見出し画像

ボードゲームブログ:ルールブックの在り方

こんにちは
Sui Worksのサニィです。

今日もボードゲームブログ、やっていきましょう。

今回のテーマは「ルールブックの在り方」です。

ボードゲームとルールブック

ボードゲームにはルールがあり、遊ぶためにはそのルールが記載されたルールブックが必要不可欠です。
デジタルゲームであれば、チュートリアルなどで説明書を読むという形式でなく、ゲームプレイを通じてそのルールを知ることができます。
(もちろん、このデジタルゲームのチュートリアルというのがそのゲームごとに適切な形があると思いますが)

ここではボードゲームのルールブックについて考えます。

昨今のボードゲームは進化を遂げており、ルールブックの在り方も様々です。紙として印刷せず、PDFのみで添付するケースもあります。
中には、チュートリアルブックとして、「この本と同じように動けば、ルールが分かるよ」なんていうブックを付属しているボードゲームもあります。

つまり、人にルールを教えるための努力が常日頃されているわけです。

これは、有名なゲームであれば現時点での正解、という動きが確立しているわけではないな、という印象でして、かの有名なカタンでさえ、様々にルール説明手順やサマリーなどが公開されているわけです。

これは、ルールを伝えるのが非常に難しいということの現れでしょう。


ルールブックの在り方

様々なパブリッシャーが様々な方法で更新しているわけですが、現在のSuiWorksでは以下のようにルールブックを作成しています。
この2つは、自社出版のため紙面の制約をほぼ受けないで制作することができる、ということから成り立っています。

・余白をたくさん作る

紙面のデザインとしては、紙の大きさという制約があり、印刷枚数が多ければ多いほど原価が上がってしまうという関係上、可能な限り詰め込んでいく、というのが原則としてあると思います。
しかし、SuiWorksとしてはそこを自然な範囲で余白をたくさん作るようにしています。1ページ1セクションにしたり、見開き2ページで収まるようなら、前のページで改ページを行ったり、というようにしています。

これにより、メリットは知りたい情報が一覧できる、だったり、詰め込んで窮屈な印象を避けることができます。
デメリットは、結果的にページ数が通常より増えてしまう、ということも挙げられます。これはある意味では問題で、ルールブックが厚いことにより、読もうとする意志がやや下がってしまう可能性もあると考えています。
(それでも読もうと思えばさくっと読める、ようにはしています)

このあたりは今後変わる可能性がありますが、現時点そしてこれから数年は変わらない可能性が高いです。何かいい方法があれば、その方式に変えていきたいと思っています。

・画像をたくさん入れる

可能な範囲で図例をたくさん入れ、文章とその意味が伝わりやすいようにしています。これは上記の「余白を多くする」というのとも同じですが、文章を詰め込んで窮屈な印象を避けるために、緩衝材としての役割も果たします。

文章では判別しづらいような内容でも(それは文章が悪いのでは、という可能性もありますが)、図例でみると一発なんてこともありえます。
なので、文章だけではなく、図例によって示すことを多くしています。

これもデメリットとして紙面数が多くなる可能性が高いので、ルールブックが厚くなるということが挙げられます。
これも、デメリットよりメリットの方が大きいと判断しての採用です。


今後のルールブック

Sui Worksとしては今後、以下のような取り組みを順次行っていく予定です。
その手法は様々ですが、これは良かった、これは微妙だった、など忌憚なくご意見をいただけますと幸いです。

Webページを活用したルール説明

これはルールブックをPDFとして公開する、もしくは、画像や文章として公開するという話ではなく、スクロールしていくことでルールや詳細が把握できるというものです。

例えば上記のようなWEBページで、スクロールしていきながら読み進めることで、動きをつけてゲームをイメージさせることができるかなと考えております。

詳細は未定ですが、時間がかかりそうなので2025年発売の作品で暫定的に行います(宣言)


動画を活用したルール説明

ボードゲームYouTuberの方や、自社の動画を通して、ルール説明動画を公開予定です。
説明書をより的確に伝えるように、たとえるなら大学予備校のオンライン学習のようにルールブックを教科書と捉えて、それを動画で伝える、などができるかなと考えております。

こちらは現在着手中で、『Desolito デソリト』の作品から行える見込みです。



さて、今までのボードゲームブログとは趣向を変えて、SuiWorksとして行っている、そして今後行いたいと思っていることを書きました。

ボードゲームに限らず、ゲームはルールがあってのものなので、それをより簡単に、そして正確に伝えられる方法を模索していきたいと思っています。


引き続きよろしくお願いいたします

札幌出身、福岡育ち、東京住みのSunnyと申します。 働きながらボードゲームデザインをしています。いただいたご支援は、ボードゲームデザインに使わせていただきます。