エニアグラムでコーチング✨タイプを理解して組織に向き合ったら、いつの間にかなりたい自分に! 仕事の楽しさを再び見出した原田さんの場合。
【エニアグラムでコーチング】
原田直子さん:大手外資系コンサルティング会社シニアマネージャー。2018年4月 自主プライマリーコース受講。
エニアグラムプライマリーコースに参加した後、小又にプライベートコーチを依頼。さまざまなツールを使いながらのコーチングスタイルに、ぴったりマッチした原田さん。転職後のつらい時期だった彼女に訪れた、エニアグラムを使ったコーチングの効果とは??
(インタビュアー:小又茂子)
―原田さんは何がきっかけでコーチングを頼んでみようと思ったんですか?
最初はエニアグラムのプライマリーコースに誘ってもらいました。ちょうど転職して、新しい会社で上司から受ける言葉や圧力に負けて(その時はパワハラされているとさえ思っていた)、泣いて小又さんに「会社辞めたい、しんどい」って話を聞いてもらっていました。話しているうちに、一方的に相手が悪いというわけではなく、プライドが高かった私にも原因がある。上司が強く私に求めているものが何かを分かって対応していないのでは?というアドバイスがありました。
自分の行動を変え上司が何を求めているのかを探りながら対応してみたら、すぐに効果が出ました。私の仕事結果に対する上司の反応が良くなったんです。しかも、私が他の人からきつく言われたときに「原田さんの負荷が増えちゃうからやめてくれる?」って親分みたいに……
―守ってくれたんだ!(笑)
完全に自分の被害妄想だったんです。相手の特徴を理解すると、すごく変わるんだなって実感して。今まで小又さんの好意で助けてもらったんですけど、これをちゃんとお金払ってお仕事としてやってもらおうと。私が会社に慣れていくのに、精神面で支えが必要じゃないかなと思って。コーチングを定期的に受ければこういうつらい状況も乗り越えられるんじゃないかな、って思ったのがお願いしたきっかけです。
―実際のコーチングはどうでしたか?
転職してすぐの頃は、ポジションコンプレックスのようなものがありました。同じ年代の転職組はすでにシニアマネジャーだったし、私が転職する理由も前職のままでは次の昇進機会が遠いなと感じたからでした。
コーチングしてもらって、ただ漫然とシニアマネージャーになりたいと思うだけではなく、「シニアマネージャーだったらどう考えるか、行動するか、どういう発言するか」と日々の中で視座を上げて見聞きし行動するようアドバイスがありました。
更に、毎年年間の振り返りと次年度の目標を様々な角度から確認する20枚くらいのシートを記入します。始めてもう4年くらいになりますが、あのシートは自分に自信がなくなったときに見返えしているんです。すると、あそこに書いた目標が大きな夢みたいなことって、気が付いたら達成されている。こういう自分になりたいって思ったことに対して、自然と正しい方向を向けるようにうまく小又さんにコーチングしてもらっている。忙しい日々の中でも本当になりたい自分は何なのか、目標に近づいているのかっていうのを確認するプロセスが、すごく大事なんじゃないかって思っています。
―原田さん自身はエニアグラムを学んでからコーチングを開始しましたよね。原田さんが自分のエニアグラムのタイプを知っているからこそ、気づいたり深く理解できたりアドバイスがスッと入るのかな?
誰かから何か言われたときに、すごく反応する言葉とそうじゃない言葉がある。自分のタイプが大切にしていることとか傷つきやすい言葉とか、恐れとかに対して、相手が刺してきた! と思って過敏に反応している。
エニアグラムをある程度勉強していると、何かきっかけを与えてもらえば腑に落ちる。ああ、自分のこの癖が出たんだな、とか。それって自分がこのタイプだからそうなっちゃうんだな、ってちょっと客観的に見られるというか。癖に気づいたら直せばいいだけで、落ち込んだり自己嫌悪に陥ったりする必要はないって思えるのがエニアグラムのいいところかな、って。
―コーチングって、エニアグラムを知らなくてもできるじゃないですか。エニアグラムを学んでからのコーチングは何が良いのでしょうね?
