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こどもと一緒に潜れる天然水族館が東京に!?神津島の夏旅
忘れられない旅は何かと言われたらかなり悩む。なんだかんだで40代、31歳で娘を授かってからの10年間でいろいろな所に行ってきた。
行きそびれた新婚旅行と仕事を兼ねて1歳児を連れて行った山陰地方、出雲大社も良かったし玉造温泉や鳥取も良かった。隠岐島の海士町で神社に泊まらせてもらったのは良い体験になった。
コロナ禍の終わり間際に行った那須も良かった。観光地として高度に洗練されたサービスは定番ながらも安心感があり、サファリパークから骨董屋巡りまでわがやの全員が楽しめた。
仕事で訪れた熊本の天草も良かったし、福岡の糸島も良かったし、佐賀の唐津や呼子も良かった。益子の陶器市もたのしかったし、軽井沢のキャンプファイヤーも思い出深い。
思えば日本全国のいろいろな地方に子連れで行ってきたが、どこもすばらしい忘れられない旅だった。
しかしその中で一つだけ選んでもう一度行けるぞと言われたら…自分も妻も娘たちも、東京都の伊豆諸島にある神津島を選ぶ。それくらい、神津島での体験は特別だった。
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東京にあるエメラルドグリーンの海
東京で幼少期をすごした人ならわかるかもしれないが、東京近郊には透明度の高い海はほとんどない。
東京湾はもちろんダメだし、湘南や九十九里浜や大洗もそこまでの透明度はない。
いわゆる透き通ったエメラルドグリーンの海に潜って魚と一緒に泳げるのは沖縄というイメージがずっとあった。もしくはバリとかハワイとかの海外リゾート。
そんなことはない!東京にもエメラルドグリーンの海はあるのだよ、伊豆諸島に行けば。
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調布から40分の空の旅で神津島へ
伊豆諸島に行ったことのある人は沖縄と比べたらあんまりいないかもしれない。しかし羽田空港から沖縄の那覇空港は2時間30分のフライトだが、調布飛行場から神津島はなんと40分でつく。
思い立ってから数時間後には島のビーチにいることも可能なレベルだ。
うちは長女がやたら乗り物酔いしやすいのもあり、長時間のフライトは避けたい。
熊本に飛行機で往復した時は着陸前に盛大に吐いてしまいかわいそうだったし、ぜんぶ僕が受け止めたので着陸後はトイレで着替えるハメになった。
そんな点でも調布〜神津島は40分だからギリギリ耐えられた。まぁ20分くらいから気持ち悪いと言っていたので帰りは高速船にしたけど。
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透明度抜群でほぼ貸切のビーチ
メインの港の前浜港の横にある前浜ビーチ、宿に荷物を置いたら着替えてすぐに海に行った。
ちなみに神津島、人口は1700人ほどのほんと小さな島だ。入島人数も小さな飛行機と船しかない、つまりいつでも基本すいている。人間があんまりいない。
なので沖縄の人気ビーチの人だかりにうんざりするような人には全力でおすすめしたい!場所取りとか存在しない、時間帯にもよるがほぼプライベートビーチ感覚、密とは無縁で感染症対策もバッチリだ。
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島中が潜れる天然水族館
船の入るメインの港の横、宿から徒歩数分のビーチですらこの透明度。
小学生の長女はシュノーケリングを、幼稚園の次女は浮き輪で水中メガネを満喫していた。
都内近郊に水族館はいろいろあるが、自分が潜って魚を見られる水族館はない。
とある幼児教育では原体験を大事にすると習ったが、自分で潜って魚を見るのは海の体験としてはとても貴重だ。こどもはもちろん、大人も楽しみすぎて宿ではグッタリしていた。
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飛び込みも体験できる赤崎遊歩道
メインの港の前浜からはバスで15分ほど行くと、赤崎遊歩道という岩場にウッドデッキ組の場所がある。ここがヤバい。
少し突き出た小島との間にある浅めの海なので、透明度は高いし波も基本的におだやか。奇跡的な地形による都内屈指のマリンスポットだ。
神津島に行くならぜったいに行ってほしい。
これ公式の観光ガイドの写真、盛ってないです。リアルにこんな感じだった。飛び込みもできるし、怖い人は階段を降りて海に入るのもできる。
あえて海の中の写真は載せないので、ぜひ実物を見に行ってほしい。画像では体験できない世界がそこにある。
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津本式血抜きの熟成寿司
そうはいってもまぁまぁ辺鄙な離島なので、いわゆるラグジュアリーホテルみたいなサービスやレストランはない。
だがこだわりのグルメはある!
