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再面談

最近、突如、面談を依頼してきた外資企業があった。今日はその事について書こうと思う。

この会社は、私の職場とするにはぴったりの職場であり、企業側も私のプロフィールを気に入って、既に数年、やり取りを続けている会社だ。

だが、この会社は知っている人が内部にいない限り、入るのに非常に難しい会社だった。3年前は素通りされ、履歴書を見もせずに、応募担当にクスッ、と馬鹿にされた様に笑われ、目の前でくず入れに履歴書を放り出されて、落とされた。

めげずに受けて書類で通ったとしても、面談で次の段階に持って行くのが困難だった。また、面談回数が多かった。自分の仕事のクオリティが上がるにつれ、彼らの面談のステップも上に上がるようになって来た。

昨年、在日グループの雇用対象に対応する中国にいたマネージャが変わったらしく、それ以来、話し慣れた人事担当から英語でチャットに頻繁にメッセージが入るようになった。

昨年夏も、彼女の方からメッセージが来て、上司が会いたいと言っている、と言われた。

去年の熱暑日に、人材獲得本部先行の面接がどんどん進行した。

第3次面接まで行き、男性の熟年平取が、面接担当が当時の対応箇所で外資企業で実施している仕事内容 (実際に自分が当時やっていた仕事)について、
「知識がないね、君」、
とあけすけに偏見的に謂い、如何にも気に入らなそうに軽蔑した目でにらみつけ、私が話していた専門用語が彼の話す専門用語より新しく、且つ、彼には意味をなして居ない様に見えた様で、その場で私を落とした。

私は、自分が話した正しい答えに対して面接官が間違った回答をして私を落とした事に、どんなに悔しかったか知れない。3日間ほど、人生の不条理に悲しんでから、仕方ない、と別の派遣の仕事を貰って働き続けた。

何の事はない、日本人の男性役員の古臭いプライドで、生意気だ、と蹴落とされたのだ。訴えて出ようかとも思ったが、無理に感じ、結局、夜、何度も悔し泣きして、文字通りの泣き寝入りとなった。暫し後に残る程、傷ついた。

その後、1年して、今の今頃、同社の人材獲得本部の突如の依頼が来た。
「どうしても至急でね、面談をお願いしたいの。宜しければ、ご面談を都合に合わせて設定したいの」、
と依頼されて、突然入った面談だ。

今度は人材獲得担当が日本人女性で横にくっついた状態で話すみたい。以前みたいに男性役員がポンポンと、苦労して這い上がってきた面接から勝手に落とす事がなさそうだ。

当初、🙄どうしようかなぁ🙄、と考えた。だが、今回は、この人材獲得担当がなかなかシブとく迫ってきた。また、至急でお願いだ🙏🏻、と言うじゃない。…、今、実際、仕事無いし、背に腹は代えられぬ。弱いところを突かれて、😭プライドの赤い血が流れても、我慢して甘んじ、受ける事にした。
「私には、最早、プライドなんて無いさぁ」、
と、ため息をついた。

第一次面接はすごく簡単な仕事紹介。直属のマネージャが15分、ノンストップで喋り、残りを質疑応答。30分で終了。
マネージャは私を見て、
「楽しみだわ」
と言う。…。
「皮肉かな。きっと、自分だけの冗談みたいに言ってるんだな、いじめられたら大変だな」、
と思った。でも、虐めるタイプに見えなかった。どちらかと言うと、虐められる方の感じ。🥰にこにこ🥰しながら知らん顔したが、応募を締め切った今頃、何故、私が呼ばれたのかが不思議だった。

第二英語面接では、矢鱈と矢継ぎ早に早口で笛を吹くようにまくし立てて話す、私より若いけど情熱的そうな感じのヒスパニック系アジア人の女が担当をした。英語ではヒヤリングに問題ないな、と思ったのか、今度は声が聞こえないだの、やれ、画面を真っ黒にするだのと圧迫面接を開始した。途中で話を折られたり、邪魔されて、ほとんどこちらが話すチャンスがなかった。

