大人になるということ
朝起きるといつも自分に
「私はどうなりたい?」
「私はなにが好き?」
そうたずねている。
毎日毎日訊いてみているが、具体的な返事はかえってこない。
これまでに4回以上転職し、旅行代理店→人材コーディネーター→雑誌編集と経験を積んだけれど、私がなりたい自分というのは、どうやら職業という要素に左右されるばかりではないようだ。
生まれて物心つくまで、いや、成人してしばらくするまで、自分がどうなりたいかよりも、人にどう思われるかを重視して生きてきてしまったので、自分自身がどうなりたいかに鈍感になってしまっているのだろう。
私の定義では、大人になるということは、
人に好かれる自分ではなくて、自分の好きな自分になるために生きることができるということだ。
少しは自分の個性というものに気がつきはじめ、大人を楽しむということを覚えた今も、人からの評価が気になり、それによって一喜一憂してしまうのは変わらない。
SNSのいいね、フォロー、アンフォローにこだわったり、他人のそれらと比べたり、馬鹿馬鹿しい世界に浸かっている瞬間も多い。
「人にリスペクトされる」こともなりたい自分の要素なんだろう。ただ自分主体でどうにかできない外部的要因にはたのまず生きた方がよっぽど清々しいということはこれまでの人生でしっかり学んできたはずでもある。
なりたい自分をもっと明確に描けるように、毎日寝ぼけた自分に尋ねながら、少しずつ成長しながら、一歩一歩生きていく。