天城

自分の感情、世界への向き合い方。 その時に感じたことを切り取って保存しておきたいと思い…

天城

自分の感情、世界への向き合い方。 その時に感じたことを切り取って保存しておきたいと思います。 よろしくお願いします。

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わざわざ本を読むなんて

本というものは映像や音楽と違い、それを味わうためには体力を消費する。 「本を読む」という作業には文章を追い、そして理解する、という能動的な態度が求められるからだ。 それでも私は本を読む。 音楽や映像と同様に本を愛する。 本には音楽や映像ほどのわかりやすく鮮烈な体験は期待できない。 しかしそれらにはない魅力が確かに本というものにはあると信じている。 では私にとっての本の魅力とはなんなのか、ということで一応の整理をしてみた。 私が主に読むのは文芸書と専門書だが、おそらく他のジャ

    • 「AI(シビュラ)か、法か」PSYCHO-PASS PROVIDENCE 感想

      みました。 ネタバレ有りなのでそれでも良ければ。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 粗筋(思い出すために書いた側面が大いにあるので、飛ばしていただいて結構です)一期はシビュラシステム

      • 「ウルトラマンという力」の責任 ULTRAMAN Season3感想

        ネタバレありです。 思いつきの駄文なのでそれでも良ければ。 ご存知ない方はNetflixで観れます。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 色々思うところはありましたが、面白かったですね

        • 名前を変えました。 元スナメルウムです。 特に変えた意味はありません。 新しく記事を書きました。 優しさという行為を、主体の位置から考察しています。

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        わざわざ本を読むなんて

        • 「AI(シビュラ)か、法か」PSYCHO-PASS PROVIDENCE 感想

        • 「ウルトラマンという力」の責任 ULTRAMAN Season3感想

        • 名前を変えました。 元スナメルウムです。 特に変えた意味はありません。 新しく記事を書きました。 優しさという行為を、主体の位置から考察しています。

          優しさという責任について

          電車で高齢者や妊婦に席を譲り、悩める友人の相談に乗り、仕事の場で困っている顧客の課題を自らの知識と経験で解決する。恋人が欲しがっていたプレゼントを買い、娯楽施設で子供が一人で泣いていたら親が見つかるまで付き添い、親戚の子には玩具を買ったり遊んだりしてやる。 僕たちは日常の中で自然と優しさを発揮する。 しかし「優しさ」とはなにか。 なぜ人(もとい動物)は、他者に対してコストやリスクを背負ってまで、優しさを発揮するのか。 思うに、優しさは大きく二つに分けられる。 それは優しさ

          優しさという責任について

          創作活動に見返りを求めてはいけない

          そう言われたのは一週間くらい前だっただろうか。 創作活動とは自身の欲を昇華するための活動であり、その過程に意味があるのだと。 それは確かに正論だし、全くもって否定するつもりはない。 寧ろ、自分自身小説を書き始めたのはそういった理由が大きな部分を占めていると言っても良い。 だからその考え方はぼく自身の中にも存在するものだ。 とはいえ。 それが見返りを求めてはいけない理由にはならないじゃないか、とも思うのだ。 確かに創作活動とはその過程にこそ重要な意味がある。 思うに、創作とは

          創作活動に見返りを求めてはいけない

          ライ麦畑より、祈りを込めて

          クソッタレのAIは人が人足り得る条件を破壊してゆくし、カスみたいな資本主義は嘘くさい善人面でぼくたちを覆っている。 その果てに何が起きるかなんて想像もせずに思考停止する進歩主義者のアホ面どもも、薄汚い欲望のために余所行きの綺麗事を慣れた手つきで並べ立てるインチキ野郎どもも。 ついでに効率主義の軽薄な嘘つき野郎どもも。 なにもかも、うんざりだった。 とにかくもう田舎に帰って、そんでもって土にでも還ってしまいたいくらいには最悪でクソッタレな気分だった。 「ライ麦畑でつかまえて」

          ライ麦畑より、祈りを込めて

          失われた日本を求めて

          冷たく刺す空気に肌が硬くなる感覚で目が覚める。 昨日あんなにも切実だった想いが、石の塊となって冷たく転がっていることに気づく。 喪失を理解しても、感じることはできなかった。 もう昨日の自分ではなかったから。 変わっていくことは仕方がないことだ。 人の心が物理的な神経から発生するものならば、肉体と同様に精神も変わっていくことは避けられない。 それは人という個人ではなく、国という集団でも同様のことが言えるだろう。 何が国を規定するのか。 純然たる答えを出せるものはいないが、ここ

