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表現と思考の旅

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2024/8/16カンボジアからタイへ国境を歩く

カンボジア西端の街、ポイペトに到着。ポイペトに来た理由はただ一つで陸でタイに繋がる国境を渡るため。 シェムリアップは日本人がとにかく多くて少々うんざりするところもあったけど、さすがにここまで来ると見当たらない。そもそも街にバックパッカー的な人達もあまり見当たらなかった。 ポイペトで泊まったホテルは中国資本っぽい。(カンボジア全体としても街中の中国語が目立った)予約した時の名前と実際のホテルの名前が異なり、辺りをうろついて探すことになったが、ホテル自体は内装が綺麗でぐっすり眠

    • 2024/8/13プノンペン散策

      プノンペンで泊まったホテルは一泊3500円ほどで朝食付き綺麗な個室とかなり良かった。洗面台周りを小さいアリが列を作っているのはご愛嬌。シャワーの使い方がどうにも分からなくてやむを得ず宿の人を呼んだら、宿の人もあれれ?と困惑しながらシャワーの蛇口を探す。結果、いかにも触れてはいけなさそうな水道管の一部分が実はスイッチとなっていたオチでした。。 今日は一日プノンペンに滞在する日にしたので市内を散策してみる。 カンボジアの内戦が終結して今の政治体制に移行したのが1993年。戦後

      • 2024/8/11-12再び大陸へ(ホーチミン〜プノンペン)

        仕事柄もあるけど、旅をするメリットの一つは何より雑談に困らないことだ。前回のベトナム旅も事あるごとに話のネタとして活用してきた。 会社の上司と話していて「次にいくならどこへ行きたい?」と聞かれて、何となく浮かんできたのが陸で国境を渡ること。(一応EUを除く) あれこれ人に話しているうちに自分の中で現実味を帯びてきたので、4月中のうちに8月の計画をすることにした。今回は陸で国境を渡りながらカンボジアを横断していくルート。 結局行きのフライトは前泊として一旦ベトナム・ホーチミン

        • 2019/8ミャンマーの記憶

          家の近くにミャンマー人が経営しているご飯屋ができていて試しに入ってみた。ついついお店の人に数年前にミャンマーに行ったことを話したところ「私も今は戻れないけど落ち着いたらまた来てね」と言ってくれた。それから数か月後、あのお店にもう一度行こうとして通りかかったらお店はもう閉まっていた。 母国に帰ったのかもしれないし、またどこか別の土地に移ったのかもしれない。そんなことをぼんやり考えながら5年前ミャンマーに行った記憶を辿ってみる。 (写真が一部しか残ってないのが悔やまれる…) 最

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          9本

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          恋しさとせつなさと情けなさと

          旅が終わった後の週は喪失感が余りにも大きい。なんとか現実世界で生き延びていくため、また次の旅のことを考える。こうして定期的に非日常へ逃げ込むサイクルにどっぷり浸かっていくのだ。 職場で新人教育係となって、空いてる時間は新人の面倒をみる感じになっている。教えること自体が嫌なわけではないけど、仕事への納得感だったり職場への愛着みたいなことは一旦放棄して職場側の人間として教えていくことはやはりムズムズする。 同時に自分の中の何か尖っていた部分がすっかり無くなってしまったような気が

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          2024/5/4天橋立から城崎温泉へ

          前から訪れてみたかった京都の中でも日本海側のエリア。重い腰をあげてようやく初訪問。 前日に舞鶴までたどり着いたので、舞鶴で朝食を探す。 7:30からやっている喫茶店なのだが、夜はお酒もでるみたい。店主の方の雰囲気はまさにスナックのママといった感じで、一見さんも暖かく迎えてくれた。店に入った時点では自分一人だけだったが、8時あたりから常連さん達が続々入ってきて“おはようー”と現地のイントネーションで会話が始まる。(京都市内から離れているがここも京都弁なのか??) 夜にきても楽

          2024/5/4天橋立から城崎温泉へ

          共感するのは不適切ですか?

          イプセンの「人形の家」を読み始めたタイミングで舞台の告知が目に入ったので、はじめに文庫で読み次に舞台で観ることにした。 本を読んだ時は、自分のこれまでの(現在と隣接した)経験と重なる部分があって終盤のノラには痛快さを覚える感じだった。鳥籠の外の世界を自分の目で見てみること、これまで当たり前のように受け入れてきたものを疑ってみること。(デカルトのいう方法的懐疑はこういうことなのか) 鳥籠から抜け出そうとしたノラに共感しただけに、女性解放とともに語られる戯曲ではあるのだが、もっ

          共感するのは不適切ですか?

