誰にも呪われないのは寂しい =LOVE 『呪って呪って』
こんにちは。口寄せです。
2024/2/3に発表された=LOVEの16thシングル表題『呪って呪って』の感想noteになります。
今回は久々にど真ん中に来る曲・タイトル+夏油傑君の誕生日に発表+ちょうどイコラブの話をする通話を予定していた日とトンデモ重なったので、書かざるを得ません。
まず歌詞(ストーリー)の整理、そのあとに周辺楽曲との自己整理、最後に連想したことを詰め込みたいと思います。
"呪ってほしい"とはどういう感情か
登場人物と基本的な流れですが、こんな感じだと思ってます。
白い彼に恋する黒い私(濃いグレーかも)
→彼を黒側に引き込む。
→彼が呪いを扱えるようになることで彼女がハッピーエンドを迎える(あるいは将来として見据えられるようになる)
色についての説明も含め、歌詞とMVを追っていきます。
毎シングルな気もしますが、野口衣織さんが闇の住人の顔をしています。歌詞の彼女は最初から黒側に居るという前提があります。
「まじないのように踊ります」は平仮名ですが、呪い(まじない)ですね。
2周目読むと、最初から「愛が腐食する音」を聞かせてほしい彼女で、そのために「ようこそ」と彼を引き込んだことが分かりますね。
「不純喫茶ドープ」の字面があまりにもでウケています。
訳すとしたら
「人生一度きりなら私が必要でしょう 地獄まで連れて行って」といったところでしょうか。
死後に転生ではなく、天国が地獄で永遠に過ごし続ける世界観が地味に透けて見えたりしますね。死んでやり直しなんて甘いですからね。
本当に私じゃなきゃダメなんかこれ…?(むしろ彼が必要だったのでは)
最近では「好き」って言っちゃうと恋愛的に解釈されるとか、〇〇ハラスメントだとかで「〇〇さん推しだわ」というフレーズが存在するそうです。
「好き」ですら警戒される時代に「好きの上」を見据えるグループ、=LOVEっすわ……。
つまりこの曲における"呪う"のニュアンスは、
当たり障り無さを徹底的に排除した、お互いに引きずり合うような関係ではないでしょうか。
なので彼女はたとえ急に踏み込まれても、それを突きはねないと思うし、皆もっと踏み込み合えばいいのにと思っていると感じますね。
今の世界では「呪われる」ハードルですら高い…。
余談ですが、giftはドイツ語で毒だそうです。
無害な贈り物は無いってことですかね。
『天使は何処へ』以来、「天使みたい」が悪口になる可能性が生まれたと思っています。
このlikeは文法上「〜のような」ですが、なら日本語で書けばいいので「"天使みたいな子"を本気で好きになる奴なんて居るだろうか?いや、居ない」だと思ってます。
→who likes a 天使?にすれば蓼食う虫の反語で通るのか…と書きながら。
どう考えても「正しいグレーの作り方」のレシピとか見ないですよねこの人……。砂糖と塩間違えてそう。
2番
2番でもやはり闇の住人。
星には北極星のような、旅の指針のニュアンスがあると思います。
そしてダイヤモンドですが、これは彼のことだと解釈しました。「愛が陰りで腐食する音」を与えられたい彼女でしたが、彼は中々思うようにはいきません。おもしれー男………
完全にJOJOです。本当にありがとうございました。
浴びられる日があるのなら、ジョジョ立ちをキメたい。
3部ですね。loversのカードですが、骨になっています。やはり天国か地獄まで同行してくれるお相手が欲しいのでしょう。
齋藤・貴金属・樹愛羅さんの概念、及び近距離パワー型のスタンドを連想するところまではイコノイジョイ2023で到達していたのですが、強靭緻密な金属=スタープラチナは言われればそうだわ…となりました。流石の指P。
「私だけ(黒に)はみ出す」→「二人ではみ出す」に変えようという目論見が再掲されます。
そして「さよならは言わない」ですが、ピリオドで死が連想されるため「もっと厚かましく生きていく」ことに解釈を固定したかったんだと思ってます。
「蝕んで」は歌詞表現として分かるんですけど、「辿って」「呼吸して」がやーーーばすぎますね…。
2サビがエロ過ぎてもう、僕から言えることは無さそうですね……
しかしまぁコンプラを恐れず呪い合う曲なので、更にもう一発。
「住み心地はどう?」は、穏便に解釈すれば「(暗闇の)住心地はどう?」ですが、私の住心地はどう?はまずいだろ…。
いや、でも祈本里香も「(持ち霊・式神としての)使い心地は、どう?」とか乙骨に聞いてそう……。
苦節n年、ついにダイヤモンドが腐食します。ここまで長かった…(執筆が)(ここからも長いぞ)。
「嘘を吐いたあなたの愛」の解釈が難しいところですが、彼が「正しいグレー」の範疇を超えてこちら側に来たことを示しているのは確かだと思います。
「お互いに引きずり合う」レベルの関係値になったからこそ嘘が出るような、普段は真っ直ぐな男の子が想像されますね。
まぁ、確かに承太郎がバレッバレの嘘を言うようになったら「私、"ただの女"じゃなくなったんだな」と思えるかも。
呪い合う相手に恵まれなかった彼女ですが、ここでハッピーエンドが初めて見えてきます。
周辺楽曲との関連整理
