【小説】ルカがはじめて世界を憎んだ日(#3 完結)
「ケイスケ」さんの骨が長い時間をかけて小さな白い壺におさめられ、ようやく、苦役から解放される時が来た。ほっとしながら、ルカは、あせりを感じていた。このままだと、
「UFOと宇宙人」はなし崩し的にミクちゃんによって奪われてしまう。自分との関係性もどこに住んでいるのかも定かではないミクちゃんの手に渡ってしまえば、本はもう二度と戻ってくることはないだろう。そのことを想像するだけで、ルカの頭はじんじんと熱くなった。何度読み返して飽きることのない、ルカにとって現実よりも色鮮やかでリアル