          思うところのある季節に(映画「日日是好日」)

          ふとしたタイミングで無性にこの映画を観たくなることがある。自分は変化を横目で見る側の人間なんだなと気づいた日、今回はそんなタイミングだ。 初めて武田先生の茶道教室に向かい玄関の前でドギマギしている大学生の典子と美智子。鑑賞する自分自身もまさに二人のような具合で、毎回武田先生のところにお邪魔するような感覚で見てしまう。樹木希林さんはまだここで生きているのだ。 何度か観ているうちに本編再生と同時に涙腺が崩壊するようになった。何の涙なのかよく分からないが、ピーンとした緊張からの

          思うところのある季節に(映画「日日是好日」)

          2024/2/24フエ散策〜ベトナム統一鉄道乗車

          ベトナムは南北に細長くて2大都市ホーチミンとハノイの距離は約1700km。下関から東京経由で青森に行くような距離感だ。この2都市間は鉄道(ベトナム統一鉄道)で結ばれているが新幹線のような高速鉄道ではないので全て乗り倒すと35時間くらいかかる。今回は丸4日間でベトナムを縦断するスケジュールにしてしまったため、ホーチミンから中部のフエまでは飛行機(わずか1時間半)で向かいフエからハノイの間を鉄道で移動することにした。 ※鉄道のチケットは12goから予約できた。(フエ-ハノイ間が片

          2024/2/24フエ散策〜ベトナム統一鉄道乗車

          2024/2/22ベトナム南の都市ホーチミンへ

          コロナ禍を経て4年半ぶりの海外一人旅。 到着ロビーに着いた瞬間から“シムカーシムカー”と声が聞こえる。メイクをしながら気怠そうにSIMカードを売り捌くこのゆるい感じ、これを待っていたのだ。 東南アジアにはマレーシア、タイ、ミャンマーに続いて4カ国目。騒がしくも活気があり、ある意味素直で生きているようなこの雰囲気が好きだ。 7時間のフライトでくたくたなのでまずは空港で朝飯を探す。 よくわからず買ったサンドイッチ。ビーフ、ポーク、チキンから選べたのでポークにしてみた。スライス

          2024/2/22ベトナム南の都市ホーチミンへ

          懐かしいという言葉

          昔の友人ともSNS上では広く薄く繋がっているし、あの当時熱心に聴いていた曲もサブスクでいつでも聴ける。時間も場所も関係なくあの時の記憶にアクセスできてしまう現代の環境は、時系列に並んだ記憶をふやけさせて平面化してしまう気がする。うまく表現しにくいが、5年前も10年前も今現在という地点に同居しているイメージだ。 VRで昔の建築を再現するように、これからは既に無くなったものですら仮想上で今に存在してしまう時代になるのだろう。この流れを長期的にみてみると、懐かしいという言葉はやがて

          懐かしいという言葉

          今年観た映画5選

          今年読んだ本5選を書こうと思ったのだが、そもそも読んだ本の絶対数が少なくて断念。 そんなわけで今年観た映画で5本選んでみる。 ※今年公開の映画に限らない ◯目の見えない白鳥さん、アートを見にいく その名の通り目の見えない白鳥さんという方に密着したドキュメンタリー。この絵は何が描かれているのか同行者に説明してもらうのが白鳥さんの鑑賞スタイル。見るって何、そもそも自分はちゃんと見ているのか?とあれこれ考えたくなる作品。 ◯生きる LIVING 古き良きロンドンの雰囲気が最高。

          今年観た映画5選

          スーツが似合う人

          10月以降気分が落ち込みやすい傾向にある。このモヤモヤした状況を解決したくて所謂自己啓発本を何冊か手に取ってみたものの、今の自分に一番応えてくれるのはどうやらオードリー若林の言葉らしい。 スーツ姿の男性を見てああいう風にはなれないから別の道を探すしかなかったと彼はある番組で話していた。電車の中で押し固められて1秒でも長く寝ようとするスーツ姿の人達を見て、こういう風にはなりたくないと思った新卒1年目の自分。今ではマスクがないと恥ずかしいくらい口を開けて寝てしまうこともできるよ

          スーツが似合う人

          第七官界再考

          尾崎翠の小説「第七官界彷徨」の舞台化公演が終わって早2週間。第七官とは結局何だったのか改めて考えてみることにしたい。 ※書いているうちに気づいたが主人公・町子にとっての第七官ではなく、あくまで自分にとっての第七官の解釈ということを前置きしておく。 ベタだけど笑、ユーミンの歌詞のように幼少期の頃でないと見えない感覚、世界があるのだと思う。いわゆる妖怪(座敷童とか)も子供だけ見える設定というのはここからきているのだろう。しかし、大人になるにつれて様々な知識、経験を積んでいくとそ

          第七官界再考

          素敵なおじさんへの道

          自分がおじさんにはなりたくないと思ってしまう理由の一つがガラガラペッだ。 駅でトイレに駆け込む時どこからともなく、おじさんのガラガラペッが聞こえてくる。時によってはオエッ!も追加で聞こえてくる。痰を吐き出したいんだろうけど、音を聞くだけでも嫌悪感を抱かせる。 ガラガラペッに出くわす度に、どうしておじさんはこんな汚いことをするのだろう、自分はおじさんになってもこんなことはしないようにしようとつい考えてしまう。 実際にはどうだろうか。おそらくガラガラペッをする人たちは無意識のうち

          素敵なおじさんへの道

          変わらずに変わる

          年一ペースで会っている大学時代の友達と仕事終わりに飲みに行った。 就職後しばらくして彼は地元の関西に転勤した。地元に戻るタイミングで籍を入れて、去年は関西まで結婚式にも出席したところだ。 「妻の(友達同士だから実際はあだ名なのだが)親戚付き合いの悪さに参ってて笑」 なんて話を聞かされる一方で、自分は特に何も変わってないとの報告一つで、終始聞き役となっていた。 まあ、実際は何も変わってないなんてことはないのだ。ただ、特別誇らしげに語るような変化ではないし、やることが変わったとい

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