丸太小屋 【短歌八首連作】
喃語抄めくる右手のゆるやかさ母親はもう骨に変わって
なめろうの秘密を打ち明けられてもどこまでいってもたどり着かない
折れた手の骨を吊るせばいっせいに蝉の声色深くなりゆく
縁のない土地に置かれた姿見に罅がひろがる夏晴れの日よ
手のひら派 極楽鳥の顔面が万策のすえ目立ってしまう
どん底に着いてしまって今からは盆踊りから阿波踊りへのムーヴ
たった一度燃やされるための丸太小屋に京都府まるごと移り住みたい
転々としてゆく人の多くなるまだ百日紅さいている道
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