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どうしてアーマード・コアじゃなきゃダメなんですか?
この記事はこんな人のために書いています
1⃣ ソウルシリーズやエルデンリングが面白かったし興味あるんだけど、アーマード・コアって結局どんなゲームなの?
2⃣ 新作が出るアーマード・コアを人に布教したいんだけど、なんてPRしていいかわからん
そんなみなさんに
「なるほど、アーマード・コアってこんな感じね」
をなるべくわかりやすく伝えるのが目的です
で…どうしてアーマード・コアじゃなきゃダメなんですか?
ロボットゲームなら色々出ている
高難易度なゲームも色々出ている
でも、アーマード・コアからしか得られない体験があるからファンは10年も続編を求め続けた *1
ロボットゲームではなく、アーマード・コアを求め続けた
公式は沈黙しているなか、ファンは勝手に25周年イベントをやり始めた
それはひとえに他のゲームでは味わえないモノがあるからだ
でもアーマード・コアの得がたい体験って…なんなんだ?
このNoteでは難しいアーマード・コア”らしさ”の言語化に挑戦してみよう
結論:アーマード・コアでしか得られない体験とは
アーマード・コアはソウルシリーズやエルデンリングと共通する『達成感』がすごい
カスタマイズの幅が広く達成に向けた『試行錯誤』が深い
自分でカスタマイズした機体をうまく動かせた時の『一体感』がすごい
荒廃したドライな世界観の中で上記の要素が合致したときの『没入感』がすごい
ドライな世界観と試行錯誤を超えた達成感…つまり乱暴に言えばこれはフロムソフトウェアらしい面白さだ
しかもロボットが題材のためより試行錯誤による挑戦の幅が深まっている
ソウルシリーズやエルデンリングで楽しめたなら楽しめる可能性が高い、そして更に、もしロボットが好きなら人生で一番好きな作品になりえる
新規の方はこの点に注意してね
ストーリーの繋がりはない、安心してACVIからやってね
AC持ちはネタだから安心してね
以下、このゲームの特徴を初見の人でもわかるように様々な視点で説明していこう
世界観はちょっとハードコア
オープニング比較からわかる世界観の違い
他ロボゲーのオープニングと比較してみるとわかりやすい
(冒頭1分程度でOK むしろサムネイルだけでも良い)
おわかりいただけただろうか?
フォーカスされているのはロボットに搭乗しているキャラクターではなく、兵器としてのロボットそのものだ
アーマード・コアのロボットは年端のいかない少年少女が世界に対して自己主張するための舞台装置ではない *2
主人公には顔も声も大義もない
ロボットの操縦免許を取得したことを契機に泥臭く血生臭く日銭を稼ぐ云わば傭兵のシミュレーションゲームだ
しかし、その中にドラマがある
大体のあらすじ
各シリーズ作品でバラつくが
世界から国家という概念がなくなり、暗黒メガコーポが支配している
命が安い
主人公は傭兵として金の為に各企業の依頼を淡々とこなす
周りにいるやつ全員信用できない
なんだかんだあって全てぶっ壊す
あたりがよくあるあらすじ
今回のACVIはどうだろう?
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抜き出し
・大災害により焼き尽くされた、いわば災害跡地
・企業勢力たちがその利権を獲得すべくルビコンへの進駐を始めており、それに抵抗する土着勢力とも紛争状態
・プレイヤーは(略)ACを操縦することだけに脳神経を最適化された”旧世代型強化人間”
変わらないね、なにも
実家のような安心感がある
で、そんな世界観で戦闘ロボットを駆る傭兵をやるとどうなる…?
