📝個人的音楽史📝

タイトル画像は最近凝っているPOLYPHIA©の2023年オーストラリア公演公式画像。よく見ると悪魔の画像だ、なんてまた騒ぐ輩が教会には居るので、個人サイトに出しました。😉カッコよし、COOLだよね。

えっと、CHACHAは無類のHRHM（ハード・ロック・ヘヴィ・メタル）大好き娘でした。

簡単に言うとですね、18歳辺りからPROGRESSIVE ROCKに偏り、ジャパンと言うイギリスバンドに凝って、バンド結成したりしたの。デビシルさん(ジャパンのボーカリスト、デビッド・シルヴィアン)が、88年当時、まだまだ日本で無名。日本はプログレが来るのが遅過ぎていて、バンドが当時全く受けず、結局長々と続かず、そのまま、アメリカに留学。

その後、ホワスネやボン・ジョヴィが大ヒットを重ねていた80年代後半、ホワスネを含むHRHMハード・ロック・ヘヴィ・メタルの謂わば生バンド、弦楽器を使って生演奏するって奴に超ハマって、私はボーカルで超ハスキーボイスでデビカバからボン・ジョヴィまで歌って友達と首振り捲って歌って遊んでいた(笑)。

帰国後は、色々なのに凝ったけれど、寄る年波、オバチャン化しつつあるCHACHAも、あんまり首を振り過ぎると頚椎症になる💦と謂う事も理解し(笑）、今はインストゥルメンタル系の弦楽器(バイオリンからヴィオラ、HRHMからPROGRESSIVEまで）聴くようになり…。

年長者(笑）から生意気系の餓鬼まで、超楽しめるPOLYPHIAや(ビデオでは会話する処も出てるので英語出来る方、此方は若い餓鬼等なんで、口が悪いのでご注意)、所謂本格派まで行かなくても結構年取って正統派に変わりつつあるSTEVE VAIとか(彼は最近の流れに従いインストゥルメンタル系の曲をプロデュース中、然も会話ビデオでは、結構普通の口悪ナシのコメントも入っていて、クリスチャンに戻ったVAI(我々年代ですね)のファンの質問への返信も見られて楽しい。調べてみると彼はフランクザッパの楽譜書きでした。

彼VAIは、一段上がったアーテイストに代わりつつあり、自分のアレンジでリードのソロを編曲してPOLYPHIAに提供したり。ロックのギタリストキング、ココにありって感じ。

最近聴いたEGO DEATHも、POLYPHIAのすべてをミックスした系統の新たなロックミュージックに魅かれるモノがあり、素晴らしい。

最近の若者ロックは、大衆の魅了の仕方が旨い、と思う。彼等の音楽をライブでコピーしていたクラシックのミュージシャン、レイ・チェン(クラシック界のハイパー息子)が言っていたけど、
「煩さ過ぎないで、万人受けするロックを一種独特なムードの中で作っている」、
と言うが、トラブルメーカーにはなりたくない、今の世代のキャラクターだろう。

今どきの若者は、一昔前の若者達の様Jに、親や違う世代から色々制限されても、一時の様に何かに怒っていない。全て満ち足りている。

だから、オーバーエキセントリックに、社会の何かに
「この止め様のない怒り」
を表現する意味も必要もない。

親の制限、政治の制限、分別、世代別対立などは彼等にとって日々、
「対応せねばならない事項」
なので、何かの原因にはならない事だ。

ヘヴィ・メタルがこの世に始まった時にはあった、制限、対立、分別、そこから生まれる怒りやフラストが、今の若者には、皆無、ないのだ。かえって、あんまり音源が高いと「煩い」だけなのだ。

頭に来るべき事項に毎日振り回されている現代の若者には、心の底から湧き上がる不満感は欠如している。自分に与えられた音源を制限されていても、その与えられた「制限」の中で何とか自分の創造性クリエイティビティを作り出そうとするのが今の若者だ。

コレは、一昔前のミュージシャンには難しい事だ。まるで自分が総力上げて想像するモノをぐちゃぐちゃに切り落とされた様に感じたりする。その感覚が、90年代に誕生した連中にはない。今の20代の若者には上を仰ぐ30代のPOLYPHIAが自分達に先頭を歩く、自分達の時代を一番理解してくれるミュージシャン、と言う所だろう。

STEVE VAIの偉大な所は、彼VAI自身が1980代の古い OLD MUSICIANである事を自覚している事である。VAIは、俺は世界一だ、と言う自覚があり、世界の先端を行きたい。だから、
「自分が世界でも名を知られたアレンジャーであり、そのプライドが邪魔をして学ぶのを止めてしまう自分を見たくはないのだ」。

VAIは、自分のレコーディングに新しいモノを入れたいから、と音大のピアニストや若いファンの子達をお茶に招いて話したり、20代の精鋭音楽家が自分のCDを送ってくれば、必ず拝聴する。また、そう言う音に影響を受けたり、影響を受けたら、この音楽家を招いて一緒にレコーディングしたりする。YouTubeなどを使って、自分の周囲に必ず年代や世代を超えた連中から知識を得て、自分なりに学び、さらに大きく羽ばたく。VAIはその為に、自分なりの音楽哲学や知識欲をきちんとまとめて置き、新鋭の音楽家に話す際にソレを教えてやったり、クラシック音楽を学び、クラシックとロックを比較して理論的に論じたり出来る。VAIは、利口なのだ。

自己邂逅が出来ず、先見のない人間は、どんなに賢くても、省みる事取り残されていく。ホワスネの偉大なるボーカリスト、デヴィッド・カバーデールは、アレンジや作曲に多大な実力があるが、彼デビカバの欠点はこの自己尊厳プライドの高さだ。VAIがうまく社会をすり抜けてきた分、デビカバは苦労が多かったと謂えるだろう。

プライドの高いデビカバが喧嘩したアーティストをバンドから追い出して暫く関係レコード会社からも追い出していたのを知ったVAIは、WHITESNAKEに数年加入していたが、他人と喧嘩すると長年残り易いデビカバの為に、口論せず、頭を下げて
「ココで学べる事は学ばせてもらった」
と辞めて出て行った。

デビカバと喧嘩しないで止めたのはVAIだけだ。
本当にこの時は感心したモノだ。頭のいい人だな、と。

今、VAIは何処にも尊属していない。自分の創造キャパを拡げて、今の自分は終活しているんだと思っている。色んな医者へ行って、ギターを50年抱え続けた為にたくさんの痛みが出ている。自分を庇って、少しづつ日々を暮らしている。無理も出来なくなる。

VAIは私より年上だけれど、近しい年代だし、彼VAIの感じる事は私にも跳ね返ってきている。

若さの塊のPOLYPHIAの面々に交じって、EGO DEATHで彼VAIがソロを奏でる時、彼が底辺で感じる苦しみや痛みを、私は一緒に実際に心身で感じていられる。

同じような個人的音楽史を持ってるからかな。生涯で少しづつ音楽の趣味が変わりつつあり、VAIは自分をJAZZアーティストと呼んでいる。今、毎日聴いている音楽は、趣味が変わった。年齢ってそう言うモノなんだね。

ふと、考えてしまった。VAIにとってEGO PRIDEだった若かりし頃は、今やEGO DEATH になってしまったのだろう。私にはそう見える。