それが終わったら、今度は、当時の平取熟年男の面談担当に落とされた時と同じ質問 (バグについての処理対応法) について、訊かれた。
ハッキリ言って、
「😑またか」、
と言いたくなる程、イラッとした。そこで、1年前と同じ回答をした。

私が勤めていたサポートセンタの本社の社内JIRAチケットに記載し、バグリストに追加を依頼し、新しいか否かを状況説明して新しければお客様からお時間を頂戴してバグリスト追加後にエンジニアから解除法を伺うのが、今の正しいバグ対応方法だ。どんな企業も大体の対応術はSOPスタンダード・オペレーション・プロシージュア対応術で、同じやり方だった。この日は英語での専門用語を含めた面接対応だから、そりゃあ、一生懸命、説明した。相手にわかるかな、また邪魔されるかな、と思いつつ、詰まったりどもったりしながら、である。あら👀💧、聴いてるじゃないの。沈黙しながら黙ってずっと我慢してる。

間違ってる、と途中で言われたら、今度はどんなに謂われようが、どもりながらでも、きちんと理路整然と説明してやる、とこの日が来るのを待っていた様なものだ。一生懸命当時のSOPについて説明し、その企業での対応術を説明した。

確かに、あのバカ野郎に蹴り飛ばされて面接を落ちた後、一年、知識はかなり増えた気がした。が、何しろ英語での面談で、この相手が高飛車なヒスパニック系の捲し立てるタイプのお姐さん相手にコレを落ち着いた口調で話すのが、ぐえぇぇぇ、と感じる程、難儀だった。

ところが、驚いた事に、1年前とは逆に、肯定された

確かにこの対応方法は、SOP L2であろうと、自分でデ・バグ(解除)など迅速に出来るワケない問合せを届け出たお客様に、それなりに素早く対応する為の、最近のITサポートチーム別の客観的な対応方法だ。

大体、どんな企業のお客様ケアセンターでも、お客様あてのServiceNOWとかZenチケットはもう既に発券してある為、要はエスカレが必要なのだ。

社内SE充てにJIRAでチケットを挙げ、その際にバグ対応依頼をリクエストで上げて背景含めてザっと説明して、デバグエスカレーションを依頼する。

二段階の別チケットでチーム別に対応するのが最近3~4年のITサポート系のセンターでは通常の対応法カウンターメジャーだ。その際に明解にお客様の説明していた不具合を再現可能だった事実説明を添えて、キャプチャ付きで提出する。グローバル本部がある場合、グローバル本部側でエスカレを取り持つ。説明が明解であれば、JIRA チケットを受け取ったデ・バグENG (バグを解除するエンジニア) 担当は、このバグが
①有名なバグか、
②知られた問題か、
③新規なら新規に追加する
など、対応先を切り分けして、JIRA チケットを受付し、バグ種によって担当エンジニアを指名し、お客様担当CEカスタマー・エンジニア―つまり私とかーと話して、代替案が有るのなら、お客様にワークアラウンド代替案を教え、その間にデバグ対応してお客様に解除できた場合は、その方法をCEを通じて教えてやるなどする。

ネット上で発象するバグなどは、再現したり、HARWebページのログ通信等の履歴 ファイルで確認したり、対応に時間がかかる為、大体二段チーム構成で対応する方法が世の常だ。所属する部隊によって対応する対象が変わってくる最近のお客様サポートは、サービスの質が迅速化し、お客様の満足度もより高くなる。

この話をしたときだけ、途中から口出しせずに聞いていた、
「圧迫面接中」
のこの早口な生意気な若い女面接官が、早口スピードを落として、
「あなたの仰せの通り、」
と、言葉を改めた。

「現職場を総合的に責任をもって俯瞰して管理していますので、正直に話します。現状、数年前から、バグについてはこの条件下で実施しています。今、あなたがお話になった通りです」。

コレは、落ちる、受かる、よりずっと嬉しい一言だった。ウェブ画面上で顔を隠して、色々な方法で圧迫面談を実施していた彼女が、私の発言を邪魔しなかった唯一の時間だ。急に誠実な言い方で、話し始めた。

