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ボストンアイビーのタペストリー
毎年9月の半ば頃から色つきはじめる、この鮮やかなボストンアイビー(Boston Ivy)(Parthenocissus tricuspidata)のタペストリー。
何かとの組み合わせではなく、ただボストンアイビーだけで完結するシーンはいつ見ても圧巻です。ソロイストというのは、こういうことを言うのだなと思わせてくれる植物の一つです。
成熟したボストンアイビーの葉っぱはとても大きく、子供のてのひらより大きいものも。それがまた、タペストリーの「面」を効果的に見せてくれます。
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ボストンアイビーは落葉性なので、紅葉が終わると葉っぱが落ちて、冬は枝だけに。秋の圧倒的な紅葉を経て、冬に向かってパラパラと散りゆく姿は、諸行無常というか、桜と同じ一種の儚さを感じさせてくれるので、個人的にはボストンアイビーを見るのはとても好きです。
冬の間の殺風景を嫌って、ボストンアイビーのような落葉性ではなく、イングリッシュアイビー(*1)などの常緑性のツタを這わせているところもよく見かけます。
冬の間も葉っぱをつけっぱなしで、実もなるイングリッシュアイビーは、ノネズミや鳥などに隠れ家や食べ物を供給してくれます。野生動物に優しいおいう意味では、イングリッシュアイビーも有りですよね。ダークグリーンの葉っぱは落ち着いた雰囲気を出してくれますし。
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ボストンアイビーを含め、ツタ系を育てる際に心に留めておく必要があるのは、なんといっても繁殖力超旺盛ということ。定期的に剪定をしないと、成育条件が合う場所では、本当にあっっという間にジャングルになってしまいます。
それから、根っこが石壁のスキマに入り込んだり、それが原因で徐々に割れ目ができたり、などの、壁にダメージを与える可能性も、忘れてはいけないことの一つ。私のガーデニング仲間の間でも、これらの理由から、ツタを壁に這わせること対しては賛否両論です。
ただ、紅葉した様子は、ただただ美しい!ということは紛れもない事実だと思います☺︎
⬇︎ガーデン情報
出典(*1)
https://www.woodlandtrust.org.uk/trees-woods-and-wildlife/plants/wild-flowers/ivy/