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社会人大学博士の実際:その1

なぜ大学院にいるか?

さて、まず本題に入る前に余談からです。
そもそもなぜ仕事をしているくせに、大学院にいるのか?から簡単に説明しましょう。大学院にいる社会人と話してみると、目的はざっくりこんな感じです。

1:会社と関係がある系(出世コース的なやつ)
2:なにか明確な興味があり学びなおしたい系
3:その他(ぼんやりしている人)

自分は3です。好奇心はある、でも専門家になりたいでもない。そういうぼんやり系で、明確な目的はないパターンです。
自分の場合、イチ会社員(社畜)として、「つかなんでこんな経営トップのおっさん達ってアホなの?やばすぎだろ。」ぐらいのそれこそ居酒屋の文句レベルがきっかけで、経営学修士→博士、と進んでいます。(少数派ですよ。)

何がおもしろいの?

修士の面白さ:世界が広がる感

圧倒的大多数の人は、社会人で学び直す場合、ぜんぜん違う分野なはずですし、なにより会社とも関係ないのであれば、世界広がる感はあるはずです。自分はこれでした。2年で終わりますし、2年で丁度いい面白さです。

博士の面白さ:好きなこと好きなだけ調べる楽しさ

もちろん、義務として論文を書く、というタスクがありますが、その根底には、「なんでこんなことが起こっているの?どこまでわかっているの?どんな意見があるの?」と、次々と調べる。しかも飽きたらそれは捨ててOK。
そう、「興味のないことは興味なかったなーで終われる」のが面白さです。
(生活がかかっている先生たちや学生院生とはここが違うかもです。)

しかも先生が1:1で指導してくれるので、ソクラテスとプラトンではないですが、ものすごく議論や問いかけ、真に迫る能力はぐっと上がります。

どのぐらい勉強するか?

自然科学系(いわゆる理系の人)
>>>あんまり多くないみたいです。
というのも、データとかそういったものが会社で使えて、あとは論文を書く、というステージの人が大半なので。

社会科学系(自分。経営学とか。)
>>>自分の場合、平均すると1日2時間はやっていると思いますが、なんやかんや週末土日はあわせて10時間とは言わずとも、「普通社会人」の勉強量がほとんどゼロに近いことを考えると相当勉強している感はあります。
少なくとも毎日、論文を調べ、読み、記録し。考察し、文章を書き、感想文にならないようまた論文を調べ、というループはこなす感じです。
ちなみに、博士の場合、授業はほとんどないので宿題はないです。

裏を返せば、宿題なんかなくても黙々と勝手にやれる子、じゃないときついです。

学費はどのぐらいか?

これはめちゃくちゃピンきりです。
自分は国立なので、年間54万円*3年分=150万円ぐらいです。安い。
プラス、社会人の場合「長期履修制度」(というなの無料留年制度)があり、3年延長できます。要するに「3+3=6年で卒業するね」と申請するのです。
これをやると、150万を6分割。年間25万円ですね。月2万。超安い。

日本の私立はこの3-4倍。アメリカなら5-7倍ぐらい見ておきましょう。

若いこと仲良くなれますか?

無理っす。
下心で行動を起こそうにも、サークルの勧誘の学生は優秀で、「明らかに新入生ではないし18歳ぐらいじゃないおじさん」にはビラすらくれませんでした。

素直に学問に励んで#ください。

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