目前に突如映画のワンシーンが飛び込んでくる
漁協のお父さんに連れられて、
組合所の隣にある思ったよりも急な階段を登りきると、
シャンとしているというよりは凛としてるお社がたたずんでいて、
中をのぞくと疲労度と無駄な感情がすーっと風にもっていかれる気がした。
南国の木が生い茂っているとお父さんは教えてくれて、
海の上の山道は、クーラーの要らない
天然のお涼みスポットらしく冷えた麦茶なんかがあったらきっと、
頭の中の整理もちゃちゃっとできちゃうんじゃないかなーなんて。
とか考えているとこの間流行った映画のワンシーンが
頂上付近に広がっていて
あたしは急に映画のフレームに飛び込んだみたいな気分になった。
この町はいつもこんな風に、非日常をあたしに放りこんでくる。
今日は相棒の一眼レフを忘れてしまったから、
今度は麦茶と氷も一緒にもって、涼みにこようかと思う。