ネガティヴな音楽は美しい
こんばんは 津軽弁YouTuberすんたろすです
この世にはポジティブとネガティブという概念がある.そして特にこの日本においてはポジティブなことが善とされ,ネガティヴはよろしくないとされている風潮があると思われる.
今回はそんなネガティヴなことについて音楽と絡めて話したいと思う.
ネガティヴは良くないこと?
今現在この日本では取り繕ったポジティブが横行していると考える.音楽や映画を観るとひしひしと感じる.
諦めなければ成功する.
いつかきっと叶う日が来る.
失敗しても克服できる.
確かに間違ってはいないかもしれない.けど人間に出来ることは限られているし 頑張れば誰だって出来るなんて果たして本当か?
殺人事件が起きたりするとその人は暴力的なモノを好んでいたと.そんな因果性があるなら,ポジティブなもので溢れている国で何故こんなに沢山の自殺が起きるのか.メディアが取り上げる音楽はポジティブで明るいものばかりなのに.
そうやって,やれば出来る いつか叶う と教え続けられた人たちがどうにもならなかったりしたらどうする?
誰にだってできないことがあるし 辛いことは辛いし 無理なことは無理なんだって どこかで教えてくれるようなものがあったっていいんじゃないか.そういう表現の自由はないの? そう思った.
ここで言いたいのはポジティブなことがダメだとかそういうことではない.どうしてもうまくいかない 無理だった でもそれでいいんだ 人間なんだから って言ってくれるようなモノがあった方が救われる人もいるんじゃないかってこと.
みんながみんなそんな高いハードル跳びたいんじゃないんだよ.ハードルの下をくぐって通ってもいいんだよって 教えてくれる人がいてもいいじゃない. そう思った.
今回はそういうネガティヴさが詰まった曲を紹介したい.これらを聴いてみんながどう思うかは分からない.けど 辛くても頑張れ! みたいな曲を辛い時にわざわざ聴けないよ という人に是非聴いてほしい. 僕がまさにそうだから.
以下,「」は歌詞を引用してるところです
1. 悲しみは地下鉄で
何度も出てくる「僕は死ねばいい」.何度思ったことがあるだろうか.
「バイトが終わった 汗もかかず終わった」
「今は一筋の光も見当たらない」
「明日が来なければいい」
「青春時代は優しくて残酷だ」
人間生きてれば必然的に思うような事が歌詞に出てくる.心の中に思うことをそのまま歌に投影したような曲.曲の最後で 外ではずっと雨が降っていたことが分かるんだけど なんか急に灰色っぽい世界と雨の情景が浮かんでくる.でもそれでもいいやって思ってしまう謎の安心感.
後に彼らのブログを読むとこんな事が書いてた
うだつの上がらない人生を何年も続けてたらきっと「生き様」よりも「死に様」に希望を抱いてしまうんです。だから「死なない理由」って本当に大事
そう.正にこれ.生きる理由何百個あっても死にたい理由があれば人は壊れるけど,死なない理由 これが繋ぎ止めてくれる. こういう事なんだなって思うよ.人間なんて水飲んで飯食べて糞して寝てれば生きてけるんだよ.仕事 人間関係 そんなもの考えないでシンプルに考えたらそれだけで済む.なのにみんな悩む.生きる理由探してしんどくなるから.死なない理由あればいんだよ.
どうせ「陽はまた昇る」だろうから.
2.I Fall Apart
題目どおり,愛してた女性に傷つけられ捨てられ心が「バラバラになってしまった(fall apart)」ことを歌った曲.心の奥底まで深く壊れてしまったことを歌ったこと曲,強い酒に溺れ忘れようとする様が描かれる.
その中で人間らしくていいと思うのがこの歌詞
「Try to brush it off
but it keep on goin’
Covered in scars
and I can’t help showin’」
「拭い去ろうとしても消えずに残り続ける,傷に覆われてるのを見せたくないのに見せてしまう」
どんだけ頑張っても癒えない傷だってあるってこと.でもしょうがない.その傷を隠そうとしても隠せないこともある.
そんなこともあるよなって思える曲.お前もしんどければおれもしんどいし他の誰かだって辛いんだよって事.何したって癒えない傷もあるかもしれないんだから付き合っていくしかないよね.
ちなみにこれはXXXTENTACIONのchangesとのmash upなんだけど物凄く良い.失恋した男は聞いてみて.
3.eighteen
この曲を聴くとどうしても昔を思い出す.でも自分と同じような人が他にもいるんだと思って同時に少しだけ楽になる.10代のもう戻ってこない恋愛の曲.
Time's forever changing
But I still feel the same for you
I just wish you felt the same way too
And I don't wanna waste your time
And I know you have a better life
But it's stuck inside my head
「時は変わり続けるけど今も同じ気持ちでいるよ.君も同じ気持ちでいることをただ願ってる.君の時間を無駄にしたくはないんだよ.それと君がもっと良い人生を送ってるのも知ってる.
でも頭から君が離れない.」
誰もがきっと経験してる事.そしてこの文.相手の事を思いながらもワガママを言っている.この両極の思いの狭間にいる感じ.これがリアルだよね.こんな女々しい感じでいるの嫌だわと思いつつもそうなってしまう時もあるよね.人間だし.しゃあねぇよな.
4. Taking A Walk
They think I wanna die
アイツらは俺が死にたいと思ってる
These people don't want me alive
アイツらは俺に死んで欲しいと思ってる
他人からの目を気にするような歌詞の後に,そういう人たちに向かって物申す歌詞もある.
僕も昔よく思った.中学の時.まぁこんなんだから除け者にされてたし嫌われてた.でも何人に嫌われても別にいい.味方になってくれる人は少なからずいるからね.1人でもいれば全然いい.そいつらがいれば嫌われてようが別に良かったし.この曲が伝えたいのはそういうことかは分かんないけども なんか僕は昔を思い出してしまった.
まぁとにかく 自分を嫌いな人の事なんか考えなくていいと思うよ.
5. star shopping
This music's the only thing keepin' the peace when I'm fallin' to pieces
Look at the sky tonight, all of the stars have a reason
A reason to shine, a reason like mine and I'm fallin' to pieces
Look at the sky tonight, all of the stars have a reason
酷く落ち込んだ時にこの音楽だけが俺を支えてた
今夜夜空を見てみなよ,全ての星には理由がある
輝く理由が,俺の星みたいにバラバラになってるものにも
今夜夜空を見てみなよ,全ての星には理由がある
最後の歌詞です.多分人間の数より多い星にも1つ1つに輝く理由がある.そう考えたら自分が輝く理由だってある.そういう事なのかな?多分.
薄ぼんやりした光でもいいんだよ.光ってるだけでも理由があって存在してるんだから.
まとめ
ネガティヴな音楽はやはり美しい.その中にある人間らしいメッセージ.時には暗くなってもいい.人間なんだし.そう思わせてくれる曲はどこか暖かい.そう思ってもらえたら嬉しい.
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