わたしの赤い傘
私の傘は自慢の赤色。
余計な色も線も柄も何一つなくて本当に真っ赤!
私は赤色がずっと大好きだ。
何か芸術作品を見たときに1番に吸い込まれるのは赤色の何かだし、持っている服もカバンも、もちろんその傘だって、私のある瞬間を切り取ったときに赤色が無いことはない。
何でこんなに赤が好きになったのか自分で起源を遡ってみると、昔好きだった推しの色、だとかプリキュアの色、小学校の時仲が良かった友達のカーディガンの色、色々心当たりはあるけれど、多分1番のきっかけは初恋の人、なのかな?
まあとりあえず、私の「赤好き」には、単なる赤だけではなく、他の好きもたくさん含まれている。
中学高校と上がってからは、私の友達のほとんどが、私の好きな色は赤ってことを知ってくれていて、「そういえば、赤色好きだよね」とか言われると本当に嬉しい〜
(赤色が似合うねって言われると飛び跳ねてしまうくらいもっと嬉しい!)
だからこの赤い傘を持っていると何だか私の大好きを持っているようで、私そのものみたいで、本当に嬉しくなる。
雨は嫌いだけど、傘は大好き。
傘が好きだから、雨も大好き。
けれど、ふと思うことがある。
行き道に雨が降ってたから傘を持ってきたけど、帰りに雨が止んで傘が片手を奪う経験、みんなにもあるよね?
しかもそういう時って大体空は灰色で心もどんよりとする。
いくら傘が好きな私とはいえ、目の前がそんな鬱屈とした感じだと超無敵な私の赤色の傘も効果をなさない。
失恋したような気分だ。
そういう時昔好きだった人の存在と、この赤い傘が重なる。
日頃は御守りみたいに大切に持っているけれど、失恋した今は、早く手放してしまいたい。
邪魔で、でもその場で捨ててしまえるかと言われたらそんなことできなくて、愛おしくて、悔しい。
手元にある傘を見つめて、ちょっと泣きそうになるけど我慢する。
嫌なことがあってもなんだかんだこれが武器になってしまうし、私を守るし、突然雨が降っても私を濡らさないでいてくれるよ
今の私が持つ、昔好きだった人の存在意義そのまんますぎて、なんかちょっと笑っちゃうね。
こうやっていろんなものと重ねて私はこの赤い傘を、
赤色を好きになります。
だから赤色が似合うって言ってね!
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