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わたしは白滝。

ネギをごま油で炒め香りをだす。焦げるくらい
念入りに炒める。そうすることでネギの香ばしい香りが、すき焼きの旨味を増してくれる。

そして豚肉を入れる。サンイーターの実家すき焼きは牛より豚が多かった。何故なら牛は味が濃くて飽きるから。その影響ですき焼きは豚が好き。

豚肉の7割くらいに火が通ったら、白菜、椎茸、エノキ、白滝、焼き豆腐を入れる。そこに醤油、酒、みりん、めんつゆ、スタバの砂糖を入れて
煮詰める。

水がなくても白菜の水分で充分煮汁が出る。
フライパンの蓋が無いので、アルミホイルで落とし蓋をし7分くらい中火で煮込む。

煮込み過ぎると豚肉が固くなるので注意だ。甘辛い吉野家のような良い匂いがしてきたらアルミホイルを取る。

パーフェクトだ。

パーフェクトすき焼き。

THIS IS パーフェクトジャパニーズ SUKIYAKI。

卵をお皿に入れて箸で混ぜる。すき焼きを卵で食べると考えた人天才だよね。醤油味の濃さが卵の甘みと調和し良い塩梅になるから。

すき焼きを卵で食べることを考えた人こそ、
新紙幣の顔になるべきだと思う。

それではいただきます。

1杯目のスターティングメンバーは
煮込まれ良い感じに柔らかくなった芯に近い方の白菜と、奮発して買った130円の焼き豆腐。すき焼きで1番の主役と思う白滝にアメリカ産肩ロース肉だ。

それらを小皿によそい、冷ましながら一つずつ卵にくぐらせていただく。白菜の芯。柔らかく食感が幸せだ。中から溢れる熱々の白菜ジュースが体と心を温めてくれる。

つづいて焼き豆腐。歯応えのある木綿豆腐は食べ応えがあり、お米かんていらないと思わせるレベル。そして主役の白滝。まるでラーメンのように一本一本が長い白滝はススリ甲斐がある。

そしてお肉。

7分煮込んだお肉はギリギリ固くなる手前、食感よし。卵との相性も最高だ。まるで高級な牛肉のようなお味。こういう時、自分の舌が安くて良かったと心から思う。

この幸せローテーションを何度も何度も繰り返す


「すき焼きってこんな幸せな食べ物だったのか」


改めて、すき焼きの偉大さを再認識。


そして、思う。


ネギも椎茸も美味い。


全てが美味い。

「すき焼きに脇役はいないんだ」と。

肉だけでもダメ、白滝だけでもダメ

全てが合わさってこその、すき焼きなんだ。

フライパンの中はみんなが主役。

肉が主張してくるけど、白滝の方が美味いと思う

かと思えば白菜の芯や、椎茸ネギも捨てがたい。

「いなくていいと思う具材一つもない」

これはわたしたちの社会でも同じことが言える。

美人、イケメンばかりの世界はつまらない。

そこにファンやお笑い芸人、普通のサラリーマンがいるからこそ美人イケメンが映える。


美人イケメンだけの地球。 


美人イケメンだけのすき焼きは'飽きるのだ'。


「この世に脇役なんていない。」

お肉が好きな人もいれば、私のように白滝が好きな人もいる。

だから、自分なんて脇役。
「自分なんて白滝」と思わずに

「自分こそ主役」


そう思って生きていこうと思う。



白滝は湯通しすると臭みが無くなり
すき焼きがもっと美味しくなるよ。

おわり

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