心の健康ワーク②気温差とセルフネグレクト
■脳は暑いのも寒いのも苦手
12月が今年もやってきました。あっという間の一年でしたね。
このところ急激に寒くなってきて、朝なかなかお布団から出られないという方も多いのではないでしょうか。人によっては、お風呂に入るのも洗い物をするのも冷たい水や床に触れるのが嫌で億劫になることもあるかと思います。
わかる、めっちゃわかります!!寒いの嫌だよね、冷たいの嫌だよね(泣
メンタルのコンディションに不調を抱えている方によく見られる傾向として
・急激な温度差が苦手
というのがあります。脳が環境変化に応じて体の調整をする機能が弱ってるからなんですね。寒い時には体温を上昇させて、そのために汗腺を閉じて、血管も収縮させたりしてるのが私たち人間の体の機能。暑い時には体温を下げるために汗腺を開いて体内の水分を放出して表面温度を下げて、血管も膨張させて・・・と温度によって人間の体内では色んな調整をしています。
脳が疲弊して、その調整がタイムリーにできなくなってくると、寒いのに体温を保持するための調整がすぐにはできない、暖かくなったら気温と共に体温まで上がって熱がこもってしまう、なんていう状態になります。
こうなってくると脳は「仕事するの億劫だなー」って感じます。
だから、急激な温度差が生じやすいお風呂に入りたくなくなるし、朝暖かいお布団から外に出たくなくなるし、冷たい水に濡れるのも嫌になる。
だって温度変化が起こったら脳は体を調節しなくちゃいけない、でも脳疲れてるから負荷の大きなお仕事したくない・・・面倒くさくなって脳は自分の体に必要なケアも怠りがちになります。
■セルフネグレクト
自分自身に必要なケアを怠ることをセルフネグレクトと呼びます。
・食欲ないからご飯食べるのやめておこう
・めんどくさいからお風呂入るのやめておこう
・ゴミ出すのめんどくさいからまた今度でいいやと思ってたら結構溜まってる
・寒くなってきたけど冬物衣類出したりしまったり面倒くさいからそのままで
こうしたセルフネグレクトの状態が続くと、人間はどんどん回復する機能が衰えてしまいます。だって、人間の体は食事と睡眠でできてるし、疲れや汚れをケアするための入浴だし、ゴミは捨てないと不衛生だし、体温調節の補助のために季節に合わせて衣類も交換するし。
でもそんな当たり前のことわかっちゃいるけどできないほどに脳が疲弊してる。
●解決プランはとりあえず二つ!
①誰かに助けてもらえる環境なら助けてもらおう
ご家族と一緒に暮らしている方はご家族に、そうでない方はヘルパーさんにお手伝いをお願いしてみましょう。障害福祉の制度上、日中生活の維持が難しい方にはヘルパーに家事を手伝ってもらえる制度があります。買い物お願いしたり、ご飯やお掃除をお願いしたり。毎日来てもらうのは難しくても、週1、2回でも手伝ってもらえるとだいぶ楽になるはずです。
②面倒くさいことはハードルを下げよう
今回のメインテーマはこちら。冬になって寒暖差が激しい、だからお風呂に入りたくない。そんな時には、脱衣場にストーブを設置したり浴室に入る前にお湯シャワーで浴室を温めておく。そうすると「苦手だった温度の差が減らせます!」
朝寒くて布団から出られないなら、起床時刻の30分前からタイマーで暖房が起動するようにセットして暖かくしておくと「布団から出ても暖かく過ごせます!」
冬物衣類出すの面倒くさかったら、一気に全部出さなくてもいいから最低限アウター(コートとか)とかマフラー等比較的こまめに洗わなくてもよくて、なおかつ使用頻度の高いものから取り出しましょう。夏物秋物の片付けは1度にやらなくても大丈夫。しばらく放っておいても誰も文句は言いません。
ここまでは温度変化に対する「ハードルを下げる対策」でしたが、ご飯やゴミ捨てに関してもハードルを下げることでセルフネグレクトを回避しやすくなります。例えば、冷凍の食材(冷凍肉、冷凍野菜等)やドライフーズ(お湯や水で戻すもの)を買い貯めておけばこまめに買い物をする頻度を下げられますし、賞味期限もそんなに気にしなくてもいい。調味料をある程度揃えておくと、冷凍食材をレンチンして、あとは調味料の組み合わせで味のバリエーションは意外と豊富に揃います。ごまやふえるわかめちゃんがあると食物繊維も取れて良いですね。
ゴミ捨ても、燃えるゴミ、特に生モノゴミさえなければある程度溜め込んでもそこまで害はありません。なので生ゴミが出にくい冷凍物やドライフーズはネグレクト対策にうってつけですね。ペットボトル等はカサがあって溜まりやすいので極力外で飲み干して自販機等のゴミ捨てに捨てられると、家の中に溜め込みにくくなります。
寒くなると、冬季うつなどの症状が出る方もいます。面倒だな、億劫だなと感じることは増えるかもしれません。そんな時、「行動するためのハードル」を下げてあげることで、脳に「まぁその程度ならやれるかぁ」と感じさせてあげることが、セルフネグレクトを予防するコツです❤️
本日の健康ワークはここまで。もし興味を持っていただけましたら下記のリンクから、遠隔カウンセリングのご予約も可能ですので、お気軽にご相談ください。