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経験と勘に頼る現場をAIを使った業務改革「AI工場長」~【AI人材育成講座成果発表会_チームF】

今回のAI人材育成講座の発表会で、沖縄の方が参加したチームが開発したプロジェクト「AI工場長」。このプロジェクトは、シールラベル製造会社である株式会社プライム・ハラの課題解決を目的に、工場長の経験と勘に頼る現場をAIで自動化するというものです。

AIによる自動化で工場長の負担軽減

今回の制作では「工場での生産性の効率を上げる」という現実的な課題に対してAIを活用しました。課題解決のために業務全体を図に落とし込み根本となっている問題点(ボトルネック)を調査しました。その際に工場での生産計画は工場長の業務の60%を占めておりかなり負担が大きい状態だったのが分かりました

今回の制作では負担を減らすことが工場全体の生産性の向上や工場長が別の業務に集中でき役割の拡大に繋がると考えAIでの自動化ツール「AI工場長」を開発することになりました

今回の制作した「AI工場長」は、工場の業務全体(step1~3)の内step1の工程「印刷機の選定」をAIに任せるように開発。印刷機の選定には、印刷の種類、色数、原紙幅、送り速度など決めるべき多くの条件が関わるため、工場長の経験と勘に頼る場面が多くありましたが、規模の大きなデータでもスピーディな学習と識別が可能な「ランダムフォレストモデル」を使用して工場長の立てた生産計画を学習させることにより自動化に成功しました!

AIの導入で効果的な生産管理を実現

AI工場長は、印刷機を選定する際に96%の精度で最適な機械を選び出すことができ、工場長以外のスタッフでも生産計画の重要な部分をAIに任せることが可能になりました。

これにより、従来1日150件もの印刷機選定に150分かかっていたところ、AIを用いることで約3分程度で完了するという劇的な効率化が実現しました。
チームが用いたAIモデルは、約1年間の実際の受注データを学習させて作成されました。他のAIモデルも試した結果、最も適していたのがランダムフォレストモデルであり、実用に耐える高い精度を実現できました。 


今後のアプリ開発で目指していく目標と取り組み

今回の発表では、Step1の自動化が中心でしたが、最終的には生産計画全体(Step1〜3)の自動化を目指しています。これにより、工場長が日々の生産管理から解放され、会社の将来に関わる重要な業務や外部との交流に時間を割くことができるようになります。
今後、AIを活用した生産管理の自動化がさらに進むことで、製造業界に改革が進むことが期待できます

最後に

チームの「AI工場長」の発表は、AI技術の実用性を現場レベルで実証し、AIによる業務効率化の可能性を大いに示した素晴らしい取り組みでした。今後の展開にも期待が寄せられています。


発表の様子はYoutubeからもご覧いただけます

最後までお読みいただきありがとうございました。
SUNABACOのAI人材育成講座は、AIを利用したデータ分析を行い業務の問題点を洗い出して解決することができる人材の教育を目指しています

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