2020年前半に触れた音楽
「ひと月に5組、よく知らないアーティストを聞いて感想を書くぞ」という目標を年始に立てていましたが、きつすぎました。半年ぶん、帳尻合わせでやってみます。
※あくまで、私が2020年前半に触れた音楽であって、この時期リリースされた音楽というわけではありません
・Cigarettes After Sex
半年というより1年ほど経っている気もしますが、とくにこの半年はよく聞きました。音数は少ない、テンポは遅い、なのに強烈に感情を揺さぶられる。閨の煙のような、ロマンチックなモノクロ。
・Prince
なぜかこの"I Wanna Be Your Lover"をめちゃめちゃ聞いていました。すべてプリンス自身が演奏した、簡潔ながらも十分に豊穣なファンクサウンドが素敵です。ファルセットのキモさは、慣れで解決しましょう。
・松浦亜弥
友人や同僚からおすすめされて聞いていたんですが、本当に歌がうまい。これはファーストライブ版なので若干よれてますが、芯の通ったきらめく声質はまったく損なわれていません。すごい。
・Chris Dave & The Drumhedz
同僚のお誘いでライブに行ったんですが、いやあ凄かった。このところグルーヴにフォーカスした聞き方を特訓していたことも相まって、ずっと体も心も動かされっぱなしの時間でした。いまこの動画を見ているだけでノッてしまいます。
・Louis Cole
もともと"Things"は知っており、ああ緩い落ち着いたポップスの人ね、と思っていたら、とんだ変態ジャズエレクトロファンク野郎でした。リズム、ハーモニー、アレンジ、何もかもが凄い。
・Khruangbin
このバンドも知ったのは去年だったんですが、人は変わるものということなのか、そのときまったくピンと来なかったのがビンビンに来ています。コードの軛から解き放たれたアジアンなリフに引っ張られるグルーヴが気持ちいい。
・ゴスペラーズ
友人の影響もあり、そういえばと思って聞いてみると本当に歌がうまく、またハーモニーもイケていて、素敵なグループだなと感服しました。ここに至るまでの苦労も合わせ、なかなか味わい深いです。
・Jose Macario
メキシコ在住のマスロック好きなトシン・アバシです、ざっくり言うと。そこまでジェントしていない適度に歪んだ8弦ギターがさわやかで、とてもいいです。
・The Band
検索効率が最悪のアーティストのひとつですね。ドラムをはじめ、おしゃれにいなたいサウンドがよいです。もうちょい古いとコッテリしすぎなんですが、塩梅が本当にちょうどよくて、いつまでも聞いていられます。
・av4ln
絶妙にヨレたサンプルとバッチリからみあうビート、人力ヒップホップもここまできたかという感じがあります。サンプルのセンスもローファイヒップホップとして最高なので、もっともっとビッグになってほしい。
・Tommy Guerrero
何か特別なことをしているようにはみえないのに、まぎれもなく個性的でナイスなサウンドを出している不思議なおじさんです。……もう少し具体的に描写できるようになりたいです、この人に関しては。
・Mammal Hands
こういう、現代音楽やロックから影響を受けたコンテンポラリー・ジャズはだいたい好きなのですが、このグループもまたいいですね。楽器編成が特異だからか、独特のグルーヴがあります。