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日曜日。(BEFORE コロナの景色)

コロナ疑似感染者として自主隔離の様子を日記代わりに書こう、とか言っておいて、忘れてました。
金曜日に書き出して今日は日曜日です。
前回の記事を書いてから同じ日にYouTube動画を撮ってアップしました。
https://youtu.be/c3vOOnbVU3k

動画の中でも喋っていますが
症状は同じく軽い咳と軽い胸痛です。
あと、深呼吸すると咳き込む感じ。
息苦しさがあるので頻繁に深い息をします。
その際に若干コホコホっとなります。
動画の中で走った後の様な息苦しさ、と言いましたが
そこまで激しく息をする、と言うより、酸素濃度の薄い場所にいる感じ、と言う方がしっくりくるかもしれません。
三日経った日曜日ですが全く状況変わりません。
少し楽になった様な気がする瞬間もありますが、概ね同じような状態が続いています。

食料備蓄はたっぷり、と思って、いきなり自主隔離に突入しましたが
もちろん初めての経験なので、日にちが経ってみると考えてた事のとズレも出てきます。
野菜などの生鮮食品が足りなくなってきました。
青物がシナシナになってしまうので、先に使わざるを得ず
サラダを作る材料が無くなってきました。

それでも、茹でて冷凍してあったホウレン草やブロッコリーがあるし
息子は結構無理強いしないと野菜食べない人なので
まあ、緊急事態ってことで多少の野菜不足は我慢しよう、と思っていました。

土曜日には地元の町で週一回の青空市が開かれます。
こんな折りにもあるのかな?と思ってたところ
地元日本人仲間の友人がメッセージをくれました。
ご主人と青空市へ行くので必要なものがあれば買って家まで届けるよ、と。
なるほど!車で往復する、との事なので、帰りに遠回りにはなりますが
我が家前を通って、野菜を玄関前に置いていってくれる、と言います。
清算はネットバンキングですれば無接触でやり取り出来ます。
それは助かる!とお願いすることにしました。
当面必要そうな、トマトや青物や檸檬を頼みました。

買い物終わりで野菜を届けてくれた友人夫婦にバルコニー越しに御礼を言いました。
市場では、入り口にバリケードを作って入場制限をし
中が混み合わない様にしつつ、入場時に熱を測り
マスクがない人には入り口でマスクを無料で配布してた、との事です。
こんな田舎ですが、結構まともな対応です。

買い物終わりで清算をお願いしたら受け取ってくれません。
それは困る、と言ったのですが
「だったらその分ペイフォワードでお願いします」と仰る。
ううむう。
何度か、押し返しのやり取りをしてから、諦めました。
そう言うことなら、ありがたく厚意に甘えて、次お願いする時は
必ず代金を受け取って貰う約束と同時に、晴れて私が隔離を解いた暁には
私も、誰かの役に立つことしよう!と心に決めました。
今大事な事は、本当に周囲にどれだけ優しく出来るか、ですね。
ペイフォワード!
以前撮った動画の中でも何度か喋っているんですが
今の事を数年後振り返って、自分で自分が恥ずかしくなる様な言動だけはしないでおきましょう。
そして、受けた恩は忘れずにいて、且つ、出来る範囲でペイフォワード!
そう言う事ですね。
ありがとう、友よ。

体調に変化もないので、暇です。
専らSNSやニュースをチェックして過ごしています。
夜は、Netflixに入っているので4月1日付けでラインナップに入ったジブリ作品などを鑑賞します。
デジタルネットワークが進んで、こんな田舎でも日本語のコンテンツが視れるとか、本当に今の時代は恵まれています。
昨日は、久しぶりに「耳をすませば」を視ました。
私の子供の頃に似た街並みと雑踏。
煙草屋前の公衆電話や駅前のデパート群。
信号や走る車や路地。
散らかった狭い日本の団地の景色。

思わず涙がこぼれました。
「ああ、これは、もう、『BEFORE コロナ』と言う世界なんだな」と思えてきて、多分、もう二度と観れない景色なんだろうな、と感傷的になってしまったのです。
もちろん世界は常に変わり続けていて、コロナ禍が無かったとしても
いつだって二度と同じ景色は観れないのだけど、それでも、今、こうして奇異で特異でフィクションの様な毎日を過ごしていると余計に胸に迫る気がしたのです。

(現在の様な)コロナ禍状況がどんな形にせよ、去って。
また新しい秩序が生まれたとすると
それはおそらく今までとは全く違う何かなのだと言う気がします。

その前日には「コクリコ坂から」を鑑賞してたんですが
そちらはもっと、私の母かまたはそのちょっと下の世代が描かれていました。1964年の東京オリンピックの頃が舞台です。
もちろん私は経験していない時代ですが、私が高校生の頃にも
その時代から続いていた、なんらかしらの空気は実存してました。
しかし、きっと、もう、それも、二度と嗅ぐことのない空気なんだろうな、と思いました。
ジブリ映画の日本を舞台にした数々の作品は
「日本って言う国」が確かにあった、と言う、まるで文化記録映画の様な気さえしてきました。細部がきちんと描かれているので、文化資料として十分機能しそうです。ありがとうジブリ、と言う気になりました。

カッパドキアの田舎には空き地が多く、
市民の多くが毎年自宅で菜園を耕して、夏の間は八百屋さんにあまり用がありません。
私自身は仕事を言い訳に、バルコニー菜園程度で、庭は放りっぱなし
近所の方から時々分けて頂く野菜の恩恵に浴していました。
ただ、今年は、我がLotis Blue Travel社も日本から旅行者をお迎えする見通しが立ちません。
どれくらいの間かは分かりませんが、長らく無収入を覚悟しなければなりません。
取り敢えずの蓄えでやりくりするにしても、食糧を出来るだけ自給自足出来たら良いに決まっています。どうせ仕事もまともにありません。
https://youtu.be/E61YhjXRQuI
こんな動画が夏至までの期間無料公開されています。
暇に任せてぼんやり視ていましたが、視終わるころにはムクムクとやる気が湧いてきました。
エネルギーも食糧も出来うる限り地産地消になっていくのが理想です。
足りない部分や足りなくなった時にお互い融通できる様にしつつ
基本は地域のコミュニティで回せるようになったらどんなに素敵でしょう。
家庭菜園の野菜が素晴らしいのは、自分達が口にするものを作るのですから体に悪いものを作る訳がありません。
安心して食べれるものが目の前で作られる、とか本当に素晴らしい。

と、言うことで
安心して外に出られる様になった暁には、まず庭の土起こしから始める所存です。ずっと放りっぱなしだった土が蘇るにはいささか時間が必要だそうですが、ま、取り敢えず毎日のサラダが作れる程度の野菜が採れればいいのです。焦らずに面倒みてみましょう。

そーんな事を考えた
静かなカッパドキアの日曜日でしたー。

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