【決定版】Nature RemoとSwitchBot(続・続ペットの為の温度管理)
更新履歴
・2023年7月5日更新(Nature Remo Nano)
・2023年5月20日更新(Nature Remo)
・2023年1月14日更新
はじめに
このnoteはペットの為の室温管理という観点からNature remoとSwitchBotを比較したものです。
そのため、連携機種の多さなどよりも如何に微妙な室温を適切に調整できるかにフォーカスしています。
個人的に人間が使う前提であればここまでは必要ないと思います。
今までの記事はこちら↓
結論
SwitchBot一択。
残念だがこれはゆるぎない。
逆にもう少しNature remoに頑張ってほしかったまである。
現時点でNature remoが勝っているところは本体および電源のデザイン性だけである。ちょっと悲しい。
Nature Remoを選ぶ数少ない理由としてはNature Remo Eの存在があげられる。
これは消費電力を測定するためのいわゆるHEMS対応機器で、例えばNature RemoかSwitchbotのどちらかしか購入できず、しかもHEMS対応が必須である場合に限りNature Remoを選択する意味はある。
2023年5月20日情報更新
もう一つNature Remoを選択する理由ができた。
それは、リモコン登録直後でも細かいエアコンの本体操作が可能である事。
詳細は後述するが、リモコン登録直後のSwitchbotだとエアコン本体独自の機能について操作する事はできない。(ひと手間加えるとできる)
以下の項目について比較した。
設置場所の自由度
温度センサー
コスト
ログ確認
AppleWatchでの使い勝手
SwitchBotとNature remoの比較
おまけ(2023/1/14追記)
Nature Remo E lite
2023年5月20日追記
Nature Remoのアップデート
設置場所の自由度
SwitchBotの勝利。
SwitchBotが電池式の温度湿度計を設置できるのに対して、Nature remoは電源を必要とするため、温度湿度を測る場所に気軽に置いたり移動する事が困難である。
ペットのケージを置く場所が常にコンセントの近くにあるとは限らないので、電池式の温度湿度計は非常にメリットがある。
温度センサー
SwitchBotの勝利。
個人的に信頼しているタニタの温度計と比較。
SwitchBotはタニタとも同程度の温度を示し、各個体の誤差も±0.2℃に収まっている。後述するが、Nature remoは電源ON/OFFで一時的とは言え、大きく温度がずれるため怖くて使えないという結論になった。
コスト
SwitchBotの勝利
例えば3か所に温度湿度計を設置する場合。Nature remo:12,980円×3=38,940円
SwitchBot:4,000(ハブミニ)+2,500(温度湿度計)×3=11,500円
ログ確認
SwitchBotの勝利
SwitchBotはハブミニを使えば無期限でログを保存でき、しかもエクスポートも可能。
時間軸の表示は、時間/日/週/月/年。
我が家では13時~16時であっても26.5℃~27.5℃の範囲内に収まるように設定を組んでいるが下図の様に平均値も表示されるのでとても見やすい。
対してNature remoは温度変化のログが取れず、エクスポートも不可。
AppleWatchでの使い勝手
コンプリケーションへの追加
正直、僕の使い方だとAppleWatchでの操作はしないのでプライオリティは低いし、実際にAppleWatchからできる事も少ない。
現在の使い方は、外出時の商談中などに時計を見るふりをして部屋の温度を確認するくらい。
ただ、手軽にサーキュレーターなどの電源をONにしたい時などは便利。そして、コンプリケーションからの操作という意味ではNature Remoに軍配があがる。SwitchBot:コンプリケーション登録可能(20230114追記)
エアコンのON/OFF(温度調整などは不可)
プラグミニのON/OFF
温度湿度計の数値を確認できるが更新はとても遅いが画面長押しでリフレッシュできるようになった。(20230114追記)
Nature remo:コンプリケーション登録可能
Nature remo本体に内蔵されている温度湿度は確認できない。
Apple Watchからエアコンの温度やモード、風量などを変更出来る
SwitchBotとNature remoの比較
ここまでで勝負あった感はあるが、同条件下におけるSwitchBotとNature remoの温度表示を比較した。
以下の様にNature remoを挟むようにSwitchBotを配置し、温度の変化を記録した。
最も温度が高い14時を含むように13時~16時で調査。
SwitchBot2台の平均とNature remoの差分を温度差として記録。
Nature remoはタニタやSwitchBotよりも温度表示が0.6~0.8℃低めに出る傾向があった。
Nature remoもSwitchBotも温度安定度は同等だった。
Nature remoは電源を切ってから再度投入すると、一時的とは言え温度が大きくずれる傾向があった。
上記温度変動は10分程度すると落ち着き始める傾向があった。
