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トライ&エラー 絶飲食からの解放。

2024年の私です。
最近調子良く、日々過去を
綴ることができています。

本日も読んでくださる方
ありがとうございます。

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2019年、秋。
大学病院に転院した母でしたが
全身の状態が悪く、
根本にある小腸の炎症に
対する検査や治療を行えずにいました。

そうした経過の中で、
ようやく消化器内科の先生から
下部内視鏡検査の許可が
下りたのです。

母曰く、「胃カメラよりは楽」
とのことですが、
カメラという異物が体内に入るので
苦痛は相当です。

下部内視鏡検査こと大腸検査の結果、
小腸の絨毛がズルッと剥けた状態からは
改善していたようでした。

そしてトライ&エラーだから、
ということで水を飲むことから
始めてみることになりました。

絶飲食になって1か月程度、
母にとって念願の日が訪れました。

今までは、喉が渇いた時は
うがいをしたりアイス綿棒(凍らせた冷たい綿棒)で
口の中をぬぐったり、
口腔内ジェルを使って
口の渇きをしのいできました。

1か月も物を口にできない、
さらには水さえも飲めないなんて、
想像もできないしんどさが
あったと思います。

炎症性腸疾患という疾患の特性上、
治療として行われる”絶飲食”。
とても辛い治療のひとつだと思います。

母は久しぶりに口からものを
入れられることに
たいそう喜んでいました。

そして、経口での飲水を開始した後も
下痢や吐き気などの状態の悪化は
見られませんでした。
そして、約1か月のICU生活を経て、
ついに一般病棟へ戻ることになりました。

ICU退室のお祝いは
母が大好きなケンタッキーチキン!(笑)

面会に行く途中で手に入れて、
カバンにしのばせて病院へ。
隠しても隠し切れない
チキンのよい香りが病室に広がります。

鼻で食べることができるんじゃないか
というくらい、鼻の近くにチキンを配置して、
香りを堪能していました。

と、そこに、主治医登場。
香とチキンの姿に驚く先生。
「食べてないよ!食べてない、嗅いでるだけだから」
と焦る母。

先生も今度はチキンですか!
と笑ってくれました。

体調にも明らかな悪化はなかったので、
飲水からさらにステップアップして、
内服薬やGFOが開始になりました。

GFOというのは食物繊維を摂りたいときや
腸の栄養を摂りたいとき、
長い間腸を使っていない場合に、
腸を動かしていく目的に
使われたりする粉末の飲み物です。
イメージは粉末のミネラルウォーター。

粉末を水やぬるま湯に溶かして
飲んでいきます。

元々はレモン水のような味だったのですが、
最近リニューアルして
ピーチティー風味になったとのことです。
飲む人にとって飲みやすく
なっているといいなと思います。

そんな順調に食上げができていた母ですが
GFOから流動食にステップアップした直後に
感染症の疑いが浮上してしまいました。
発熱してしまったのです。

そして、瞬く間に絶飲食に
戻されてしまいました。
本当に束の間の楽しみでした。

「トライ&エラー」

トライしないとわからないことも
多いのが難病なのだと実感。

先生方も診断がつかないために、
慎重になっていました。
エラーが起きてもまた元の場所に立ち戻って、
スタートを切る。
そうやって闘っていく日々が
幕を開けました。

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今回はここまでです。
最後まで読んでくださった方
ありがとうございました。

次回は一般病棟へ移ってからの日常を
お伝えしていきたいと思います。

では。

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