2019.2.27(水) SUSONOトークイベント 山田ズーニー × 佐々木俊尚
書くのってやっぱり簡単ではないし、わからないものですね。
こうやって、noteに毎日毎日書き続けて約2ヶ月たちましたけど、誰かに届く文章を書くって難しいし、何が届くのかわからないんです。
昨日書いた日記だって、ちょっと酔いながら、疲れて調子の悪い日だったってことをまとまらない文章で書いたのに、10ビューで5スキががついたりして、なんでこんな文章に? って思ったり。
なんかぜんぜん書けてないなと思ったものに反応があったり、そこそこ書けたなと思ったものがぜんぜん反応なかったり。
そこんとこ、どうなってるのか、まだわからんのです。
そんな折に行われた、SUSONOのトークイベントのゲストが、山田ズーニーさん。
山田ズーニーさんは「文章表現力」の教育者で、「書く」ということを教える活動をされている方です。
著書には以下のようなものがあります。
ちょうど、2ヶ月間「書く」ということをやってみたところで、いいタイミングでこのテーマが来たなということで、楽しみに行ってきました。
対談の中でとても強調して言われていたのは、自分の中にある「どうしても伝えたいこと」が見つかれば、誰でも書くことができるということでした。
「伝えたい」ものさえ見つかれば、書く技術は無くても、人に伝わる、人を動かす文章が書けるということなんですね。
そして、その「伝えたい」ものというのは、誰もが潜在的に持っているもので、書きたいことが無いという人でも丁寧に探していけば、必ず見つかるのだそうです。
何というか、大上段に構えて、カッコつけて、世の中についてとか、政治についてとか、貧困についてとか、普段そこまで考え抜いていない事柄について書こうとしても薄っぺらなステレオタイプな、ツマラない文章しか書けなかったりするんですよね。
けっきょく、みんなこういうことが聞きたいだろう、読みたいだろうなんてことを書くよりも、自分自身が書かずにいられないこと、人が読んでも面白くもなんともないだろうと思うようなことの方が、意外と他人にとっては面白いことだったりするんですね。
これが面白いことに。
そういうことって確かにそうで、普段から腹の底で、心の奥でぐるぐるモヤモヤと考えていることが、言葉という形を得てポロっと出てしまったものというのは、意外な共感を得たりするんですよね。
その言葉として表現できた、出すことができたという「解放感」が読み手にも伝わるんだとも言われていました。
ズーニーさんは「マイ・テーマ」と呼んでいたけれど、自分自身がずっと考え続けてきたことから「テーマ」を見つけることが大事なんですね。
そうすると、その「テーマ」をいかに見つけるかというのが次に問題になってくるわけですが、そこで重要になってくるのが「問い」を立てるということ。
それには、自分に対する「問い」をあらゆる角度から立てていく。
その「問い」に丁寧に答えていくことで、自分の中にあるテーマ、伝えたいことが見つけられるというわけです。
その「問い」の立て方については、こちらの本に書いてあるということだったので、さっそく買って読んでみたいと思います。
僕にとって書くということは、そんなに苦痛ではないんですね。
1500字程度の文章を毎日書いているわけだけど、書けない苦しみでウンウン唸りながら書いているかというと、ぜんぜんそんなことはなくて、書き始めるとどんどんと言葉が出てきて、それをキーボードで打ち込んでいるうちに、1500字、2000字が書けてしまうということがほとんどです。
ここでだいたい1400字なんですが、まだ書きたいことが残っています。
自分の中に、アウトプットしたい、書きたい、話したい、伝えたいという欲求は常にあって、それを荒削りでいいからとにかく出すというのを今はやっている感じです。
もう一つ、書いておかなければならないのは「要約力」のことです。
書かれた文章を読んで、そこに何が書かれていたのか、書き手が伝えたかったことは何かその本質をつかむということ。
それができる力というのは、かなり重要だし、これから仕事においても、仕事以外のコミュニケーションにおいても役立つ能力になってくるなと感じました。
つまり、文章を読む時だけでなく、誰かと会話をするという時でも、相手が何を言いたいのかということの本質的な部分をつかみとることができれば、その相手とのコミュニケーションも深く良いものにできるということなんです。
例えば、文句や愚痴ばっかり言っている人でも、本当はその愚痴そのものが言いたいことではなくて、その裏には別の伝えたいことの本質があるのかもしれない。
それに、その要約力で伝えたいことの本質をつかむ能力を高めれば、相手の地下2階に一気に到達することができるとともに、自分自身の地下2階にも潜りやすくなるということなんですね。
そう聞いて、要約力をちょっと鍛えてみようかな、なんて思ってしまいました。
つまり、書くと読むは表裏一体で、相手に伝えることと、相手の言葉を受け取ることも表裏一体なんだなと思いました。
あと、興味深いと思ったのは、一文でも自分に嘘をついた文章を書くと、必ず途中で書けなくなるということ。
逆にいうと、途中で書けなくなった文章はどこかに嘘がある。
見栄を張って、自分をよく見せようと自分の純粋に伝えたいこととは違う、自分に嘘をついて書いてしまった文章、それが文章を迷わせるんですね。
嘘の一文が次の一文に影響し、それがさらに次の一文に……というつながってどこかで行き詰まる。
ああ、なるほど、そういうものかもしれないとすごい納得しました。
最後の質問コーナーで、仕事でのドキュメント作成の悩みについて答えてもらって、イベント終了。
ものすごい勉強になったトークイベントでした。
行ってよかった。
やっぱり、なんだかんだ言って、書くというのは面白いし、気持ちいいことなんですよね。
そういうわけで、まだ書き続ける予定なので、気長にお付き合いいただければと思います。
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