週末午前中は出かけない経営者夫婦の理由
快晴の週末、秋の清々しい空気に誘われて朝から出かけたくなる。土日に午前中から1日かけてどこか遠くに出かけたことなんてしたことない私たち。それには理由がある。
今の夫に限ったことではない。前にお付き合いしていた駆け出しのスタートアップ経営者の彼もそうだった。週末だからといってゆっくりできるはずもなく平日と同じように仕事に出掛けて行った。ちょっぴり長めに睡眠をとることがあっても、今日はゆっくり一緒にいれるかなと思ってもそんなことはほとんどなかった。当時は東京にいて暇だった。周りの友人たちは結婚もして子供もいる。私だけ一人取り残された感じがして遊べる独身女子の子達を探していた。だから週末がちょっとだけ嫌だった。
夫も24時間体制で働いている。朝目覚めてすぐやることといえば世界中から来ているメールのチェックだし必要があればそのまま書斎へと駆け込む。しばらく出てこないこともしばしば。朝食を作っている私としてはお味噌汁が冷めてしまわないかとヒヤヒヤして「もうすぐ終わるかな」と思い何度も火入れしてみたりするがタイミングよく食卓にやってきた試しはない。
週末も同じだ。必ず仕事を数時間はするし「今週末はどこに行く?」なんていう幸せを絵に描いたような家族の会話は繰り広げられない。週末午前中に出かけない理由、それは要するに仕事をしているという極めて単純な理由だ。
経営者にとって人生そのもの全てが経営だし常に仕事優先。必死に走り続け努力をし続けないと事業の成長はない。「現状維持は衰退」なのである。
経営者夫婦の現実を知って、えーそんなのやだ。と、満足できな女性も多いと思う。朝食を食べにカフェに行ったり、朝から山登りに行ったり、アウトレットモールまでショッピングに行ったり。
私の要望は通らない。というか、私は要望さえも言わないが。
それが経営者妻というものなのだ。