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中小企業診断士試験 受験2年目(2016)一次免除  二次215点 不合格

※経緯が長々と書いてありますが、一番下に「まとめ」がありますので、お時間のない方はそちらだけでもご覧ください。

「受験1年目(2015)一次437点 合格 二次221点 不合格」についてはこちら「受験3年目(2017)一次4科目250点合格  二次206点 不合格」についてはこちら
「受験4年目(2018)一次7科目合格  二次 合格」についてはこちら

1.学校選択(2016年1月)

前年、TAC通信にて一次試験は突破したものの、二次試験についてはまったくの手応えがなかったため、2年目は通学スタイルを検討。土曜に通学できればと思い、TACの案内を見てみると土曜の講座は池袋校のみ。渋谷から田園都市線で50分かかる南町田駅を最寄り駅とする自分にとっては池袋は中々遠い場所であるが、他に選択肢もないためとりあえず授業無料体験に申し込む。

1/9に池袋校にてT先生の講義を受ける。生徒は約60名ほど。話も面白くテンポよく進む。二次試験不合格後の下がっていたモチベーションが一気に上り通学を決める。その時のメモ内容を一部引用

T先生
二次試験について 自分のアイデアをぽっと出しただけではコンサルではない コンサルのフレームワーク 現状→あるべき姿 
コンサルを目指す人が自分の現場のことをわかっていない
例:与件分を何分で読めますか? 
わかってなければなりゆきと一緒 落ちたのは、何をやればいいかわかっていなかったため 基礎体力をつけて徐々にステップアップ、しっかりとトレーニングをすれば負けるわけがない

中小企業診断士へ向けての2年目の勉強が始まる。
勉強時間 1月 35時間
1/9 TAC講義 
1/16 TAC講義 
1/23 TAC講義 
1/30 TAC講義 

2.グループ結成から模試まで(2016年2月~4月)

講義は土曜の午前10:00から12:30、午後は14:00から16:30と一日2回行われる。前半に先生からの講義、後半は演習と振り返りが行われることが多い。
池袋校では、T先生がグループ学習を推奨している。その当時はグループが4つあって、上から
グループ1 勉強時間110時間/月 選ばれたベテランの方
グループ2 勉強時間100時間/月 二次試験受験資格ある方
グループ3 勉強時間100時間/月 二次試験受験資格なしの方(一次から)
グループ4 勉強時間の制限なし   
※一部記憶が定かではありません。
となっていて、強制ではないが、いずれかのグループに参加するように促される。自分は、月間100時間超を毎月こなすのは無理だと判断し、グループ4に参加しようと決める。そのグループには22名の希望者が集まった(のち2名追加)。話し合いの結果、流れで自分がリーダーになることになる。

勉強会は毎週講義後に3.4時間、16:30までの講義の場合は17:30から21:00まで、12:30までの講義の場合は14:00から17:00まで。
グループであらかじめ指定した過去問を、各自が事前に解いてきて、当日解答を交換しグループディスカッションを行う。

池袋校はT先生のメソッドが講義で用いられる。Tメソッドは設問や与件分にある一定のルールに沿って線を引いたりフラグを付けたりと独特の作法があり、初学者ではそのことを把握するのにも時間がかかる。勉強会でもそのメソッドを使ってやることになり、各自がメソッドをしっかり覚えてくるということになる。

2/20に初回勉強会が行われ17名が集まる。しかし、年齢や考え方など様々で、Tメソッドも十分に覚えていないため、まとまりがまったくない状態で勉強会は終了。年齢の若い方は、Tメソッドに柔軟に対応するが、年配の方は、自分のやり方に固執する方が多い。グループ4は他と比べ勉強時間の縛りがないため、メンバー間でやる気についても個人差が大きい。なかなかグループがまとまらないという感じ。このあたりがグループ学習の難しいところで、各自がある程度のお金を払ってTACを受講している中で、ここは自主的に集まったグループであり、成果を出すために集まっているので、やり方までを強制出来るわけではない。ただ、各自が思ったことを思ったままやると、組織としての一体感や強みが醸成されなくなる。リーダーとしては、一人ひとりの思いは尊重しながらも、勉強会の運営に関してはグループで最大の効果を発揮できるよう統制しなければならない。

勉強時間
2月 78.5時間
3月 86.5時間
4月 93時間

2/6 TAC講義
2/13 TAC講義
2/20 TAC講義+勉強会 参加者17名
2/27 TAC講義+勉強会 参加者18名
3/5 勉強会 12名
3/12 TAC講義+勉強会 11名
3/19 TAC講義+勉強会 13名
3/26 勉強会 9名
4/2 TAC講義+公開ディスカッション 
4/9 勉強会 11名
4/16 TAC講義+勉強会 12名
4/23 勉強会 12名

3.模試から一次試験まで(2016年5月~7月)

