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#93年の唄

小説「93年の唄」

小説「93年の唄」

第9話 「さよなら」

確かに光輝いていた93年は終わり、僕は何とか高校生をやっていた。

DJを目指した先輩とは、全然会わなくなっていたり、新しい友達にバンドに誘ってもらったりしながら。

ラグビー部の正式なバッグを購入して、本当にラグビーの一員となった。

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小説「93年の歌」

小説「93年の歌」

第8話 「平和を望む事」

僕をCLUB St.アンズに導いてくれた先輩は、共に働いたBARを辞める事になった。

本当に寂しかったけれど、先輩は決断したのだ。

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小説「93年の唄」

小説「93年の唄」

第7話 「ベースという楽器」

あれだけやらないと決めていたのに、気がつくと初夏の陽射しを浴びて、僕はグラウンドに立っていた。

子供の頃から、ずっとしている事だったから。

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小説「93年の唄」

小説「93年の唄」

第6話 「新しい風」

食堂で、見つけてしまった。

不覚にも小学生の頃に、中学生にカツアゲされたのだけど、確かに、そいつだった。

上靴の色を見て、ひとつ歳上だと分かった。

恥ずかしい。

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小説「93年の唄」

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第4話 「SOS」

ちょっと俺、ナンパして来るわ!

このドリンクチケットあげるから、お前、好きなの飲んで、楽しんどいてな!

勝手に帰るなよ!

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小説「93年の唄」

小説「93年の唄」

第3話 「キラキラ」

なぁ、給料出たら、アメ村でデッドストックのスニーカー買いに行ってさ、帰りにアンズ寄る?

先輩は、明らかにワクワクした顔で、いつものように手早くグラスを拭いていた。

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第2話 「コーラの瓶」

17歳にして、人生は、あっという間だと口酸っぱく言う先輩。

カッコ良くて、どこか虚しくて、そこがとても好きな所だった。

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小説「93年の唄」

小説「93年の唄」

第1話 「音楽の全て」

93年のアメリカ村は、とても煩雑でグローバルな世界だった。

アフリカ系の外国人の人達は、楽しそうに道に集まって、事あるごとに笑っていたし、日常的な要素を一切無視した服を着飾る若者は、とても充実しているように見えた。

夜になると、他府県ナンバーの改造した車が、所狭しと三角公園の周りに路上駐車していた。

そして、CLUB。

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