ミスドの大学生
ミスドに通い詰めている私だが。もともとはミスドがそんなに好きだったわけではない。育った街にも、いま住んでいる街にも。たまたまミスドがあった。そしてコーヒーがおかわりできてゆっくり過ごせる。ただそれだけの理由で通うようになった。
注文するのはだいたいホットのカフェオレ。コラボやイベントのドーナツがない限り。ハニーチュロかハニーオールドファッション、またはシュガーレイズドかダブルチョコのいずれか2つを注文するのが常である。
私の住む街には大学がいくつかある。そのせいか分からないけども。先の記事で書いた田中さんが働く我が街のミスタードーナツには大学生ほどの女性が多く働いている。
アルバイトらしく特に笑顔を見せるでもなく淡々と「こなしている」人が多いこの店で。店員と目が合うことはまずない。やる気がないわけではないけどかといって頑張るわけでもない。そんなアルバイトらしい働き方をしている大学生たち。
席で本を読んだり勉強していたりすると。その店ではコーヒーのおかわりを持ってきてくれる。でも大学生たちがほとんどを占める時間帯には。おかわりを持ってきてくれる頻度は明らかに少ない。別にそれを責めるわけではない。おかわりがしたければ自分で行けば良い。
今日もミスドで勉強をしていると。集中してしまい、ふと視線を感じて顔を上げると。カフェオレのおかわりのボトルを持った大学生アルバイトの女性が立っていた。きらきらした目で「おかわりいかがですか?」。そう尋ねる女性と目が合い。カフェオレを注いでくれたカップを渡してくれる時にも目が合い。
素敵な目をした女性だな。この店で目を合わせてくれるなんて田中さんくらいだったのに。珍しいこともあるものだな。そう思いながら。あったかいカフェオレを啜る。
淡々と働くアルバイトが支える、我が街のミスタードーナツ。居心地は良い。田中さんもいる。そして顔も思い出せない店員さんのきらきらした目は魅力的だったな。つぎに行った時に目が合ったら。顔くらい覚えておこうと思う。
だて
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