(表現が正しいのかわからないが)Nature remoのリフレッシュレートが低いのか、温度表示が一気に0.5℃程度変動した時があった。
ちなみに、Nature remoは温度湿度の補正が可能だが、当然別の温度計や湿度計、またはそれに準ずるリファレンスは必要。
さらに温度の補正値は0.5℃、湿度の補正は5%刻みのみのため、例えば0.3℃ずれているといった場合でも0.5℃として補正をしなければならない。
おまけ
Nature Remo E liteについて
上位モデルであるNature Remoは、パワーステーションなどのコントロールも可能であるが、Nature Remo E liteは消費電力の数値化だけができる廉価版。
単純に消費電力だけを把握したいのであればNature Remo E liteで十分。
以下の様に1日/1週間/1月/1年など期間を変えてみることができる。
イマイチな点
任意の期間を選択できない。
例えば電気料金の検針日が15日だったとしても、Nature Remo E liteは1ヶ月の集計を1日~月末で区切ってしまう。
そのため、任意の期間で集計したい場合は一度csvで書きだしてからExcelで再集計する必要がある。
1週間単位であれば、例えば1日表示の画面で任意の日付に行き、そのうえで1Wボタンを押すと、その任意の日付が最終日になった週間積算電気量が表示される。とってもわかりづらい。データがサーバにどの程度の期間サーバに保存されているかわからない。
1年間は保存されるという情報もあるが、明確な記載は見つけられなかった。さすがに即時データが消えるという事はないと思うが、毎月CSVファイルをダウンロードするのも面倒。
ここら辺の情報はとても重要なので明記してほしい。
Nature Remoもそうだが、このNature Remo E liteもデータに対する保存性は極めて悪い。
2023年1月16日追記
サポートからの回答を得た。「Nature Remo E liteで取得した電力データに関して、現時点ではデータの保存期間に定めはない」という返答を得た。
事実上の無期限保存だが、突然制限が入る可能性はある。
ただし、Remoアプリからスマートメーターを削除した場合はその限りではない。エクスポートした形式が扱いずらい
これは申請などの形式が決まっているからかもしれないが、Nature Remo E liteで消費電力データを書き出すと、以下の様な形式になる。
要は2023年1月1日の1時の消費電力、同2時の消費電力、同3時の消費電力・・・と1時間ごとに1つのセルに書き出しが行われる。
そのため、日にち毎の集計を撮りたい場合はExcelの機能である「区切り位置」を使って日付と時間を分離する、SUMIFを使うなどのひと手間が必要になる。
SwitchBotでできると嬉しい事
パネル一覧表示での最終同期時刻表示
シーン切り替えとコピー
機器稼働状況の表示
複数台の見守りカメラ接続時にマルチ画面に対応(実装済み)
小動物用の体重計(ログ付)
パネル一覧表示での最終同期時刻表示
外出先などでアプリを立ち上げた際、パネル一覧に表示されている温度がいつの時刻に同期されたものかが分からず、毎回更新する事になる。
せめて「最終更新:〇分前」や「〇分に1度強制的に更新」などが実装されるととてもうれしいし、これはApple Watch版のSwitchBotアプリにも言える事である。
シーンの切り替えとコピー
例えば、季節によってトリガーにする温度やエアコンのモードは異なると思うが、現状だと冬にもドライが動きかねない。
そのため、シーンを複数セットできれば、以下の様に複数セットで使い分けが可能である。
11月~3月のシーン
4~6月のシーン
7月~10月のシーン
そして、シーンをたくさん作るときにはシーンをコピーできると嬉しかったりもするかもしれない。
機器稼働状況の表示
これはNature remoにある機能。
Nature remoは下記の様に電源状況と共に設定温度などのステータスも表示してくれるので、とても見やすい。
色使いを含めたUIはNature remoの方がセンスが良いと感じる。
複数台の見守りカメラ接続時にマルチ画面に対応(実装済み)
現在見守りカメラはATOM CAMを使っているのであまり言えないが、SwitchBotへ乗り換えができない最も大きな理由が1画面で複数のカメラをモニターできない事である。
ATOM CAMは1画面で最大4台まで同時モニターが可能であるため、まさに見守りカメラとして機能する。
SwitchBotで上記と同じ事をする場合、スマホやAmazon echoを必要台数準備する事になる。
マルチモニター機能を実装する事で複数台の見守りカメラ購入のモチベーションを刺激できるのならばアリなのではないかと個人的には感じる。
小動物用の体重計(ログ付)
掃除機や加湿器などいろいろ便利なアイテムが追加されているが、個人的に最も欲しいのはペット(小動物)用の体重計。
犬猫用は探せば出てくるが、小動物の場合はキッチン用の体重計を代用する事になり、当然の様にログ機能などはない。
精度が±0.1g~0.5g程度でログ機能付きの小動物用体重計があったら即買いたい。
今回使ったもの
SwitchBot ハブミニ
リモコンなどを集中管理するためのもの。
