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めじるし


通学や通勤してる人の中に
ヘルプマークつけてる人を見かけることが増えたような気がする




学校に行く
会社に行く


当たり前に感じるこうした日常も
これらの人たちにとっては当たり前ではなく


ベッドや病室で憧れにも似た気持ちで恋焦がれた日常なのではなかろうか


そう思うとひとり勝手に胸が熱くなる


普段仕事で目にする人たちは
弱りきり思うように身体を動かせなくなった人たちで


それこそ文字通りに涙を流し汗を流して
辛いリハビリをしている


生活習慣を含めたもろもろが悪さして
半ば自業自得に感じる病気でそうなった人もいれば


不慮の事故や
生まれながらの奇形や
不運としかいえない状況で身に障害を負う人たちがいるのも事実で


神さまがいるならばなぜこんな不運を許しているのかと
憤りを感じることもしばしばで


でも街中で見かけるヘルプマークを掲げる人たちは
他人である医療従事者の自分の思いとは裏腹に
懸命に人生を、生活を、生きようとしているかのように見える


いま


歩いている
そこに至るまでにどんな思いをしてきたのか


血の滲むような思いをしてきたのか
絶望して泣いていた時もあったのではないか

その時の辛さがトラウマになっていないか
夢にまで見ることはないか?


これまでの頑張りが結実した今の生活で
そうした辛い記憶がどうか薄れていますように



夜の帳が下りる中で
そう思いながら
今夜も病や怪我と闘う人たちを見守る


命を救うなんて大仰なことは考えたこともないけど


せめて自分の行うことが
日常に戻り笑顔で生きられる一助になれるよう



だて



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