「昨年、前年の面接担当官の面接中の大きな過ちで、あなたを落としてしまい、ずっと心に残っていました。が、今回、本部拡張の話があったので、人材獲得本部から、まず、あなたに依頼を入れてもらい、今、弊社を受けている人は、まだあなたしかいないので、他には競争相手もいません。だから、そう言うってワケじゃないんですけど」
と彼女が言った。

彼女は続けた。
「この本部を立ち上げたのは、あなたを落とした彼ではなく、実は私自身なんです。1年前にあなたと話した、当時の面接担当は、このバグの対処方法論を知らなかったので、あなたを勝手に落としたのです。
でも、私はあなたの説明が正しい対応方法だと知っていますし、あなたの経歴は確認しています。あなたの見解は正しかったが、彼はあなたを不要に落としてしまった」
と言った。
「今日、この為にあなたの面接をした」、
とでも思う様な説明で、私は唖然としていた。

第3次面接で1年前に私を落とした馬鹿野郎を殴りたくなったが、そんな必要は最早、要らないのかも知れない。でも、そいつはまだ務めているらしい。そこが気に入らなかった。

最後に、
「…じゃ、あなたとのお話は充分、出来たと思うわ。対応例も聴いたし…。チームで働いてもらうんだけど、現状、9人のチームで、個人で矢鱈と目立つって仕事じゃないけど、どう思うかしらね?
…ウチは外資なんで、仕事は日本語が多いけれど、上司が外国人なんで、英語を使って相談や説明をしてほしいんだけど…。出来るわよね」
と聞かれ、
戮力協信チームワーク・イズ・ベスト・ウィズ・ワン・ハートだからそれで構わないと思う」、
と言うと、
「ふん、ふん」、
と如何にも英語風に話を聴いていた。

だけど、後で考えるとミスだらけ、と思われたらいやだし、大体、緊張していてろくに話も出来なかったので、
「ほとんどすべての質問に答えてる最中にあなたが途中で私の話に割って入って説明をし終る事は出来なかったのに、そんな感じで大丈夫なんでしょうかね」
と皮肉っぽく言うと、
「あら、私はプロでこう云う事やってるのよぉ。聴きたいことは聴いた気がしてよ。まず対応方法を聴いたでしょ、アレコレ私が面倒言ってもあなたは大丈夫だったし、黙って聞いていた。対応方法も大学院とかでクラスは取っていないけど、素人なりに何の話か分かってるみたいだし、チケット取扱いは出来るみたいだし。ウチね、これから拡張するのよ。今、9人でしょ。20人くらいに増やしたら、どうなるかな」
「拡張…。私が居れば、沢山、貢献出来ると思うけど…」
「頼りになるわね、素敵だわ」
と言われ、わきの下に汗ぐっしょりの 50分に亘る、英語の圧迫面談は終了した。

面接官は、この50分間で、自分より立場が上だった以前の平取締役の面接官が、勝手に誤った判断をした事を簡単に認め、人材獲得本部を動かして私を探してきたことをその場で告白していた。然も、この事実について、一言も言葉では謝らなかったが、表現的に非常に遺憾だった事実を謝ってみせたのだ。然も、上から目線で私に話しながら、だ。

今夕、中国人の人事担当が英語でメッセージを書いてきた。ダメだったか、と思ったら、
「昨日は面接に参加してくれて、有難うございました。結果なんだけど、日本は祭日だし、担当が休暇を取ってしまったので、来週中ごろに結果が出るわ」
とメッセージがあった。

矢鱈と急いでまくし立てていた面接官で、圧迫面談でハラハラさせられた挙句、ロクに終わりまで納得出来る形で話が出来なかったところから、あんまり実力も見せられず、そう自信のある面談内容ではなかった。だから、結果がまるで見えていない状態。

まぁ、脳が私に
「どちらにせよ、結果はいずれ見えるだろう。安心して待ってろよ」、
と言ってるんだと思って、待つことにするつもり。

それより、スカウトを入れてきた別の外資某社が、本応募後に来週火曜に面談希望だったっけ。大阪の人事担当者。シッカリ者なんだろうなぁ。

…色々忙しいなぁ。暑い毎日、冷や汗掻きながら、苦労しているCHACHAであった。

今日も読んでくださり、ありがとうございました。
良い週末をお迎えください。

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