいただいたので、先回のコラムに追記します。


結論からお伝えすると、私は原価が上がって利益が出づらい物販に関しては価格転嫁、値上げした方が良い。

しかし、他の業界と違い利益率の高い美容医療のオペ、施術に関しては値上げしない方が良いという立場です。


私がお客様とお話していて感じるのは、コストプッシュインフレで原価が上がっている食品、エネルギー、住宅関連などだけに焦点が合っていて全体感を見れていないかな?ということです。


基本的に値上げして良いのはディマンドプルインフレのときです。

つまり、患者のニーズはあるが、そのオペ、施術を提供するクリニックの供給量が不足しているときです。

さらに、一般の方の賃金が上がっている。

こういうときはオペや施術の料金を値上げしても患者はお金を支払ってくれます。

そして、今のようなコストプッシュインフレのときでも、独自固有のオペや施術で患者がどうしても受けたいというオペや施術を提供しているクリニックは値上げしてもOKですが、

通常のときでも十分に集患できずに困っているようなクリニックが他の業界が値上げしているからという理由で、うちも値上げしようと安易に考えてはいけません。


そもそも患者はだいたいこのオペ、施術ならこれぐらいまでお金を出しても良いかな?という値ごろ感を持っています。

さらに、競合クリニックの料金をチェックして相場を調べ、だいたいの値ごろ感を持っている方もいるでしょう。

そうであるならば、患者は物価が上がっているからという理由で、その値ごろ感を逸脱した料金を提示するクリニックを選択するとはどうしても考えられないのです。

そして、先回のコラムでお伝えした通り、今、日本の経済はあまり良くありませんので、

全体的に患者の動きが鈍くなっているクリニックの方が多い状況です。

このような状況でオペや施術の料金を上げると、却って売上・利益が減少するリスクが高いのではないかというのが、私の意見です。

一般の方の賃金も全体的に上がっているわけではありませんし。。。


ちなみに、2週間前に発表されたアメリカの9月のCPIは前年比3.7%まで落ち着いてきましたので、

今後、アメリカは利上げから利下げに方向転換するかもしれません。

そうなると、今の日本の円安は円高傾向に逆振れしますので、食品、エネルギー、住宅関連の価格は少しづつ下がり、安定してくるかもしれません。

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