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「強み」を活かすことで方針決定に役立てる!【ストレングス・ファインダー】から見る【孫子の兵法】

【孫子の兵法】を学ぶことは、今後の会社経営にとって有効です。

ですが、学んだことを有効活用できるかどうかは別です。

事業を成功させるためには、三つの保証済みのアプローチがある。
(1)利用しうる市場と知識から最大限の成果をあげるべく、あるいは、少なくとも、長期的に見て最も有利な成果をあげるべく、「理想企業」のモデルからスタートする。
(2)最大の成果をあげるべく利用しうる資源を最も魅力的な可能性に集中し、「機会」の最大化を図る。
(3)利用しうる資源が最大の成果をもたらす機会を発見することによって、「資源」の最大化を図る。(創造する経営者、P.F.ドラッカー)


とあるように、【孫子の兵法】を学ぶ中で、「資源」をどのように有効活用することができるか?

その為には、自身の「強み」をどう活かせは良いのか?と考えるようになりました。そのような視点で少しまとめてみました。

何かの参考にして頂けたら幸いです。

孫子の兵法 九変篇

『孫子曰く、凡そ用兵の法は、将、命を君より受け、軍を合わせ衆を聚(あつ)むるに、圮地(ひち:山林や沼沢地など、進軍が困難な険しい場所)には舎(やど:とどまる。宿営、布陣)ること無く、衢地(くち:多くの諸侯の利害関係が集中している場所)には(親)交を合わせ、絶地(本国から離れた、進退が難しい場所)には留まること無く、囲地(いち:入口も出口も狭い場所)なれば則ち謀り、死地(死ぬ気で戦わないと全滅する場所)なれば則ち戦う。』

この文についての考察は、【孫子の兵法】九変篇:自社が陥った「市場の変化」にどう対応すべきか?をご覧ください。

これを実行するのには、どのような「強み」が必要なのかを「ストレングス・ファインダー」を通して考えてみたいと思います。

結論から言うと、方針決定について《戦略性》の「強み」が必要と思われます。では、具体的に見ていきましょう。

《戦略性》「先を見通す」ことで方針決定


「圮地(ひち)には舎ること無く」

ビジネス上、実際に山林や沼沢地を進軍することもなければ、布陣宿営することもありません。ですので物理的な視点ではなく、まず自社にとって、ここは「圮地(ひち)」に該当する市場にいるのかどうなのかを判断できる資質。それが「戦略性」です。

もし「圮地(ひち)」と判断した場合は、離れる(撤退)るタイミング、撤退方針等を決めるのにも必要なのが、この「戦略性」でもあります。

⇒ 実際の実行段階において、スムーズにいかない問題がある場合は【アレンジ】という「強み」が有効的です。

衢地(くち)には交を合わせ

「衢地(くち)」は人や会社が多く集まる場所であるので、「衢地」であるかどうかは誰にでも判断がつくはずです。

必要な判断は、自社がこの場所を有効活用すべきかどうか?という判断です。この判断に有効に発揮できる「強み」が「戦略性」です。

単純に有効活用したいと判断事体には「戦略性」は必要ないかもしれませんが、自社・経営者の性格・価値観、その場でどのようにして自社にとって有利な立ち位置(リーダーシップに握れる立場)に立てれるか、また立つべきなのか、そこの集っている会社・人も含めて判断するのには「先の見通し」て判断する必要があります。その「先の見通す」能力こそ「戦略性」です。

⇒ その後の人間関係を広げていくのは「人間関係構築力の資質」が必要になっていきます。

《分析思考》客観的視点を役立てる
絶地には留まること無く・囲地(いち)なれば則ち謀り

1,「自社の専門でない分野」への進出に関する討議に必要なデータ・資料は《分析思考》に任せると良いでしょう。徹底的に当人の意見を確認しつつ、進出すべきか否か、するとしたらタイミングはいつが良いのか等より現実的な討議を重ねやすい環境を作れると思われます。

2,自社の製品が、「昨日の主力製品・被生産的特殊製品・独善的製品」となっている傾向性を早く把握したり、どのような分野・商品が「明日の主力製品」と成り得るのかを(マーケティング分析などの)客観的データにより調べあがるには《分析思考》が必要です。

⇒ 当然、《分析思考》の客観的視点だけではなく、《共感性》のような主観的視点の双方の視点が必要であり、その辺りのバランス感覚が勝負どころになる可能性はあります。

3,「昨日の主力製品・被生産的特殊製品・独善的製品」市場から速やかにどう抜け出すかは、《戦略性》が必要かと思います。但し、そのことによって、顧客からのクレーム等が多発する場合、原因究明には《分析思考》が必要になります。

《未来志向》死力を尽くせるのも将来への希望があればこそ
死地なれば則ち戦う

今では、「死地」という概念が成り立たないかもしれません。

ですが、何かしらの理由で死力を尽くさなければならない場合があるかもしれません。

そのような場合、将来への希望が無い仕事であればある程モチベーションをあげることは至難です。

死力を尽くせるかどうかは《戦略性》や《未来志向》がリーダーに求められるのかもしれません。

ま と め

『孫子の兵法』は読み手が読むチャンクサイズによって、異なる解釈を与えてくれるものです。

そのような訳で、上記はあくまでも私見ですが、何かしらの形で皆さんのお役に立つようなことがあれば幸いです。

《孫子の兵法 一覧》

一篇 : 計篇

二篇 : 作戦篇

三篇 : 謀攻篇

四篇 : 形篇

五篇 : 勢篇

六篇 : 虚実篇

七篇 : 軍争篇

八篇 : 九変篇

九篇 : 行軍篇

十篇 : 地形篇

十一篇 : 九地篇

十二篇 : 用間篇

十三篇 : 火攻篇


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