火を灯すまでの道のり:五山送り火、大文字山での貴重な体験
京都では毎年、8月16日に"五山の送り火"があります。
今年は素敵なご縁いただきまして、送り火を"見る側"でなく、"山で点火するお手伝いをする立場"で参加してきました。
山頂付近に着くと素晴らしい天使の梯子が京都市内をピカピカに照らしていてあまりの神々しさにうっとり。でもすぐに持ち場へ移動開始です!
担当のスポットは"大"という字の右払いの真ん中あたりでした
驚いたことに大文字の"大"という文字は、"74個"の火床が線としてつながって見えて、"大"となることが今日初めてわかりました。
火床となる場所には、松割木と着火剤として使われるバリバリに乾燥された松の葉が置かれていました。あとは街から持って上がった藁、マッチで点火するそうです。
ケミカルな着火剤などを使わないことを知って嬉しかった!
準備開始です。
まずは火床を約4人で組み上げ、隙間に松の葉を着火剤として詰め込みます。そうすることで、着火しやすくなるんです。
そしてその上に、街から持参した護摩木をセット
そして突然雨が降っても大丈夫なように、藁を周りに置いてからナイロンシートを被せて20時の点火時間を待ちます。
計算すると大の火床の準備だけでも約300人が関わっていました(驚)
19:25
お経が始まります。ご先祖様、そろそろおかえりのお時間ですよぉ。
20:00
そしていよいよ点火時間!
点火後、少し離れたところに避難していたですが、火の粉と煙がすごくて顔を火傷しないようにタオルでしっかりと覆っても目をつぶらずにはいられませんでした。もちろん長袖は必須です!
一つの火床には1名の消防隊員さんが付きます。
山火事にならないように、でも大の字の火は消さないように..と、とても繊細な消防活動が行われていました。
これも初めて知ったありがたい事実でした。
それにしても…
山頂に登ってから準備しつつみた、空、雲、光。
ピカピカに照らされた京都の街。暮れて赤く染まった雲と空。
そして点火前に見え始めた星と月。虫の声。鳥が慌てて巣に戻る姿
そして20時になって始まった、生命力あふれる送り火。
こんなに自然に向き合う時間をしばらく持ってなかったなぁと思いつつ、贅沢な時間を満喫できました。
まさに Once in a Life Timeな経験。
誘っていただいたSちゃん、本当にありがとうございました!!!