ツイッ短歌

岡本かの子さんとか、植本一子さんの文章に憧れます。家族や周りの人間を巻き込んで転がる滑車の真ん中にいて、ゴロンゴロン目が回るような人生を送っているのを、回ってる本人の目線からは何が見えているのか鮮やかに記録されていて、その文章の勢いに気圧されます。

林あまりさんの短歌にも興味があって著作を読みました。あんな風に温度と湿度がある句を詠むなんて。目から入る文字に、色と質感を伴う経験は初めてでした。

並みじゃない経験をして生きてるのを、胸焼けしそうな熱量を、人に見せる度胸がすごい。人に見せられる体裁に整えられる頭の冷静さを持ち合わせているのがすごい。憧れる。

ツイッター上に、タグさえつけたら誰でも参加していい短歌グループみたいなのがあって、たまに詠んでみています。もっとイメージを表現したいのになかなか難しい。

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春陽堂書店
東直子×笹公人最強のオンライン短歌講座

お題『三』
また今日もパフェをつついている三人あとは知恵が働くの待ち


曲がり角あの子はもう居ないのに確認する右・左・右・犬

町田市民文学館ことばらんど
#57577展 　伊藤紺先生選

踏切のカンカンカンに揺れ踊る2歳の僕にノイズなどなし
町田市民文学館ことばらんど
#57577展 　岡野大嗣先生選

鏡では見えているのにつかめない頭頂部にて光る白い毛
#さみしい夜の句会

コーヒーの香りすれども喫茶なくのっぺらぼうに化かされた街

花吹雪 浴びるママチャリカゴにネギ ロマンチックの無駄遣いでしょ 
#さみしい夜の句会

簡単に引っこ抜けない草に負け傷負う手を見て生を学ぶ子 
#さみしい夜の句会

パンパンにご飯を詰めたお稲荷のような柴犬跳ぶ嗅ぐ跳ぶ嗅ぐ
#さみしい夜の句会

よその子がママ！と呼ぶ声には浮力があると思うほどビビるよね
#さみしい夜の句会

かさぶたの剥がれた箇所だけ見て欲しい私にもまだピンクの肌が
#さみしい夜の句会

家でなく実家でもない花柄の壁紙を背にあなたはどこに
#性愛短歌の日題詠『花』

子を持ってあれもこれもできなくていつしかアレの仕方も忘れ
#性愛短歌の日自由詠

交じり合う二人を剥がす母の声「カレーあるから下で食べたら？」
#性愛短歌の日題詠『カレー』

3ばかり丸つけ当たり障りなくつまらぬ男だ顔はいいのに
#性愛短歌の日題詠『アンケート』

おっぱいの形のままにフリル咲く講師の白きワイシャツの花
#性愛短歌の日題詠『花』