モチーフに共通点のある≠MEの『天使は何処へ』をベースに進めていこうと思います。
随時自分のnoteから引用します。
黒(悪魔)への入門≒白(天使)からの脱却
という同じ構図があります。
そして「1抜け」するキャラクター、それに続くキャラクターが登場することも共通しています。
ただここに性格の違いがあると思っていて、『天使は何処へ』はあくまで「手は引かないよ」に留まっていて、こっち側に来られなかったらそれまでというか「来られるかな?」とちょっとゲーム感覚がありそうです(真っ黒に染めるのはどう?とか無邪気に言えるタイプ)。五条っぽい。(天上天下唯我独尊)
しかし『呪って呪って』は文字通り「呪って貰わないと困る」立場におり、生きるのに誰かを欲します。(どれだけ強くても、世界が善くないと笑って生きられない夏油っぽい)
これは天使noteの拡張で記載した「他者依存」に関連します。
ここで「=LOVE」というグループ名で連想したのですが、愛は二人からって言えますよね。
二項対立として
他人と(良くも悪くも)緊密に引き合う関係
↓
=LOVE的な構え
→他者依存の強靭な自己(you and ME)
環境や他者に依存することから抜け出る
↓
≠ME的な構え
→他者依存脱却の自律自己(≠ME)
とここでは呼びたいと思います。
ちなみに前ツイートが言及されているnoteでのアンチコンフィチュール評も、概ね「他者をどの程度気遣うのか(甘さの加減)」の曲とパラフレーズできると思いました。
呪術廻戦で言うと、若かりし夏油が「非術師を見下す自分」「それを否定する自分」どちらを選ぶかってところですね。彼は他社依存自己型なのは変わりませんでしたが、「強者に甘く、弱者に辛い」という選択になりましたね。(0での掛軸が象徴的)
『呪って呪って』も「世界で黒側は私と貴方だけ★」みたいなノリは感じるので、こんなにハマれるのかもしれませんねぇ。
まぁここは「えい」じゃないか ってコトで。
1記事に詰め込み過ぎている実感が出てきたので、以下は概念だけ。探せばイコノイジョイに沢山ありそう。
『ワタシアクセント』
『呪って呪って』では世界の地(じ)が白で想定されているが、『ワタシアクセント』では黒。
やりたいこととしては黒い羊と白いカラスみたいなもので通じるところがあり、困難という闇を誰かと進む曲。
まぁ黒が光る曲って珍しいですよね。普通こういうカラフルさ→個性の代名詞とするよね。
『CAMEO』
個人的に異常者の極みだと思っている、「建前/本音」構造曲の重鎮。
系統としては他者依存の自律自己タイプ…といえばいいのか、他人で一人遊びするタイプといえばいいのやら
このnoteの語彙で言えば「正しいグレー」の当たり判定ギリギリを攻めながら「あ〜堪んねぇぜ〜〜」って言ってるイメージ。
CAMEO(仮面)を仮面に過ぎないと認識した上で、白(規範)の世界で彼を翻弄することが趣味の、どう考えてもサディスト。
白の絵の具にどこまで黒を入れてもバレないかを実験し続ける人。
メッキの内側で育つものもある……のか?
嘘はとびきりの愛なんだよ。
おまけ
親の顔より見た曲概念
ここからは個人的に指原Pとオタク経験の履歴が重なっているのではと思しき部分や、もっと単純に連想した曲についてつらつらと。
『ドミノ倒シ』
楽器経験も特に無いごく普通の子供だった自分が初めて聴いたジャズ曲だと思う。
今回のイントロで非常に懐かしい気分になり、家のデスクトップPCで履歴消しながらボカロ聞いてた時期を思い出した。ありがとう指原。
分類としては他者依存非自律自己になります。世界はそれをメンヘラと呼ぶようになりましたね。でもそんな日もあるさ。
指Pは『吉原ラメント』とかも通ってそうと方方の曲を見ながら思う。
『月の大きさ』
全員フル稼働でコスプレするMVでこれを思い出しました。
きゃーたん弁当だけは演出に思えないというか、本当にありそうで怖かったですね。こういう、誰も悪くないトラウマってあるよね。
愛は呪いでもある
呪術廻戦0(映画)のメインテーマになっています。
イコラブの本シングルではあまりに曲調がジャカジャカしているためピンと来ない方も居ると思います。「嫉妬ってこと?」「メンヘラなんじゃない?」という感想で落ち着いてしまうのは勿体ないため、色々載せておきます。
1番は、前述の呪術廻戦の映画を見て頂くことですかね。
乙骨vs夏油の「立場の違う愛」は『一途』に、乙骨と里香の関係は『逆夢』(『呪って呪って』に近いのはこちら)に込められているので、是非。
『プロポーズ』
ラストに最近見つけたのを。
単なる嫉妬や依存では片付けられない感情があり、それはダイヤモンドさえ砕くのかもしれませんね。
以上になります。
本当にどストライクが来たなという感情。
そして「こんな緊密な関係で呪い合う人が居る中俺は……(打ち込んだnoteがまた原稿10枚超えてる)(インターネットと緊密な関係を築くな)(いや、インターネット以外も頑張れ)」の感情が高まって居た堪れない。
同じ感覚の方が居たら是非ご飯行きましょう。その後のカラオケでは殴り合いたいですね。
おわり
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