嘘のような本当の猫の話
本日はラジオをお休みして、雑談をお送りいたします。
それでは、どうぞー!
私の人生って多分、猫に縁があるんだと思う。
ここに全ては書けないけれど、これまでも私の身近な生活に猫はよく存在していた。
ペットとして飼ったことはないが、学校や通勤の帰り道とか、あとは関わるものの中に、猫の単語が入っていたりとか…。何だか最後の事例は、ちょっと違うかもしれないが。
近所に猫好きの人がいて、ある野良猫がいつもその人の家に遊びに来ていた。その子は「私、アナタのお家の猫になりたいんです!」と言っているかのように、その人のことが大好きみたいで、よく懐いていた。
人馴れしている野良猫は結構、私の場合だけかもしれないけれど、声をかけるとお返事をしてくれる。その子も例外ではなかった。私が呼びかけると「ニャー」と返事をしてくれていた。
猫が返事をしてくれると、すごく幸せな気持ちになれる。
話が少し飛ぶが、私はアニマルコミュニケーションとか、そういう類のものを信じている。動物とお話ができる能力を持つ人。だから猫も、人間の言葉を本当は理解しているんだと思っている。ただ彼らは気まぐれだと思うので、いつもこちらの意図に応答してくれるとは限らないと思う。
その子はある時突然、姿を見せなくなった。その後、長い間姿を見せなかったので心配していたが、またある時戻ってきた。
でもそれから何故か、こちらの呼びかけに応答しなくなってしまった。
「どうして、答えてくれないの?」と近寄って聞いてみても、何も言わない。
怖がっている感じでもなかったので、原因はよくわからないままだった。
そんなある日、母が
「あの猫に『ニャーン!』って言ったら、答えてくれたわよ」
と言ったので
そんなアホな
と私は思ったが、機会があったら試してみたいと思った。
そして真夏の暑い日。
その子は、いつもの場所に座って暑さでへたばっていた。
「猫ちゃん!!」
私の呼びかけに、その子は薄らと目を開けた。
「ニャーン!!!!!」
私が思い切って、そう言った次の瞬間。
『にゃーん』
なんと、その子がついに応答してくれたのだ!
「ありがとう!!」
私は、真夏の暑さも吹き飛ぶほど嬉しかった。
そして、この事件(?)以降は、その子も割と普通に応答してくれるようになった。
なぜその子が、急に人間に猫語を要求するようになってしまったのかはわからない。
あなたも猫に挨拶したいなら、ちゃんと猫語で挨拶してね、ということだったのだろうかとも思ったり。
残念ながら、その子は最近また姿を見せなくなってしまった。
でも私は、伝えたい。
その子が返事をしてくれた時、私がどんなに幸せな気持ちになれたか。
その子にとっては、人間への単純な返事だったかもしれないけれど…。
愛すべき猫さんに、感謝の気持ちを込めて。