使用するには100V電源とWi-Fi(2.4G)が必要。
温度湿度計は別売り。
温度湿度計(小型)
別売りの温度湿度計。軽量小型だが、正面から見ないとディスプレイ表示が少し見づらい。ケージの中に入れる場合は邪魔になりにくいこちらもアリ。
温度湿度計(大型)
別売りの温度湿度計。小型に比べて500円ほど高いがとても見やすいので基本的にはこちらがおすすめ。
Nature remo 3
リモコンなどを集中管理するためのもの。
使用するには100V電源とWi-Fi(2.4G)が必要。
温度湿度計が内蔵されている。
最後に
SwitchBot導入により、室温管理が格段に楽になったとともに室温を±0.5℃程度の範囲内に保つ事ができるようになった。
SwitchBotが給餌機や体重計をはじめとしたペット用品に進出してくれると個人的にはとてもうれしい。
今後どのようなものが制御できるようになるのか楽しみだ。
蛇足だが、SwitchBotで遭遇した不具合についても記載したので、参考までにどうぞ。
2023年5月20日追記
もう一つNature Remoを選択する理由ができた。
それはダイキンエアコンの固有機能に対応したこと。
詳しくは下記ブログを見てほしいが、Nature Remoのコントロール画面が更新され、ダイキンエアコン個別機能へのアクセスを可能とするボタンが実装された。
しかし、僕が使っている機種(機種名:F36ZTRXS、リモコン:ARC472A104)は、ここで追加された6個の機能(おやすみ運転、自動内部クリーン、加湿暖房、除湿冷房、パワフル運転、高温風モード)に対応しているが、なぜかそれらのボタンが表示れない。(下図参照)
サポートに問い合わせを行う予定だが、別に困っていないのでしないかもしれない。
2023/07/05追記
ダイキンエアコン固有機能について
上記、ダイキンの固有機能が表示されていなかった為、サポートに連絡をしたところとても素早い対応をしていただいた。
解決方法は以下の通り。
リモコンの自動学習ではなく「リモコンがないとき」のメニューから直接リモコンを選択する。
サポートに教えてもらったのはDaikin AC 401という型番を教えてもらい、それを入力。
運転モードに応じた固有機能が表示されるので、例えば冷房を選択する事で個別機能の除湿冷房が表示される。
また、Switchbotの個別ボタン登録により、上記の機能を設定する事自体はできる。
もともとNatureはエアコンのプリファレンス登録数が多かった事もあり、この手の改良にも期待できると考えている。
しかも、Nature Remo Eのインターフェースについて改善要求をだしたところ、非常に気持ちの良い対応で、しかもアップデートでしっかりと実装されたことから、Nature Remoは伸びしろがあり今後が楽しみ、という表現もできるかもしれないし、今回の対応もサポート力を強く支持する結果となった。
これはSwitchbotには期待できない。
2023/07/05追記
Nature remo nano
IR機器をMatter対応にできるという触れ込みでNature remo Nanoが発売された。
届いて少ししか触っていないので、正確でないかもしれないがファーストインプレッション。
Matterで登録できるのは3台まで。
これは致命的。セットアップの速さ(Wi-Fiへの接続などのレスポンス)はNature remo3と比べて格段に向上している。
サイズは驚くほど小さい
赤外線出力は小さいので、1台で高域をカバーするのではなく細かくフォローしていくというコンセプト。筐体が小さいが故に座りが悪いというジレンマが起きる。Remo3の後継的な機種でMatter登録制限が拡張された機種が出るのかもしれない。
Nature Remo nanoからだとIRで操作できているものがApple Home(Matter)からだと動かない。もちろんホーム画面にはアイコンは表示されている。
上記はホームハブの再起動、apple homeへの登録とIR機器登録の順番を変えても発生。流石にこのままだとNatureアプリでしか制御ができずMatter対応の意味がないのでバグだと信じたい。
Nature remo nanoの感想
IR機器のMatter化がうまくいけばSwitchbotの牙城に大きく切り込むゲームチェンジャーとなり得ただけに今回の内容は残念。
しかし、進化の方向性としては支持したい。
理由は以下。
温度計や照度計を外した事で複数設置時のコストが大幅に下がった。
複数設置を前提とするのであれば、赤外線発出強度が落ちたのも理解できる。ただ、10畳は弱すぎるけど。同時にSwitchbotの様に外付けの温度湿度計など複数ポイントでの計測を必要とする展開がしやすくなった。
家中の複数の部屋にある機器をNatureに接続しようと思った際、remo3よりもNanoの方が取り回しがしやすい様に思う。Matter3台という縛りも1部屋に限定すればそこまで悪くはないと思う。個人的には致命的に少ないけど。
おそらく、この手のものを多く買う人はガジェットマニアか小動物や水生生物を複数飼育している人だと思うので、ここら変にフォーカスした製品になると嬉しい。
この記事が参加している募集
サポートありがとうございます。すなねずみ達の為に使わせて頂きます。