20230308日経より所感
セブン&アイ、そごう・西武社員引き受け まず数十人
セブン&アイ・ホールディングス(HD)が、2023年に米投資ファンドへ売却したそごう・西武の社員の受け入れを今春に始めることが分かった。まず数十人を出向者として受け入れる。さらに100人程度まで増える可能性がある。西武池袋本店(東京・豊島)へのヨドバシカメラ出店などで百貨店に余剰人員が出ることが予想される。セブンは受け入れでそごう・西武の再出発を支援する。
要員が減る見通しの西武池袋の従業員や、部門統合などで組織のスリム化を進める本部の社員など全社から出向希望者を募る。まず20~30人の出向で調整しており、足元では受け入れ企業側とのマッチングに入ったようだ。セブン&アイや雑貨店のロフトなどのグループ会社が受け入れ先として検討されている。
→百貨店の店員、というスキルがどこまで評価されるのか。上客を顔で捕まえておけるコネクションや販売力があれば別だが、時代とともに業績が落ちてきた百貨店業界でどのキャリアを積んでいけよいか、中々イメージが沸かない。
ホテル業界なら一流のコンシェルジュを目指す、などもあるだろうが、一流のおもてなしを百貨店で発揮するにしても、インバウンドやあらゆる客を受け入れている以上、中々全てをおもてなしするのは難しいのではないか。
ブランド専属の販売員ならブランドを背にコネクションを広げ自分の売りを元に客層へ提案していくこともできるのかもしれない。
おそらくデジタル化による省人化の波は販売員も受けていて、ネットで衣類や贈呈品をいつでも買える状況なので、どうやったら攻めの販売ができるのか、中々アイデアが出て来ない。
おそらく圧倒的な富裕層には専門の販売員がついて提案しているのだろうが、レイヤーを落とすと中々難しい。
昔は百貨店に行きレストランでご飯を食べて、屋上でゆっくりするのはご褒美だったし夢のような時間だった。
今後、業界自体の改革が起こることを期待してるが、どうなっていくのか考えさせられる記事だった。
全工場の8割超不正 ビッグモーター、国の検査で拡大、80工場追加処分中古車販売大手ビッグモーターの保険金不正請求問題で、自動車修理や車検業務で法令違反が確認されたとして国土交通省が2023年12月以降、新たに80以上の工場に事業停止などの行政処分を科していたことが6日、同省などへの取材で分かった。最も重い民間車検場の指定取り消しも25工場あった。不正が確認された工場は8割を超え、法令順守意識の欠如が改めて浮き彫りになった。(2面参照)
国交省は23年7月以降、各地の工場に道路運送車両法に基づいて立ち入り検査を実施。同10月に同社の特別調査委員会の報告書が不正があったと指摘した34工場に事業停止などの行政処分を科し、うち12工場で民間車検場の指定を取り消した。検査開始時点で135あった工場のうち、残る101工場についても不正の有無などを調べていた。
→法令遵守意識の欠如、言葉としては少ししっかりし過ぎているが、分かりやすくいけば悪意ある検査不正で良いと思う。
人間の本質は何か、というのは仕事をしていると常に考えさせられる。
機会、動機、正当化、という不正のトライアングルに基づくと、正当化がまさに人間の本質を表していると思う。
私は悲しいかな、性悪説に基づいて考えてしまう。人間は自分の本質が出ないように一定のルールを設けてそれを守る、何も拘束のない世界では共存は成り立たない。
身体、という物質がある以上、人と人は完璧には交わり合えない。
何か共存する必要がある場合は必ずお互いの心にルールを決め、それを身体が実行することで、心を満足させる。そういうメカニズムで動いているからこそ社会、という共同体が成り立っている。
社会のルールを守らない、守れないのであれば、罰を受ける、当たり前なことではあるが、どうしてか人には心があり情状酌量の思いを抱いてしまう。
人間はきっと不完全な生き物なんだと思う。
こぼれ落ちる感情を分かりあうことでより共同体としてのつながりを深める、のだろうか。
だから、ビックモーターの事件も検査不正をせざる得なかった社員のことを考えて同情してしまう自分がいる。
本当の悪、とはどこにあるのだろうか。