コーチングは単なる相談相手ではないので何か軸がないとダメだと思います。エニアグラムを軸に、例えば私のタイプの「達成感が必要」という特徴に合ったゴールのセットをして、そこまでどう行くかを一緒に考えてくれるとか。エニアグラムを知っていると、私がつまずいたときにしてもらうアドバイスも納得がいく。ダラダラ話を聞いてもらってアドバイスを受けるより、的確に「あ、今この状態だよね」と瞬時に判断してアドバイスをもらえる。これはエニアグラムが効いてるのかなって。
-私のコーチングスタイルって、原田さんがそもそも持っている力や能力を私の言葉で表現しなおしている感じなんです。
小又さんのコーチングは、私の潜在意識の中にあるものが出てくるようにお手伝いしてもらってるのかな、と。忙しい生活の中にいるから、なかなかありたい自分の姿が出てこない。自分の能力はこれくらいだって制限かけてたりして。でも「えー、そう?できるんじゃないの?」って言われて制限が取れたときに、自然に自分のなりたい姿が出てくるのかな、って。
転職をしてから「あれもできないの?」「これもできないの?」っていっぱい言われて自信なくしていたときに、小又さんに「原田さんができないことここに書いて」って言われて半べそ書きながら紙に書きだしてw、そのあとに「原田ちゃんには素晴らしい経験と実績が沢山あるよね。自分はこれができる!っていうのを書き出して」って言われて書いてみると、「私できること沢山あるじゃん!!」って。(笑)
ー急に顔色が明るくなったよね(笑)。あのときは「こんなこともできないのかって言われたから勉強してるんです」って本を沢山買ってきたりして、むちゃくちゃ焦ってましたよね。
そうなんですよ。パワポできない、エクセルできない、こんな事じゃだめだ、追いつかなくちゃ、頑張らなくちゃ!って本読んで勉強してたけど「それ、いらなくない?そんなのやってもできないよ」って小又さんに言われて(笑)。むこうはそれが本業でもう何年も百戦錬磨の経験があるのに、と。
そう言われなければ気づかなかったし、そのときは自分が持っているもので勝負できるって思えてなかった。
―「あれもできないこれもできない」って言われたことって、相手目線、相手要求。「私はあれができるこれができる」は自分目線の自分の能力だし、自分が得意なこと。そちらにシフトしていかないとね。自分の土俵に。
そうそう、今は自分が勝てる土俵にうまく乗れている。
―そのときは無理難題だと思っていたことも切り口変えたり視点を変えたりしたら、自分が持っているものでできるかも、って。
「自分が完璧にできてなくても、それはできる人をスタッフに抱えればいい」って言ってくれたのが大きくて。私はアイデアを思いついたり、新しい道を切り開いていったり、グローバルのコミュニケーションが得意なんですけど、紙に書く(資料を作る)のが下手で。そういうのを週末勉強しようかな、って言ったときに、「そんなの無駄だよ、借りてくればいいじゃん」って言われて。それで一気に楽になった。
―同じ声かけをしても、自分の考えに固執して、これを克服しないと誰からも認められないって思っちゃう人もいるじゃない? 原田さんのその素直さ、自分で何だと思います?
まずはやってみて、成果が出たからじゃないですかね。パワハラ受けたって言っていた時も、自分の視点でしか見ていなかったなって。向こうも私のことで困っていたんだと思ったときに、その人がして欲しいことをしたらどうなるかな、って思ったんですよね。小さく変化して、あ、うまくいった……っていうのを繰り返し実験しているみたいな感じです。
こういわれたら嬉しいだろうと思うものを伝えてみたら、急に反応が変わったりして。ああ、そういうことか……と。相手はちょっと斜め上くらいの違うものを「欲しい、欲しい」って言っているけれど、その奥にある本当に欲しいものを見つけるのが大事なのかな、と思っていて。直接響くことを伝えたときに、向こうの反応もガラっと変わる。
―それもエニアグラムには動機があって、相手がこのタイプだったら動機は原田さんが思っているそれではなく、これだよ。その動機を満たすようにこっちが行動してあげると違うかもよ、って。
そう。例えば、相手は「あの人がこう言った」「あれが不満」とかいろいろ言ってくるけれど、ただ仲間として認めてほしいと言いたいだけ。それなら「あなたのことを仲間として認めていますよ」って発すればいいだけで、それだけで変わってくる。ちゃんと欲しいものを渡すと、(困った言動が)ピタッと止まりますよね。悪意はなくて、ちょっとわかりにくい表現でその人が欲しいものを「欲しい」って言っているだけなんですよね。
―会社に入ったときに苦しんでもがいていた状況から、今や自分のやりたい世界を構築できていますけれど、そのターニングポイントってあったんですかね?
何かが劇的に変わったわけじゃないんですよね。一つ一つの仕事をお客様に喜んでもらえるよう一生懸命やって。それを積み重ねていくうちに自分が得意なことをみんなが頼んでくるようになった。さらになりたい自分と、会社の方向性が一致するようになって成果も出るようになって……。それが自信につながったんじゃないかな、と。
小又さんが会社の人事部にいるから、上の人が求めているのがどういうものなのかというのも話を聞いて分かりましたし。
―上位マネジメントが何を見ているかですね。細かい一人ひとりの動きよりは全体感として何をどこにどう進めるかという捉え方だから。「全体の中であなたにはどういう動きをして欲しいと思っているのか」というのは話せましたよね。
ミッションという感じで軸がぶれなくなった。すごく難しい判断するときにミッションに立ち返ることも多くて、上の人が期待しているミッションを正しく理解して、それに対してモチベーションを持てるようになった。次々と新しいことを求められたとしてもミッションは変わらないし、軸ができたのがきっかけかも。何のために自分はこの会社にいるのか。ここで何をしなきゃいけないのかが分かってきた。
―このコーチング、トータルしてどういう人にお勧めしたいですか?
あともう少しで花開くんだけど、頑張っている方向性が違うなという人がいて。転職組の女性だと上の人の期待や会社の文化に慣れずにもがいている、そういう人に勧めたいかなって思います。みんな深刻に悩んでいるんです。そこまで深刻な状況じゃないですって言っているんだけれど、通じないんですよね。すごくもったいないんです。
―5年前の原田さんに言ってあげたい(笑) 。結果的には年収が2倍になったって聞いたんですけど。まだ伸びそうですか?
はい(笑)。自分が遠いと思っていた目標がそんなに難しくないと思えるようになりました。まだまだ行きますよ!
―楽しみですね。ありがとうございました。