サガ エメラルドビヨンド雑記
ちょっと前からサガエメ(Steam版)をちょいちょいやっております。
まだまだすべての主人公でプレイを完了すらしていない状態なのですが、「周回を繰り返すことでいろいろな見え方を楽しめる」ゲームなので、あとで見返す意味でも今の段階で思うことを書いていっても良いのではないか。
という趣旨の記事ですね。
ゲーム自体の感想は割とシンプルに
・バトルや戦闘前の準備 → 超おもろい
・世界観、登場人物、物語 → 超魅力的
・システム → キツめ
という感じですね。
UIの操作性や構成はかなりキツい、面倒ながら必須なトレード等の要素は操作性や設定のしやすさ等が便利になったらかなり助かるかな…
アプデに期待しましょう…!
世界観の描かれ方について
現状のプレイ状態は
・最初にディーヴァNo5編
・次に御堂綱紀編
・現在はシウグナス編の途中
という状態です。
あとは購入前にアメイヤ編体験版のプレイ配信を視聴などしましたね。
(実際アメイヤ編と御堂編の体験版配信の途中まで見たぐらいでかなり購入機運が高まった感じです。つなのりが魅力的だ)
個別のキャラクターのシナリオ内での魅力とかを語りたいことがたくさんあるのですが、世界観とその描かれ方についていろいろと妄想が膨らむ要素がたくさんあるので、そういう点を書いていこうかと思います。
なのである程度キャラクターシナリオのネタバレ要素と、他サガシリーズのネタバレ要素を含みます。
自分はサガシリーズは自分でちゃんとプレイしたのはGB三部作だけなのでSFCやPS、PS2で展開されたシリーズは何となくしか知らないのですが、今作のサガエメは明らかにGB時代サガのごった煮の世界観の方向性を強調した感じですよね。(サガフロとかもそうなのかな)
その点はあくまでキャラクターや世界の雰囲気や登場するアイテムや装備の話ですが、そういうところ以外でもかなり旧作の内容、具体的にはサガ1→サガ2の関係性を強く意識させるものとなっています。
サガエメには全部で17の世界があるらしく、自分はおそらくすべてはまだ確認できていませんが、雰囲気などの世界観は全然毛色が異なりつつも、割と似通った経緯を背景にしている世界が複数あります。
・サンクは魂のテンプルを破壊して支配から逃れた後に始まった勢力が争う世界
・ヨミはかつて力を持っていた闇の王による支配が途絶えて、残った塔主たちが支配している世界
・グレロンは呪いで氷漬けになった人々が、かつて強大な力を持っていた最終皇帝に支配されていた時代の夢を見ている世界
・キャピトルシティは(おそらく多くの実績を残した)大統領の任期が終わり、次の大統領の選挙が行われている真っ最中の世界
・クロウレルムは大きく栄えたであろう機械文明が暴走によって滅びた後の世界
・コルディセップは何らかの存在がシステムによって土壌の管理・維持を行っていたが、今は正しく機能していない地下世界
・デルタベースは高度なテクノロジーを持っているが、さらに高度な文明を持っていたと思われる古代の遺物を調査している。(主に黄色一族が)
といった感じです。
結構共通点ありますよね。何らかの存在によって支配されていた世界のその後の話が多いです。
ここで初代サガの話になるのですが、初代サガはたくさんの世界を巡って最終的にたどり着いた塔の頂上で世界を作った神に出会い、これまでのすべての戦いは神の退屈しのぎの為に作られた舞台だったというのがオチでした。
携帯機初のRPGにして国産RPG界トップクラスの短気さを誇る初代サガ主人公たちに神はバラバラにされるわけです。
続編のサガ2が明確にストーリーが繋がっているわけではないっぽい感じがしますが、サガ2の世界はたくさんある世界のそれぞれにある程度支配者っぽい奴が居たりいなかったりしますが、ラスボスはあくまで世界の中心にある制御装置を守る防衛システムですし、絶対存在に近いともいえる女神はあくまで世界にメンテナンスが必要になるときまで秘宝の姿で眠っていただけなので、旧支配者としての立場とはいえそんなに支配者として立ち振る舞っていない形です。
という感じで、GBサガ1と2では絶対的な黒幕による支配の終わりとそれに続いて実は全く黒幕なんていない世界を描いています。
多分サガシリーズってこういう
何らかの支配体制が終わった後の世界
をいろいろなパターンで描くのがテーマの一つなんじゃないですかね。
詳しく無いですがロマサガもストーリー背景としては「神との戦い→旧支配者の復活の気配のある世界」って感じらしいですし、サガエメだとグレロンの話とかがちょっと似てますよね。
そう考えると世界観は全然違いますが、サンクやキャピトルシティはサガ2っぽいのかもしれません。あとの世界での勢力争い自体には何の意味もなさそうなところが。
サガエメ自体何度も周回していろんな違いを楽しむゲームなのですが、違いを探すというのは元となるものはある程度に通っている部分もあるということです。
周回での違いと同じ要素とは別に、それぞれのワールドにも似た要素が連なっているのかもしれませんねぇ…などと思うなどしました。
このゲームは周回前提+主人公たちに明確な自我があるという感じですので、プレイヤー=主人公という感じからは遠いゲームです。
主観的ではなくかなり客観的に物語を眺めて、場合によっては周回によって同じシチュエーションでの違いを楽しむ。
いかにも初代サガの神が自分で作った世界をこねこねして遊んでいた、あの楽しみ方をプレイヤーに委ねてくれている感じがしますね。そういうゲームだと考えるとあの面倒なトレード要素も……いやあそこはもうチョイ便利にしてほしいな。
何にせよ「これもいきものの サガか…」とつぶやきながらいろいろな世界で登場人物たちの生きざまを眺めるこのサガ エメラルドビヨンド。
間違いなくサガシリーズ集大成として遊べるゲームなのでしょう。