勉強会が行われていた場所は上池袋コミュニティセンターの会議室。区民の施設のため、AM1200円/PM1800円/夜間1800円と格安。
勉強会のほとんどがこの会議室で行われることとなる。
ちなみに、TAC合格祝賀会が渋谷セルリアンタワーで行われることにかけて、このビルを「俺たちのセルリアンタワー」と呼ぶようになる。

4/30にTACの模試が行われた。
事例1 27
事例2 67
事例3 39
事例4 70
合計 203  215位/1538人中
模試で200位以内になった場合は、成績上位者として名前(イニシャル)と点数と校舎名が発表されることから、TAC内では200位以内をランカーと呼ぶ。グループでランカーは4人。
模試後は、翌日に集まってグループディスカッションを行う。5月は他社の模試もあったためそれも希望者が受け、翌週グループディスカッションを行う。

5.6月と勉強会を重ねていく中で、一人ひとりの試験への理解が高まったこと、知識が増えたこと、個人間の関係性が強くなったことなどにより、グループディスカッションの効果も高まっているように感じた。
この頃のグループ活動の内容として
1.過去問、演習のグループディスカッション
2.勉強時間、試験結果の共有
3.FBを使っての勉強会 議事録の共有
4.皆の解答の共有
5.ベスト解答(過去問でベスト解答を作り共有)
6.自分の振り返りノートの共有
7.学習資料の共有(著作権保護の範囲内)

6月頃から、一次試験を見据えてグループ活動を離れ、一次試験対策に集中する方が増える。24名いるメンバーのうち、一次受験については下記のように分かれた。
一次受験が必要  8名  
一次免除だが受験する  7名
一次免除なので受験しない  9名 
一次試験を全員が無事合格し、再度8月に合流出来ることを願い、それぞれが一次試験に向かっていった。

勉強時間
5月 105.5時間 
6月 85時間
7月 94時間

5/1 TAC模試後勉強会 11名
5/7 TAC講義+勉強会 9名
5/14 勉強会 7名
5/21 TAC講義+勉強会 10名
5/28 勉強会 10名
6/4 TAC講義+勉強会 12名
6/11 勉強会 3名
6/18 TAC講義+勉強会 11名
6/25 勉強会 7名
7/2 勉強会 6名
7/9 TAC講義+勉強会 6名
7/16 TAC講義+勉強会 5名
7/23 TAC講義+勉強会 5名
7/30 勉強会 6名

4.一次試験後から二次試験まで(2016年8月~10月)

(一次試験結果)
一次受験が必要  8名 → 合格2 不合格6
通常、一次試験は8月第1土日に行われ、自己採点の結果で翌日には合否が判明する。ただし、チェックミスや没問があったりするので正確な合否は9月初旬にならないとわからない。自己採点で合格圏内の人は知らせがくるので、知らせがない場合は不合格のケースが多い。この年も多くのメンバーが不合格となり勉強会を離れることに・・・
残りのメンバーで、二次試験に向け挑むこととなる。
※これは後になって判明するのだが、この翌年、翌々年に一次試験が自己採点では不合格だったが、得点調整や没問(H29法務/H30法務)により合格となり、その後の二次試験で合格した方が1名づついる。最終的な結果を見るまでは諦めずに準備をしておいたほうが良いと思う。

この頃からグループで「朝から集まり一日を通して 6事例 解く」ということを何回か開催した。これは、4事例+(事例4×2)を行うことで試験当日のスタミナ、集中力を高め、事例4のミスを減らすための施策。先輩合格者から教えてもらい取り入れた。ただし、事例を雑に処理する感じになってしまうこともあり、本質を理解せず行うと逆効果になる。(結果的にわたし自身がそうであった)

9月に直前模試があった。
事例1 32
事例2 52
事例3 47
事例4 31
合計 162点 1308位/2352人中
事例4のミスがあり大きく失点。
グループからは10名が受け5名がランカーになった。TACの模試はどうなのかと思う部分あるが、後になって結果を見てみるとやはり合格者は模試の成績も良く相関が強いと言える。

【5月】模試ランカーの本試験結果
Sさん 不合格  
Mさん 2016合格
Tさん  2016合格
S2さん  (2018合格)

【9月】模試ランカーの本試験結果
Kさん 2016合格
Mさん 2016合格 ※5月のMさんと同じ
Yさん 不合格(2018合格)
Y2さん  不合格(2018合格)
Tさん   2016合格 ※5月のTさんと同じ
・2回の模試で受験者はのべ22名 
・ランカーはのべ9名、実質は7名
・2回ともランカーの2名は2名とも合格(100%)
・直前の9月にランカーの5名のうち3名が合格(60%)
・2回の模試受験のうち、ランカーに入らず受かった方は0名