なんと津本式血抜きの熟成魚によるお寿司が食べられる。
知らない人にはアレだが、要するに特殊な道具と技術で鮮魚の血を抜き切って熟成させためちゃ旨い寿司だ。
まさか東京の離島に来てこんなものが食べられるとは思わなかったが、箱詰めにしてもらって宿でみんなで食べた。
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瞬殺だった。特に次女がたいそう気に入って、この小さな体のどこにそんなに入るのかという勢いでムシャムシャしていた。
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8月には花火大会もある
神津島は小さな島だが、なんと毎年8月には花火大会がある。
自分たちが行った時は荒天で延期した影響で1週間ずれて運良く見れた。
かなり距離も近く、見物客も東京湾花火大会の比じゃないレベルで余裕がある。みんな最前列。東京湾ならお金払ってもこんな席はとれなそうだ。
人混みもさほどじゃないから花火が終わって宿に戻るのもスムーズ。帰りの電車が混みすぎて数駅歩いたりも必要ない。
子連れにとってこれがどれだけありがたいことか…疲れたと泣き出したわがこを抱っこして数駅歩くようなデスマーチはこの島にはないのだ。
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ビーチコーミングもオススメ
潜るだけが海の楽しみ方じゃない。砂浜で遊んでも良いし、ビーチコーミングをしても良い。
前浜ではきれいなシーグラスがたくさん拾えた。
娘たちは友達へのおみやげに小さなビンに集めていて、なぜこういうガラスができるのかの話もした。
少しだけ漂着した海洋ゴミなんかも拾って、環境問題の話やきれいな自然を維持する大切さも話したけど、あんまりピンと来てなさそうだった。いつかまた話そう。
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空から行って海から帰れる
行きは飛行機で時短してお昼にはビーチへ行き、数日しっかり楽しんだら帰りは高速船で戻ることにした。
高速船はいわゆるフェリーとは少し違う、軽めの船体を加速させて水に浮かせることでより速く移動できるようにした船だ。
高速船なら神津島〜竹芝でだいたい3時間くらい。
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高速船はその特性上、窓が開けられない。一面海の船の旅は最初は感動していたが、連日の海と日焼けで疲れていたのかすぐに娘たちは寝た。
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東京の離島の海に行こう!
のんびりすごしたい子連れにとって神津島はベストな選択のひとつだと思う。
まず島時間がまったりでスケジュールに追われることがない。お店は基本どこもそこまで混まないし、飲食店はほぼ予約制だから事前にプラン組んでおけば入れないとかもない。
雄大な自然なのに人だらけで景色より後頭部を見るような残念体験もなかった。なにもかもが常にファストパスで最前列の感覚だ。
島旅には、日常から離れた旅の楽しさやすばらしさがこれでもかと詰まっている。
夏のビーチへの旅行といえば沖縄が有名だけれど、無名でもすばらしい場所はきっとたくさんある。
あぁ…神津島…また行きたいなぁ…
残念ながら今年は妻が妊娠していて旅行は無理そうだけれど、3人目が少し大きくなったら連れて行ってあげよう。
うまれてはじめて透明度抜群の海にもぐり、魚たちと泳ぐこどもたちのワクワクした顔がまた見られると思うと今から楽しみだ。
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