# 20230801

20年前、
夜中に、ついに、
陣痛だ。

まだ耐えられる、
支度をしなきゃ。

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20年前、
ついに産まれた、
しわくちゃbaby。

脱力で抱けず、
指を吸われた。

鮮明に覚えている日、
幸福な日。

あれから20年。
20年とはあっという間のようで、
でも、山ほどの思い出が詰まっている。

子供が産まれた病院は、数年後に移転のため
取り壊され、緩和ケアセンターという、別の建物となった。
10年後にその場所で、子供の父親は病のために死去した。

子供も、子供の父親も、私も、
同じ場所で、生と死を、ただ見つめた。
嬉しいことと、悲しいことが、同じ場所で起こってしまった。

それでも、子供は成長して、大人になった。
今日で20歳。
真っ直ぐな美しい心を持つ青年だ。

子育てを終えた親鳥は、もう、いつ死んでも悔いはないが、子供がどんな人生を歩んでいくのか、興味はある。





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