無課金おじさんになりたい
パリ五輪の射撃で銀メダルを獲得したユスフ・ディケッチ選手が話題だ。
イヤーマフやシューティンググラスなどの射撃用装備をいっさい身につけずサクッと的の中央を射抜く姿から無課金おじさんと呼ばれている。
無課金おじさん…本来ならこれはあんまり良い意味じゃなくて、いわゆる課金することで強いキャラクターや装備が手にはいるソーシャルゲームで、お金を使わずに初期装備のままの人のことをさしている。
もっとも、今回の場合は無課金=裸同然の初期装備なのに銀メダル獲得という、無課金でパフォーマンスを発揮した無双モノとしてポジティブに使われているけれど。
射撃をやったことがない、ほぼ見る専でしかも4年に1度しか見ない自分のような人間にもこの無課金おじさんの仕事にほれぼれした。
SNSにはディケッチ選手のファンアートがどんどん出てきている。気持ちはわかる。めちゃくちゃ絵になるよね無課金おじさん。
ちなみに片手はポケットにつっこんでいるけれど、これは制動の為で別に態度悪いとかではないらしい。
まぁユスフ・ディケッチ選手のかっこよさはSNSちょっと回ればみんな絶賛しているから見てみて欲しい。金メダリストより話題になる銀メダリストって早々いないよね。
実は冒頭のNHK画像の左側が金メダリストの方です。おじさん大活躍!おなじおじさんとして嬉しくなる。
おじさんと言えば正直あんまりポジティブなイメージはないだろう。おやじギャグに加齢臭、無駄に長い話に聞いてもいない過去の栄光話などなど…実に肩身の狭い存在になりつつある。
そんな体力も頭髪もなにもかもが加齢とともに後退しているおじさん世代にとって、こういうポジティブな光が当たるのは喜ばしい。
SNSには重課金おじさんばかり
おじさん達の社交場といえばfacebookだが、それはもうどこもかしこもおじさん達の課金自慢ばかりだ。
だいたいが車や家や趣味の品を買った話か、ラーメンか定食か寿司を食べた話、たまにこどもの自慢、ときどき夜遊び自慢。
ちょっと見てみるとほとんどがこのパターンなのだが、おじさんは自身のアイデンティティが後退していく体力気力頭髪くらいしかない。基本的に増えていくのは白髪か体重なので、課金自慢くらいしかやることがないので許してほしい。
そんな中で颯爽と登場した無課金おじさんのかっこよさよ…これが俺の仕事だ、と言わんばかりのやることやって去る感じにしびれた。
自分もあれくらい身軽にやることやってサクッと去る必殺仕事人みたいでありたい。
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