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トレイルランニング:耳納連山縦走 / うきは駅前~久留米大学前駅(2023/05/04)
【基本情報】
実施日: 2023年5月4日
走行エリア:耳納連山(うきは駅前スタート~久留米大学前駅ゴール)
距離:約34km
標高差:ガーミンによる測定値 1,269m
YAMAPによる測定値:+1659m -1677m
久留米ーうきはの南部を連なる耳納(みのう)連山。耳納スカイラインという峠道を繋いで久留米ーうきは間を縦走可能です。そのためコースの7割程度は舗装路であり、トレイルランニングというよりは峠走寄りのクロカンという感じです。
動画
うきは駅前~牛鳴峠
うきは駅までは時間の都合上、久留米駅から直通がなかったのでひとつ前の筑後吉井駅で下車しバスで向かった。本数が少ないので1つ逃すと1時間弱は遅れてしまうこと、この区間は現金決済しかできないことに注意。駅からほど近い処に白壁で有名な吉井の町並みがある。
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その後吉井駅近くでバスを降り、近くのコンビニで準備する。
ここから星野村方面に向かって走っていく。
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ほどなくして観光名所でもある浮羽稲荷神社に着く。
せっかくなので登った。
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ここから延々と坂を登っていく。普段はツーリングで通る道を自分の足で登っていくのは新鮮だ。斜度自体はそうでもないものの、ひたすら坂なので歩きも交えて進む。
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この舗装路区間がけっこう長い。実測でおよそ7kmくらい続く。
ちなみに途中で1か所自販機がある。
若干わかりにくいポイントから林道に合流しウグイスが鳴くのどかな春の道を登っていくと、ようやくトレイルへの入り口が見えてくる。
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牛鳴峠~鷹取山
この牛鳴峠から鷹取山へ向かっていくのだけど、YAMAPの地図でいうところの赤い破線がトレイルとなっている。濃い赤の方のほうが速いけどそちらは林道となっており、トレイルランニング感は大幅に薄れてしまうので破線を推奨する。若干道がわかりにくいところがあり、おそらく夏は藪漕ぎが必要になる箇所もある。また若干急登もあるものの道自体は特に難しいところがなくロードシューズでも行ける範囲。
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トレイル自体はよくある里山という感じ。
特に展望はない。走れる区間はそこそこ。
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途中で一度林道に接続する箇所があり、そこでは中継施設を見ることできる。
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林道に再合流してから少し進むと鷹取山への山頂が右手にある。
ここまでのトレイル区間はおよそ4.5km程度だった。ちなみに今回のコースはこれが最長区間となるくらいトレイルが短い。
この付近から耳納峠スカイラインとなり、各ピークを目指してロードとトレイルを接続していく。
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鷹取山頂は802m。地上43mから登ってきたので実はそこそこ登っている。
縦走路の最大ピークであり、ここからは基本的に下り基調ながら峠道特有のアップダウンを繰り返して進んでいく。
鷹取山~グライダー発進基地
ロードの始まり。とは言え距離自体は大したことはないけど。
ちょうど様々な町村への分岐地点になっているため、標識も賑やかになっている。
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特記することがないくらい淡々と細かいなアップダウンを走っていくことになる。「耳納スカイライン」という名前であるものの、樹林で視界が遮られた道であるため大半で展望は臨めない。交通量自体もゴールデンウイークとは思えないくらい少なく、あまり人気のある道ではないようだ。確かに道が色々開発された今、星野などの目的地に車で行くならわざわざこの標高まで車で登ってくる必要はないが…。
14.5kmくらいの地点で「グライダー発進基地」の看板が見えたので登ってみる。ちょうどパラグライダーを組み立てている方々がいたので覗かせてもらった。全く縁がないので知らなかったけど、けっこう準備は大変そうで細かな調整など行うのだなと感心しながら眺めた。発信までは見られなかったけど楽しませていただいた。
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そしてパラグライダーの発進基地というだけあって眺望は抜群に良い。筑紫平野が一望できる。ここまで景色を見られなかった分、解放感があった。
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グライダー発進基地~グライダー山
再びロードへ。およそ20km地点までロードが続いていく。ほぼ峠走になっている。
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およそ20km手前で発心山の山頂入り口に着く。山頂までは5mくらい登ればついてしまう。