          失われた日本を求めて

          広がる世界、均される世界

          少し高くなった空。 間断なく続く祭囃子の音に子供らのはしゃぐ声が混じる。 微かに漂ってくるソースやカステラの香ばしい匂い。 半袖を着るには肌寒く、長袖を着るには少し暑い。 自分にとって祭りとは、夏というよりは秋を感じる風物詩だった。 不意に行き当たった喧騒は、「慣れ親しんだ」というよりは「懐かしい」という感覚を去来させた。 思えば祭りというものに訪れたのは4,5年ぶりだった気がするが、それはコロナのせいだけではないだろう。 そもそも祭りとは自分にとって必須というほど切実な行事

          広がる世界、均される世界

          空の境界 第5章 「矛盾螺旋」 ネタバレ感想

          原作未読。 ストーリーは非常に難解で時系列に追いつくのに必死でちょっと何言ってるかわからないシーンは多々あった。 が、それが本章(ひいては空の境界という作品)にはまってしまう要因の一つであるだろう。 一度で全てを理解でき、飲み下せる作品なんてきっと退屈だ。 もちろん、一本芯の通ったストーリー、完全に置いてきぼりにさせない適切な距離感、美しい作画や美術があって成立している非常に絶妙なバランス感覚があってのことではあるが。 日常という螺旋、逸脱の矛盾タイトルにもあるようにテー

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          帰ってきたウルトラマン 第33話 怪獣使いと少年 ネタバレ感想

          あらすじテーマ : 自然破壊と集団心理異星人が体調崩して死の間際まで追いやられるほど人間によって汚染された地球。 そしてその宇宙人を匿う子供を集団で蔑視し迫害する人間たち。 どちらも悪意から始まった行為ではない。 全ては欲や恐怖という根源的な本能が彼らを駆り立てたわけで、それらを調伏するには強い意志が必要だ。 郷やパン屋の娘のように良を恐れず、味方になってくれる者もいる。 人間だって捨てたものじゃない、でも、そうじゃないやつもいる。 その両面性というか、一概に言えないところ

          帰ってきたウルトラマン 第33話 怪獣使いと少年 ネタバレ感想

          走ること

          私は習慣的に走るようにしている。 精神とは肉体である脳と神経系によって生成・運用されるもので、日常的に肉体を鍛えることが精神的な体力を増強すると信じているからだ。 でもそんな理性的な理由とは別にして、突発的に走りたくなることがある。 なかなか思うようにいかない日々の鬱屈、素晴らしいものを観た時に言葉で表現しきれない残滓、納得できない現実に対する抑圧。 それら雑多な感情の奔流は、行き場を失い千々に乱れた濁流となって心を飲み込む。 そういう時、私は走り出さずにはいられなくなる。

          走ること

          映画観ようと思ってたのに、「小隊」読んだせいで胃もたれしたので観れない。

          映画観ようと思ってたのに、「小隊」読んだせいで胃もたれしたので観れない。

          砂川文次「小隊」 感想

          戦争という圧倒的な現実、遅れて実感する恐怖。 自衛隊という「職業」からすれば、戦闘を含めた諸々の行動は全て「業務」である。 主人公である安達は、戦闘という言葉に実体を感じることができなかった。 それは安達だけではなく、他の自衛官も、当たり前だが実戦未経験という意味では読者たる私も同じである。 しかし、一度戦闘が始まれば嫌でも理解させられる。 淡々と業務をこなすことで達成できるような現実はそこにはない。 地形を変えるほど降る迫撃砲の雨が耳を劈き、さっきまで談笑していた仲間を

          砂川文次「小隊」 感想

          遠藤周作「沈黙」 感想 ネタバレあり

          映画を観てから原作を読了。 沈黙する神に主人公であるロドリゴが苦悩するところが本作最大の見せ所だと思うのだが、その心理が映像にしっかり乗っていたので改めて映画の完成度高かったんだなと思った。 私は基督教を信仰しているわけではないのでなんか勘違いしているところもあるかも知れないが考察をまとめる。 神の沈黙に対する答え 結局のところ、絶対的な答えなどない。 強いて言うならば、信仰の形式に囚われることの無意味さだと私は思った。 ロドリゴや日本の切支丹達は表面的な棄教ですら拒み

          遠藤周作「沈黙」 感想 ネタバレあり

          シン・ウルトラマン ネタバレ感想

          いい意味で詰め込まれた映画だった。 2時間とは思えないほど色々なことが起きたけれど、常に新しい展開で全く飽きなかった。 特に最終決戦。 兵器としてのゼットンがカッコよかった。 絶対に勝てないとわかっていても、ゼットンにただ一人で立ち向かうウルトラマンに何度も声が漏れそうになった。 そしてワームホールに吸い込まれそうになるも必死に脱出しようとする場面。 応援上映という形式の鑑賞スタイルはこういう時のためにあるのかと思った。 気になったのは使用カメラごとに明らかに解像度が異な

          シン・ウルトラマン ネタバレ感想