大人のADHDについて 特徴は何ですか?③
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しかし、うまく工夫し切れていない人もたくさんいる。例えば、会議。そもそも日本の会社の会議は、あまり楽しいとは言えず、興味を持って聞き続けることが難しい。注意が維持できず、かといって他ごとをすることもできないから、基本的に眠たくなって寝てしまう。会議中に寝ていると「不真面目なやつ」「夜更かしでもして遊んでいるんだろうか」というふうに認識され、評価が下がってしまうことが多く、結構困ることになる。あとは、単純な事務作業も、集中力が維持できずに進まない人も多い。読書も、よっぽど面白くて興味のある内容でなければ苦手な人が多い。一方で、すごく熱中して過集中になってしまう人も多い。好きなことにはものすごく集中するのだ。
作業工程が複数にわたる、いわゆる「めんどくさい」ことを後回しにすることも多い。しようと思った時にすぐできないことも、後回しにしているうちに忘れてしまう。ガス代や電気代の支払いを「めんどくさい」ために忘れ続けて、電気が止まったという話を聞くこともある(最初の手続きが手間でも銀行かカードからの引き落としにすることを激しくお勧めする)。
仕事においても、めんどくさいことを後回しにするため、仕事が遅かったり、効率が悪かったりする。興味のあることはあっという間に片付けたり、思いついた時にはすぐ行動するのに、そうでないことの処理が遅いので、やる気にむらがあり、ふざけているように見えてしまう。
時間管理の下手さも大人になると問題になることが多い。他の症状である多動や衝動性の特性もあいまって、暇であることを嫌い、予定を詰め込んでしまう人も多い。我々はいろんな日常生活をこなすためにいろんなことで時間を消費している。しかし、何にどれくらい時間を使うのかがあまりわかっておらず、無理なスケジュールを立てて結局全てができないということもあるし、うっかり忘れてしまう、面倒なことを後回しにしてしまうという特性から、時間管理ができないこともある。時間管理が下手な人は多いが、その理由に合わせた対策が必要になる。
続く
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