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ここから奥(平野側)に進むとトレイルがあり、一度ロードに合流したのち再びトレイルに接続しグライダー山へ進んでいく。このようにごく短い区間のトレイルがこのコースは頻出する。
トレイルを進み切るとグライダー山に到着。
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グライダー山はこのコースで最高の展望地帯であり、そのためか人も一番多かった。先にみた発進基地以上に見渡しがよく、少し突き出ているため迫力がある。
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グライダー山~高良山~久留米大学前駅
グライダー山からは桝形山に向かう。
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道中、トレイルへの進入路が断続的にあり、うまいこと活用すればトレイル比率をわずかずつ高くできそうな雰囲気はあった。
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桝形山からのトレイルは若干わかりにくいところがあって出口で迷ったものの、結局は峠道に合流すればいいだけなので派手な道迷いは起きない。
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この辺は人の出入りが少ないのか、先の通り雉?を見た他、道中でアナグマを見かけたりやや荒れた道を進むなどした。
トレイルを抜けた後は耳納山へ。こちらもロードから登山口に進めるが、5分とかからず登頂してしまった。
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桝形山が608mに対して、耳納山は368m。そしてこの区間は3kmしかない。
この時点で約25kmとなっており、全長はおよそ34kmでトレイル比率は3割程度。残すはほぼ降り。つまりこの時点で山場はほぼ越えたことになる。
最後のピークである高良山に向かう道はオルレのコースでもあった。
そのためハイキング風の登山者も少し増えてきた。
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この近くに売店があったらしいがゴールは近いし水はあるので寄らず高良山へ。案の定すぐついてしまった。
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奥の院から高良大社にはすぐ着いた。けっこう高い位置にあるので展望よし。そしてこの辺はさすがに人が多かった。そういえば何気にはじめて高良大社に来た。
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ここだけ章立てが巻きすぎないか、という感じがしなくもないがそれくらいサクッと進めてしまう降り道なので分割するほどの特筆事項はない。オルレのコースに合流するのでトレイルも含むが、整備されており難所もないのでコメントが難しい。
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高良大社からの降りは石垣やちょっとしたガレのため、変な話このコースで一番トレランっぽいフットワークを駆使した。
降りきってしまえばあとは駅に向かうのみであり、道もわかりやすい。
駅には発進まで20分くらいという絶妙にちょうどよい時間に着いた。
服を着替え、最寄りの自販機でサイダーを買ってゆっくり待った。
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本当はすぐにでもご飯が食べたかったものの、駅近くにお店がなかったので断念。久留米駅についてからも行きたいお店はすべて閉まっていたのでこちらも断念しコンビニで妥協した。
なんとも締まらない幕切れとなったものの、そこまで疲れもなく電車は快速かつ座れたので活動日記をまとめながら帰路についた。
走行ルート
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総括
よく言われているけど、思った以上に峠走だった。
ただ晴れた日であればグライダー山の展望のためだけにも行く価値はある。
どちらかと言えば、割り切ってトレイル比率を1~2割まで落として壱岐ウルトラマラソンのように起伏の激しいウルトラマラソンに向けたトレーニングとして使うほうがよさそうなコースだなと思った。途中通ったピークはいずれも麓から別途コースがあって登れるので、登山目的ならそっちのほうが楽しそうだ。
来週、阿蘇ボルケーノトレイルに出るため調整の意味で疲労を残さない範囲に落とすためペースは意識的に抑えた。この大会に出るということでGWにかかわらず普段できない無茶な練習ができなかったのは残念ではあるが仕方ない。初の100kmトレイルレースなのでどう転ぶかはわからないものの、先月の脊振全山の感じから言えばコンディション整えたら完走はできるのであとは配分を適正にしつつどれくらい楽しむか、というところになりそう。
余談
この縦走をもって福岡の老舗山屋、ラリーグラスさんが紹介している福岡近郊のトレイルランニングコースをコンプリートした。
全然コースを知らないときから見ていたので、非常に参考になった。
ここで紹介されている以外にも福岡近郊にいい感じのルートはあり、またロードと接続すればもっと作れそうな感じがするのでそういう方面も今後は足を延ばしていきたいと思っている。