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エンパワーメントとデリゲーションポーカー

今日のM30ワークショップではデリゲーションポーカーをやってみました。

デリゲーションポーカーとは

チームとマネージャーとの間で、何を誰が決めるのかを明確化されているでしょうか?自分の組織はされていないように感じます。プロジェクトによって、上司が何もかも決めるところもあれば、自分たちで裁量を持って決めている部分を持っているところもあります。じゃあそれを何で決めているかというと、なんとなくプロジェクト初期のお互いの行動でああこれは上司が決めるのね・・・というふうに色がついていくことが多いように思います。あいまいなコントロールの境界線を明確化するゲームだと理解しました。

エンパワーメントとは

エンパワーメントとは、チームが自律的になることを目指すものでコントロールを分配します。そのために権限を委譲し、能力を付与するということなそうです。権限移譲だけだと、ただの「丸投げ」となってしまうこともあり、ちゃんと達成可能な「能力」を与えることが必要とのことでした。これまでマネージャーとメンバーの間でうまくいっていなかったことの原因は、この2つのバランスがうまくとれていないこともあるのかなと感じました。

今の自分の上司のみなさんは割と自分で決めたがる方が多いなと感じるのですが、最近、細かくあれこれと指示をしてきた上司には、自分たちが実現しなければならないことを確認して、「どうやるか」や、「タスクを誰が担当するか」はメンバー内で決める、とさせてもらうようにしています。そのようにしようかなと考えられるようになったのは、ある程度訓練がついてきて、どうやったらやれるか、誰がそれが得意そうかがメンバー内でちょっとずつ明らかになってきたということ、また上司から、個人ではなくチームとして少しずつ信用されてきつつあるのかなということも感じました。

デリゲーションポーカーゲーム

今回のワークショップでは、3人ずつのチームを組んで、「ドイツ料理レストランを運営する」というお題でデリゲーションポーカーをやってみました。1人がCEO役、あと2人がメンバー役となり、決めなければならない項目に対してそれぞれカードを選んで話し合うというゲームでした。CEOは独断的な人、というキャラ設定としました。カードは、項目に対して「今はこうしたい」、「将来目指すところはこれ」という2回カードを出し合うというルールでした。

違いを話し合う

もちろん全員が出し合うカードが一度に一致することはありませんでした。「なぜそのカードを選んだのか」を話し合うのですが、お互い「ドイツ料理レストランを成功させたい」という根っこの思いが同じなのもあってか、上司と部下という関係性ではなく、対等に意見を交わし合う関係性を感じました。今は立ち上げ期だからCEOの思いを優先的に取り入れるけど、将来は自分たちの思いも入れて決定していきたい、など、「今」と「将来」という「状況に応じて変えていこう」という前提が組まれているので、情報の共有にも自然と意識が向きそうだなと感じました。

チーム内での決め方

ワークショップでは実際にやってはみなかったのですが、チーム内での決め方というのも考えておく必要があります。多数決なのか、誰かなのか、ランダムにする・・・など、いろいろやり方がありますよね。決める対象としては、朝会の時間とか、休み、ミーティングの場所など、ワーキングアグリーメントに当たることから、実際の仕様や設計に関することなど、ちょっと考えただけでもいろいろあるなと思います。先日のふりかえりカンファレンスでもありましたが、大事なのは納得感だと思うので、対話ができる関係性や場をどう仕立てていくかに向き合わないといけないなと改めて感じました。

チームの能力

権限を委譲されても、見合った能力がなければ達成できないのですが、自分たちの能力について深く話し合ったことがないなと気づきました。チームビルディングでこれまでの経歴や扱ったことのある技術などをヒアリングしたりすることはあるのですが、それを全員を対象にしていなかったり、みんなに共有されていないことばかりでした。OJTの場ではそういうことが体系的に準備されていたりするのですが、チームとして、自分たちに何が必要で、何は足りているのか、どうやったら不足を習得できるのかを考えていく場をつくりたいと思いました。ふりかえりで成長を見ていくのもいいかも。
能力を高めていくためにはそれを学習するリソースも必要なので、余白を作ることも必要だなと気づきました。
ワークショップが終わってから見つけた資料にたくさんこのテーマについて書いてありました。

今日の感想

自律的なチームになるには権限移譲が必要なことは理解していましたが、その実践的なものとしてポーカーを体験できたこと、また権限移譲だけではなくもっと広くエンパワーメントについて知れたことは収穫でした。権限移譲だけでは足りないこと、達成に必要な能力についてちゃんと考え習得することなど、普段の業務に直接響くことばかりで、これすぐにやらないとだめじゃん!と思うことばかりでした。
また、リモートワークについてもみなさんからたくさん実例をいただき、すぐに使ってみたい例もありました。
今日は来週からすぐやってみたい、やらないと!と思ったことばかりだったので、なんとなくまだちょっと距離を感じていたManagement3.0が急に近づいた時間だったように思います。




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