nasneが起動しなくなった
家族用の録画とは別にスマホで手軽にTV録画が見れるようレコーダー機能を搭載したNASであるバッファロー製nasneを使っていた。
TVに接続することなくリモコンも存在していなくて、スマホ経由で全て操作できるというコンセプトが自分的には素晴らしい、神レベルの製品です。
nasne(ナスネ)® 公式サイト | バッファロー | テレビを、スマホで録画。いつでも再生。ネットワークレコーダー&メディアストレージ | BUFFALO
非常に操作性に優れたアプリで、スマホのみで録画予約したり、録画番組を見たり大活躍だったのですが、2年半経過したある日、すぐに電源が落ちてしまうようになってしまった。(涙)
不具合発生
現象
いつものようにスマホでアクセスするとnasneに接続できない。どうしたのだろうと思い、本体を確認すると電源が落ちている。
背面の電源ボタンを押して様子を見ると、起動するものの1分程度で赤ランプが点滅してそのまま電源が落ちてしまう。
公式サイトFAQ
nasne(ナスネ)®が起動しません/起動直後すぐに電源が切れます | バッファロー
結果、電源を入れた直後ファンが動作しているような音は聞こえない。
ファン周りはホコリもなく非常に綺麗な状態、風通しはまあまあか。
nasneを再起動しても同じ現象が繰り返し発生するだけ。。
いよいよ壊れたか?!購入してまだ3年経っていないのに(涙涙涙)
修理センターとの会話
保証は切れているので有償修理で対応できると親切に説明してくださった。
ファンだけの修理なら税込4,620円+片道送料、本体側も修理になるならもっとかかってしまう。
「録画データは初期化されて消えてしまうのですか?」と質問すると、「できる限りファンのみの交換でお願いします」と書くと考慮してくださるようなコメントを頂けた。
ちなみに、修理完了品は西濃運輸の着払いで届くことになるそう。
※問い合わせ時点に聞けた対応内容ですが、違う応答になることも考えられます。正確には依頼時にご自身で確認してみてください。
状況確認してみる
修理に踏み切れず、結局自分で状況確認をしてみることに。
ネットで調べてみると、先人の方々が同じような現象に遭遇してご自身で分解して修理したりファンの交換を試したといった心強い記事を幾つか発見し、読み込んでみた。(感謝)
修理手順
1. ケースを開ける
・ネジの目隠しをマイナスドライバーで外す
・出てきたネジをトルクスドライバー(T9)で開ける
・ケースのインジケータパネル側にスパッジャーを差し込み爪を外す
・裏返して背面パネルの下側をスパッジャーで開けてゆく
・最後に背面パネルの電源ボタン周りを丁寧に外してゆく
・手前ケースの裏面にファンが固定されているので配線に気を付けて開ける
・ファンは手前ケース裏面にプラスチックのブラケットを介してネジ固定されている
2. ファンの動作確認
・ファンの外観を確認しても、ホコリやゴミがついているようには見えない
・念のためACアダプターをつないでnasneの電源を入れると…
・ファンが動かない!
・赤ランプ点滅して電源がオフになる
・もう一度電源を入れてみて、よく見る
・ほんの少しだけファンが動く瞬間があることが判明
・最新ファームウェアでは起動時に一時的にファン回転数を上げる、という挙動のようだ
・つまりファンは生きている!
・何らかの抵抗により羽根車が回りにくいだけ?
・ホコリや干渉の有無をチェックするも問題なし
・残すところは、グリスが不足または劣化しているのが問題か?
3. ファンを取り外す
・ブラケットを固定しているネジをプラスドライバーで外す
・ブラケットが外れるので持ち上げるとファンがすぐ取り外せる
・ファンのアルミカバーの爪を外してゆく
・アルミカバーは過度な力がかかると変形しやすいので注意
・ファンがホコリなどで汚れている場合はここで掃除をする
・ファン本体には羽根車を保持している軸キャップがない
4. ファンをグリスアップする
・ファンのキャップがないので、恐る恐る羽根車を指で持ち上げてみる
・意外にも簡単に羽根車を取り外すことができた
・見たところグリスがほとんどなさそうだが軸穴には少し残っていた
・固まったグリスなどがあればアルコールを含ませた不織布などでふき取る
・グリスガンがないので、爪楊枝で少量ずつ軸穴にグリスを充填してゆく
・軸側にもグリスを塗り付けて…
・羽根車を元に戻してグリスアップ完了!
5. 動作テスト
・そのままの状態でACアダプターを繋いでみる
・nasneの電源が入り無事ファンが動き出したのを確認(やったね!)
・HDDアクセスが点灯していない時に電源ボタンを長押しで電源オフ
6. 全体組み立て
・分解の逆を辿って組み立てる
・ケースは嚙み合わせ位置を合わせると意外にも簡単に組み上がった
所感
購入して2年半でグリスアップが必要になるとはちょっと情けないけど、とりあえず直って良かった。
その点を考慮しても製品が素晴らしく、他の製品を使う気になれず、グリスアップだけなら簡単にできるので忘れないよう備忘録として残しておきました。
補足情報
ファン自体が故障した場合はどうするのか?
ラベルに記載されていた製品情報と同じ品番のファンが市販されているようだが、nasneのファンは3線式(赤・黒・青)、市販のファンは4線式、恐らくPWM機能を削除した特殊仕様品のようで、ジャンク品以外で個人入手するのは難しそう。
<ラベル情報>
メーカー: Delta Electronics, Inc.
製品: DC Brushless
品番: BSB0512LAA01
※ただし3線式(赤・黒・青)
修理で使用した道具たち
1. 精密ドライバーセット(普通のドライバー)
2. トルクスドライバーセット(特殊なネジ穴用)
3. 樹脂製スパッジャー(ヘラ)
4. 精密ファン用グリス
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