勉強時間
8月 113.5時間 
9月 127時間
10月 110時間

8/13 TAC講義+勉強会 8名
8/20 TAC講義+勉強会 12名
8/27 TAC講義+勉強会 9名
9/4 勉強会 9名
9/10 TAC講義+勉強会 8名
9/11 勉強会 10名
9/17 TAC講義+勉強会 10名
9/18 勉強会 8名
9/24 TAC講義+勉強会 9名
10/1 勉強会 9名
10/2 勉強会 10名
10/8 勉強会 8名
10/9 勉強会 5名
10/15 勉強会 6名
10/23 二次試験

5.二次試験とその結果(2016年10月~12月)

二次試験の会場は有明の大正大学。朝から4事例を終え、自分の中では手応えがあり、半々の確率で合格出来るのではと思った。試験後グループの仲間たちと駅近くのサイゼリアで再現答案を作る。事例4の話をしている時、貢献利益の簡単な問題でミスしていることが判明。他の仲間は事例4で単位を間違えている方がいた。この年は小数点以下1位を四捨五入する問題が多くそこを間違えていたのだった。
※後になってわかるのだが、そこにいた合格者ふたりとも四捨五入を小数点以下3桁でする間違いをしていたけど、事例4はA判定であった。そのあたりは、あまり採点への影響は少ないのではと思った。

自分の中では手応えがあったが、T先生の解答分析会に参加したら、自分の解答と同じような方が少ないと感じる。
TACの他校舎のE先生が再現答案を採点してくれていたためそちらに送る。結果は事例1よりCDAA 総合B 97人中41位。
思ったより、自分の解答の評価が良くないと感じるが、時間がたつに連れ、なんとかなるだろうと、期待度が上がっていった。

二次試験結果
事例1 59 B
事例2 52 B
事例3 45 C
事例4 59 B
合計 215 B
昨年よりも、合計点が下がりA評価もなし。
事例3でやらかしてしまったこと、事例4の皆ができた貢献利益の問題を間違えたことが響いた。

グループの結果
受験者 18名
合格者 3名(17%)
この合格率は、二次試験全体の合格率とあまり変わらないため、残念ながらグループ活動における合格への効果は、あまり感じられない結果となってしまった。

12月に合格者を含めて最後の勉強会(振り返り)を行う。
合格者のKさんは、もともと文章力が高く直前模試でも全国30位という結果で、前評判では合格可能性が一番高いのではと言われてきた。全事例で60点以上を叩き出した安定の出来で合格を掴む。
合格者のTさんは、社労士の資格をもち国家試験合格のノウハウを持つ方で、模試は2回ともランカー。試験に求められていることを把握し、そこに注力するという能力がずば抜けて高い。答案を見ていると、凄さは感じないが(それをわかっていなかった事自体が自分の敗因でもあるが)、設問が求めていることを的確に把握し、解答に要素を盛り込む。
合格者のMさんは、まだ20代の秀才で事例4に強い。模試は2回ともランカー。本試験も事例4を84点のA判定で大きく加点し合格を掴む。翌年、一発合格道場に参画するなど、若くて能力も高く活発的な青年。

ちなみに3名中2名はKO大学卒。1人は国語力がずば抜けて高く、もう1人は数学力がずば抜けて高い。やはり基礎学力の高さも影響があるのだろう。

【まとめ】

勉強時間

928時間 294日間 ※試験時間も勉強時間に含む

グループでの勉強会

勉強会開催 37回
平均参加人数 9.37人
最大 18人
最小 3人

グループ人数 24名
二次試験受験者 18名
合格者 3名
合格率 17%

費用

TAC 2次本科 190,000
ふぞろい合格答案9 2,400
事例4全知識全ノウハウ 3,000
世界一やさしい答案作成術 2,600
勉強会会場費なコピー代など諸経費 約5,000
一次試験代金 13,000
二次試験代金 17,200
合計 233,200

**2016年二次試験不合格後、グループ学習について当時感じたこと **


◎皆で集まり同じ目標に向かうことで合格への意識付けが強くなり、勉強時間も増加する
◎知識面、情報、ノウハウなどの共有ができる
◎1日6事例を解くなどは、1人では出来ないが仲間がいればできる
✕情報過多になる(取捨選択が必要)
✕勉強会でグループディスカッションを行うと、やった気になるが本質を深掘り出来ていないことが多々ある(個人の問題ではあるが)
✕運営面で時間を取られる(自分は好きだからいいが、普通は大変)
✕人間関係で面倒なことがある(このグループでは少なかったが)

二年目は、このグループの活動が、診断士受験の中心となっていた。
半々で受かるだろうと思っていたが、昨年より結果が下がり自分の愚かさを知る。来年は一次試験からのスタートになる。グループ学習の良さはわかったが、自分にはもっと深掘りして考える必要があると感じ、通学はやめ独学でやろうと決める。
中々モチベーションが上がらないまま3年目に突入する。

2014年10月25日から中小企業診断士の勉強を始めて4年かかり、なんとか合格することができました。 受験時代の記録と、診断士としての活動を中心に書いていきたいと思います。