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It’s blazing
「ピッタリした服は苦手です」
14時に待ち合わせ。8月のど真ん中の日、一番暑い時間。地下から地上へ出たら、まさに溶けるような暑さだった。オーバーTシャツを着た彼を見つけ、ご機嫌なのか目に力があり堂々としている。ゆったりした服を着てても、鍛えた筋肉の大きさがわかるぐらいのゴリマッチョ。
え、めっちゃカッコいい。
初対面となるこの日、あんまり緊張もしなかった。私は仕事柄や海外生活で、鍛えた体やマッチョマンに慣れていて、お相手が大きくてガタイの良い人ほど安心する。アスリートでも、ボディビルダーでも、ハルクのようなご機嫌な彼でもまっったく平気。よゆー。
完全に受け身な私は、メッセージがきたら返す。誘われたら会う、だったので全体的にリードされている感じも嫌ではない。ただ素直な私はオープンに話すので、お相手にもそうであってほしいし、知りたい好奇心がハンパない。同じくらい話してくれることを期待したけど、私だけが話して裸にされたようだった。ズルい。
「僕、筋肉のことしか頭にないんですよね」
・・・
しばらく一緒に過ごしていて、
彼はお弁当を忘れた。
そうお弁当。だいたい中身は想像つくけど、タンパク質食やプロテインドリンク・サプリメント・適度な野菜(食物繊維)・適度な糖質だと思ってる。海外の有名なビルダーとトレーナー契約をして、翻訳アプリを使いながら指導をしてもらってるそう。
徹底してるプロ意識・本物志向を感じるけど、動きがゆっくりになって、目の前が真っ白というかまぶしくなったと。、「大丈夫??低血糖?ハンガーノック?」冷蔵庫に冷やそうと入れ忘れ、常温になった水を渡す・・・
こんな時に限ってガムひとつ持っていないワタシ… 早くなにか補給してほしくて「コーラとかは??血糖値跳ね上がる??」
しばらく安静にしたら、また目力のある表情に戻った。この彼がお弁当を忘れるのは、結構一大事だと思う…
口にするのも限られてるし、そこら辺のものは口にしないだろうし、もしハルクが倒れたらワタシが背負う??いろいろ考えがめぐったけど、ペアストレッチを続けた。
私の中でゴリマッチョという定義は、
腕から脚が生えてるような、がんばれる人でないとここまで大きくなれない、みたいな人。まさに目の前の彼は、腕も胸周りも並みの努力を超えてきたカラダ。格闘技をやっていたこともあって、相手をつかみ闘ってきた手もゴツゴツして大きい。クーラーのきいてる部屋でストレッチをするだけでも汗をかく。
私「お、長座前屈で足首に手が届いてる!」
「マッチョ=体が硬い」というワタシの勝手な先入観。ヨガよりもペアストレッチがしたいというゴリマッチョくんは、さっきから無言で… 必死で… 大きいカラダを伸ばそうとしている。プルプルふるえながら、自分のカラダと闘っている。本人は、自分ではゴリマッチョとまでは思っていない。どのくらいがゴリマッチョ圏内かを聞かれて、雑誌の表紙で惹かれた横川尚隆選手が浮かんだ。
私「がんばるんだね、エライね」
彼「うん・・・汗」
私「ストレッチしなくて関節痛くならない?」
彼「っ痛い。」即答
「マッチョ=体が痛い」
こんなに筋肉量あったら、そら関節の負担もハンパないと思う。。筋肉にも相当の負荷をかけているだろうし、部位によっては体重なんてゆうに超える重さでトレーニングをしてるだろうから。そんな訳で、なかなか伸ばしにくい、伸ばしがいのある筋肉や関節を労わるためのペアストレッチ。
彼は筋肉が専門。体を鍛え、肉体美を競うクラシックフィジーカー。私は運動が専門。動きを鍛え、インストラクションで楽しみながら一緒に動くインストラクター。
どちらも体が資本です。趣味や仕事でも体を動かし、その体に必要な栄養素を摂る。体に支障がでると、仕事にも大影響する。鍛える・休める(労わる)のバランスを見極める。
見た目のセクシーさよりも、健やかさが一番セクシーだと思う私なので、感性は真逆の私たちかもしれない、。
大事なのは、動き方・動かし方・効かせ方。
種目、回数、重さどうこうじゃない。
「どうやって動かしているか」
その人のなかで絶対意識してやっていることがある。
その人の感覚でもあるし、種目とか回数とかマネしててもそこはわかんない。目立ってみえてるものだけにとらわれない。その人が何を考えてそれをやっているか。
ー 横川尚隆 ー
そんなワタシもやっぱり筋肉が大好きで、
ゴリマッチョの筋肉でも愛おしくなる。
まー、このカラダの大きさはひと握りだけど・・・
それにしても、とんだというか、一瞬どこかに(宇宙?)イッテしまった人を目の当たりにして、その時はちょっとあわてたけど、。いま思い出すとめっちゃウケる笑笑
人に話したくても、笑けて全然話が伝わらないほどw
Kくん、おなか抱えて笑うほど「今」も「この先」もいっしょに楽しく高め合って過ごそうね⭐︎