煙の行方を追うだけの時間
たとえば、お香に火をつけてすいーと揺れながら伸びる煙の行方を一本分、火が消える最後までただ眺める。という時間を過ごしたことがない。もう30歳になるというのに。とてつもなく勿体無い人生しているなと思う。なんでもないことをしながら毎日過ごしたい。なんでもないことを見つけて拾って眺めて気付ける時間をずっと知っておきたい。
「平坦な人生はつまらない」みたいな言葉があるが、ほんとうに「平坦な人生を生きている人」は当然いないし、一見そう見える人でつまらない人もいない。なんなら抜きんでて面白い気がする。自己紹介に特記事項がなく、特別な趣味もない人。いや正直なところ面白いのかわからないが、なんとなくそうゆう人や生き方に憧れがある。できるだけ慎重に「なんでもない」にこだわりたい。
ところで、その面白さはその人を面白がれる人がいてはじめて動き出すのである。せつない気がする。
なんでもない
そんなわたしを
見つけてよ
でないとこのまま
言い訳のまま
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