
Photo by
bookmark123
【詩】孤独へ
ああ、
突然置いて行かれて
戸惑っていた
別れの言葉なんて無かった
目の前から消し去れば
自由になれると思っていた
水の中
もがくように
過ごしていた
夜明け前の街は誰もいない
消えかけた白線を伝って
遠くへ行った
例えば小さく
風に揺れる花を見つけて
その側から見上げた空は
きっと澄んでいてあたたかい
あたたかい
がらんとした交差点
突っ切って
知らない道も歩いて
どこか遠くへ
夜が明けたときのことを話そう
春のことを
明日からのことを