こうなる
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アヴァロン・バレー開拓区で働いている作業員どもが、
労働条件の改善を訴えて「ドーン・ブリッジ」を占拠している。
橋上にはバリケードが築かれ、交通路は完全に遮断された状態だ。
ガードの説得に応じる気配は一切なく、「本社を呼べ」の一点張りらしいのだ。
我々はこうしたことにいちいち関わっておられんというのに、わからん連中だ。
ともあれ、このまま放置しておく訳にもいかん。
長期戦になると関連する被害も問題になる。
この際、力ずくで強制的に奴らを排除してくれ。
橋の上には、作業用のMTなどが何機かいるらしいが、レイヴンにとっては全く問題にならんはずだ。
我々の装甲車隊も現場に配備してある。
楽な仕事だ。気楽にやってくれ。
誰一人これを咎めない
人権という言葉はもうおそらく存在していない
こんな世界で生きていくことをプレイヤーは突きつけられる
そしてこうなる
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機体修理費と弾薬費がかかるのがとてもユニークだ
高級パーツは修理費も高い、お気楽にマシンガンで弾をばら撒くこともためらってしまう
窮屈?大丈夫だよ、弾薬費がかからず高火力なレーザーブレードで戦えばいいんだよ(そして接近するため被弾が増え、トータルで金がかかるまでがお約束)
このように、乾いた世界でクリアだけでなく収支を気にしながら戦うはめになるのがアーマード・コアだ
高難易度、幅広いカスタマイズ性、煩雑な操作が生む”没入感”
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難易度は”やや”高め
嬉しいことに基本的にゲームの難易度は”やや”高い
だがソウルシリーズやエルデンリングと比較すると優しい
トライ&エラーによるプレイスキルで解決するだけでなく、事前のアセンブリで対応することができるからだ
それを可能にする高いカスタマイズ性がこのゲームにはある
呆れるほど高いカスタマイズ性
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ロボットを題材にしているゲームの中でも、アーマード・コアのカスタマイズ性は飛びぬけている
武器や外装パーツだけでなく、内装パーツまでいじれるのはなかなかない
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操作も”チョット”難しい
ボタンをほぼ全て使うゲームと名高いが、実は問題ない、使うボタン数はモンハンとそんなに変わらない
AC持ちなんてネタだから、やらなくていいんだよ *3
ロックオンやブーストなど、近代ゲームがワンボタンのオートでやる操作を自分でやるところがポイント
オートマじゃなくてマニュアル車を動かす感覚
機体によって特性がガラッと変わり、操作感も大きく変わるのも特徴だ
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苦行のハッピーセットで生み出される最高の没入感
おいおいおい、つまり…難易度が高くて、カスタムも膨大で、操作も難しい?
それってやっぱり難しすぎないか?
そう思うかもしれない
だが困ったことに、これだからこのゲームは面白い
なぜか?すべての要素が面白さと表裏一体だからだ
難易度が高い⇒ クリアできるとめちゃくちゃ嬉しい
カスタムが膨大⇒ 達成するための選択肢が数多く用意されている
操作が難しい⇒ 組んだ機体を実用レベルに持っていけたとき嬉しい
上記すべてが噛み合った時の達成感がエグい
この達成感を味わった後の没入感がエグい
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アーマード・コアでしか得られない栄養素の正体とは?
この組み合わせこそがアーマード・コアでしか得られない栄養素の正体ではないだろうか
難題に対して、解決策を自分の頭で考え、自分のスキルでその動きを実現し、解決に導けたときの喜びがある
荒廃した世界観
どいつもこいつも信用できないストーリーで
イケてるBGMでアドレナリンを出しながら
難解なミッションの答えを膨大な組み合わせから探しだす
常に収支に気を配りながら
その答えを自分の力で結果までもっていく
難敵相手にギリギリまで切り詰めて答えを出す
このエッジを走りきった先にしか、味わえない喜びがある
気が付けば夢中になる自分がいる
主人公は、自分自身だ
これこそが、アーマード・コアでしか味わえないものだ *4
ACVIでも素晴らしい体験ができることを願っている
興味が出たら、試しに飛び込んでみると良い
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補足:世界観を際立たせる音楽
語る場所に迷子になってしまったが、間違いなく音楽もアーマード・コアを特徴づける要素だ
テクノで、ロックで、ちょっとクラシックだったりする
アーマード・コアを幼少期に摂取したためにDJになった人間が複数観測されているのが、曲が素晴らしいことの何よりの証明だ
補足:どうして対人要素について触れてないの?
初見に話すべき内容ではないと思ったから
*1:新作が出るネタはやめとけ
実際に新作が出るのでもう使う人もいないだろうけど…
人が闘争を求めると新作が出るネタは本編に一切関係がなく、むしろインターネットミームとして荒らし要素もあるので嫌う人も多い
*2:それが悪いわけではない
別に悪いわけじゃない
ヱヴァンゲリヲンとか大好きよ
*3:AC持ちは基本的にネタ
持ち方に不満があってもキーコンフィグでなんとかなるよ
AC持ちを実戦で使っている人はファン主催の25周年イベントのアンケ(ファン1000名以上)で1%未満(ネタで投票した人もいるだろうに)、実用性はない
*4:アーマード・プレジャー
このようにアーマード・コアからしか得られない喜びはアーマード・プレジャーと呼ばれているとかいないとか
なお、アーマード・プレジャー自体は公式が出自である