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「なんで結婚したの?」と言われた日
私と同い年で、すでに小学生の子供を持つ友人に突然言われた言葉。
「なんで結婚したの?」
その言葉のインパクトの大きさに驚くとともに、何を意図して聞かれているか分からなかった。「え?どういうこと?」と聞き返した。
彼女の説明はこうだった。
「今までキャリアも積んで夢だった海外赴任も果たして、自由に旅行に行ったりグルメに興じたり。その充実している生活を捨てて誰かと一緒に生活するなんて、、窮屈な世界に飛び込んでいくようなモノじゃない?なんで結婚したの?」と。
私はとても驚いた。そんな考え方をしたことがなかった。
彼女は早くに結婚をして子供を持ち、20代後半からの自分の人生を結婚生活と子供に授けて”個人の人生”を心ゆくまで楽しめていなかったという。彼女はいま、一人で暮らして生きていきたいという。
確かに、私は独身の間に自分が楽しみたいと思うこと全てをやってきた。旅行も好きなだけ行ったし、美味しいものも東京でたくさん食べて、趣味を楽しむ時間もたくさんあった。全て満足いくまでやりきったのでもう一人で生活するのは十分だ、という感じだ。一人の生活が飽きたので今後は誰かと一緒に人生を歩んでいきたいと思った。一人でご飯を食べたり一人で旅行に行ったり、孤独で寂しかった。一緒に感動を共有する相手が欲しかった。
彼女の言葉を聞いて面白いなぁと思うと同時に気づきがあった。私自身、37歳まで結婚しなかったことに負い目があったし社会から取り残されている感じがした。けれど決してそんなことはなく私の人生は誰かに憧られる対象のものだったのか、と今更ながらに気づく。この事実に早く気がつくことができれば、もっと楽に独身生活を楽しめたかもしれない。
40歳手前で結婚していないことを卑下しなくても良い。あなたは結婚したいかもしれないけれど、一方でその生活を羨む人もいる。自分の時間を持てて、自分の好きなことに投資して、自分の夢だけに一直線に進めてる。そんなことに没頭する時間を持てるなんて、幸せなことなのだ。
たくさんの人生経験と満足度を得てこれからの婚活に臨めば、そのあなたを素敵と思ってくれる人がいる。
素敵な人に出会えるチャンスは、独身生活をどれだけ楽しんだかによるかもしれない。