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【詩】理由

軽やかに走る

行き先なんて誰にもわからない
今更止まることなんてできない

いつかこの星のどこかに辿り着くこと
それだけを知っている

心が薄まっていた
明け方の暗い部屋
消えかけた自分の影に手を当てる

僕らの言葉なんてもう残ってない
砂になってこぼれ落ちる
何度探しても無駄だと
ため息を吐いた

ふと思い出す
風のあたたかさを
揺らぐ木漏れ日を

再び会う私たち
駆け抜ける