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【詩】さよならと街

枕元
ランプの灯りがついたまま
迎えてしまった朝

夜明けは暗闇を知るほど美しくて
時の止まったような日々を
過ごしてしまった私たち
ずっと一緒にはいられない

台所
蛇口から落ちる水の音
同じリズムを刻んでいた

それぞれの場所に帰るまで
また健やかに暮らせるように
言葉をかけた

別れのときは
さらばと言って
笑顔で見送った

坂を上る
晴れた日のことを
その空を高く飛ぶ鳥のことを
思い浮かべていた

夜が明けるまで
眠れはしない