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私は小松菜の菜の花が好き。

「菜の花としらすのオイルパスタ」
「菜の花とベーコンのクリームパスタ」
「菜の花とアンチョビのペペロンチーノ」

菜の花から連想するのはなぜかパスタばかり。
この時期になるとカフェやレストランで「期間限定!」「春限定!」の文字と並ぶ春のパスタたち。

色が鮮やかで映えるし、ほろ苦い旨味がちょっと大人な味。

春の訪れから、初夏へ、だんだんと暑くなってくると菜の花の存在は忘れてしまう。今だけの「旬モノ」ということだ。

スーパーで菜の花を買う人はどのくらいいるのだろうか。
私がよく行くスーパーは、春の味覚コーナーにタケノコやアスパラと一緒に少し置いてあるくらい。
安くは無いし、なんとなく買うにはハードル高いし、菜の花を調理しよう!と気合いを入れた人だけが買う感じだろうか。
正直私もあまりスーパーで買ったことはない。

でも農業に関わり始めて、菜の花を食べる回数が増え、菜の花の種類について知り、春の味覚としては上位に入るほど好物になった。今回はそんな「菜の花」について話を書いていこうと思う。

菜の花と菜花

「菜の花と菜花って何が違うの?」そんな疑問を持ったことはありませんか。ってそんな疑問を持つのは私だけか。私は生産側で野菜を売るときにどっちの名称が正しいんだ?と疑問を持っていた。
結論は、

菜の花として食べる為に品種改良された菜の花のことを「菜花」
アブラナ科の花を「菜の花」

要するにスーパーで見かけるのは「菜花」その辺に咲いている黄色い花は「菜の花」そして、大事なポイントはアブラナ科の花というところ。アブラナ科は、小松菜、白菜、水菜、キャベツ、チンゲンサイなど野菜も含まれる。
そうです、野菜からも菜の花が咲き、その菜の花を食べることが出来るのだ!
ちなみに食用の菜の花は花が咲く前の蕾を収穫します!

小松菜の菜の花が好き

私が働いている農園では、小松菜やチンゲンサイの菜の花を販売していて、たまに白菜の菜の花も。
これらの菜の花は色味や味が違う。

その中でも私は小松菜の菜の花が好きだ。
葉の部分は小松菜の葉そのままで、蕾部分がほろ苦くて美味しい。色も濃い緑で料理に映える。
おひたしが最高だ。
胡麻和えもいいね。

冒頭に菜の花のパスタのことを書いたけれど、家で食べようと思うとパスタは中々レベルが高い。そして本来の菜の花の味を楽しむにはシンプルな料理が良い。
素材の味を知ることは大事だ。

白菜は茎が柔らかくて、甘みを感じる。

水菜の菜の花はすぐに花が咲くから食べたことが無かったけれど、小さな蕾を収穫しておひたしにすると美味しいらしい。蕾はすごく小さいし、本当にすぐ花が咲いてしまうから、食べ時は一瞬!家庭菜園だから食べられる味かもしれない。

葉物野菜は最後に花を咲かす

私は農業に関わるまで野菜は花を咲かすということさえ知らなかった。

野菜によって花を咲かすタイミングが違うけれど、今回紹介したアブラナ科の葉物野菜たちは最後に花を咲かす。葉物として茎から収穫してしまったら、そこで野菜の命は終わる。収穫せずに置いておくとトウが立ち、花が咲く。

先日テレビで自給自足しているファミリーのドキュメンタリーが放映していて、「白菜は菜の花が美味しいので、冬に収穫せずに、菜の花用に春までいくつか残しておくんです」と話していて、共感の嵐だった。分かる!菜の花用に野菜を残しておきたい気持ち!分かる!

春の訪れとともに楽しめる野菜ナンバーワン!
桜を楽しみ、菜の花をいただく。
大げさだけどそのくらい貴重で春にしか食べれないもの。

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